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「風立ちぬ」

2013-08-14 23:34:58 | 映画
ぶっちゃけ書いて申し訳ないですが、私には中途半端な内容でした。

めちゃくちゃネタバレしているので、映画未見の方はご覧になられてからお読み下さいm(__)m

また、めちゃくちゃ“お前は何様やねん!?”発言しているので感動された方は読まれないことを勧めます。もちろん反論して頂いても構いません。


4分間の予告編、堀辰雄の「風立ちぬ」、そして感想レビューから、私が勝手に想像した世界と、当たり前だけどかなりかけ離れていて、ぶっちゃけ微妙でした。

私にはまさにキーワードとなる人物や単語があっただけに残念でした。ウルッとくるシーンはあったんですけどね、めちゃ感動には至りませんでした。

飛行機設計と原作を繋げるには無理があったか…?と思いながら観てましたが、あのラストでは無理ではないと分かっただけに、私にはホント中途半端な出来に思えてなりませんでした。

はっきり書くと、飛行機に二郎と菜穂子の夢を託して欲しかった!ちゃんとした言葉でね。飛行機設計に関するエピソードはあれでいいんですが、恋愛要素の軸の二郎と菜穂子の関係に説得力に欠けてた。

ベタな展開だけど、せめてあの映像のままでいいので、二郎とカプローニが夢を語るとこで“僕の夢は愛する人と一緒に僕の作った飛行機で世界を駆け巡ることです!”とか、菜穂子に“戦争が終わったら一緒に飛行機で旅をしよう”とか具体的な夢を語った上で、ラスト、夢が叶わぬまま菜穂子が亡くなった時に“ごめん、夢を叶えられなかった…”って台詞があったら間違いなくダダ泣きもんだったと思うんですよ。

あまりにも堀辰雄の「風立ちぬ」が純愛テイスト満載だっただけに、映画にそれが欠けていたのが非常に残念でした。

私には菜穂子がただの我が儘なお嬢さんにしか見えなくて、結核なのに二郎に会いにくるか!?ってプチ怒りが芽生えたんですが、結局は「風共」のメラニーみたいな役割を担っていたんですよね…。二郎がアシュレで…。

一見、菜穂子の行動はスカーレットみたいな積極的で身勝手な行動を取るんだけど、実は理由があったという…。それはそれで悪くはなかったけど、だからこそ飛行機に二人の夢を語って欲しかったんだよ!あの映像のままでええねん!言葉が足りないねん!

私は原作を読んだとき、めちゃくちゃスピリチュアルなものを感じたんですよね…。風はきっとだれかの息吹きだと思えたので、そこはちゃんと表現されていたので良かったんですよ。

原作を読んだときの主人公のイメージは、予告編で聞いた庵野さんの寡黙な雰囲気がめちゃピッタリで、私には全く庵野さんの声で違和感がなかったし、菜穂子の設定を原作に忠実にして、菜穂子の元に二郎が通いつめる設定でも良かったとも思うんですよ…。なんか、恋愛要素が物足りなくてホント残念でした。

エンドロールも♪ひこうき雲♪と合ってなかった。予告編ではめちゃ泣けたのに…。

今日のまとめ:まさか、ドイツ語や、トーマス・マンの「魔の山」、主人公のハンス・カストルプと思しき人物が現れた時は、ひょっとして導かれた!?と思ったけど、勘違いでした…(涙)

追記:鑑賞までに時間があったので、太宰治の「人間失格」読みました。太宰の本は「走れメロス」しか読んだことなかったのですが、これは…ぶっちゃけ…、何を書いているのかサッパリ分かりませんでした。支離滅裂過ぎて訳がわからなかった。学生時代、同級生がこの本に感銘を受けたと言ってたことを思い出していたのですが、どこに!!!???って思ってしまった。でも、ラストのあらすじでクリアーになりました。ご家族の方には申し訳ないですが、太宰って精神分裂症の気があったのでは…?と思った。それから、いつも明るく振る舞っていたその同級生は相当心に闇を抱えていたんだと今頃分かりました。

最近、時間潰しで本を読んでいたんですが、またどこかで追記としてミニ感想を書いていきます。