はい、今までの前振りはこの作品を観るためでした。というか、舞台をご覧になられた方はすぐ分かるようなキーワードを書いていて自分でも驚きました。
たまたまテレビをつけたら、NHKでこの作品が出来るまでの過程を追った番組をやってて、まるで私に生の舞台を観ろ!と謂わんばかりに何かしら訴えかけるものあったので今日がたまたま休みだったので観てきました。あの番組を観た後、急に言葉のインスピレーションが湧いてきたので、突然訳分からんBlogを書いてしまいました(笑)
最近は、井上ひさし作品にも藤原君にも縁があったので今日の観劇はホント不思議な感覚を味わってます。藤原君に関しては映画を観たばかりだったからね…。
この作品は、井上さんが書き上げることなくメモだけ遺して亡くなられてしまい、脚本家の蓬莱さんが井上さんの遺志を引き継ぐ形で戯曲化された訳ですが、私は至って蓬莱さんの脚本だと思いました。蓬莱さんの戯曲読んだことないけどね…。井上さんらしさは私には感じませんでした。井上さんならきっと「日の浦姫物語」のように言葉遊びをたくさん仕掛けてきたと思うんですよ。蓬莱さんの脚本にももちろん笑える箇所はありましたが、井上さんとは違う感じ。ゴーストライターじゃないんだら似ている必要はないと思うし、逆に、日本と沖縄の象徴を見事に人物を通して具現化されていたとので井上さんも天国で満足されているて思います。
護られているのに怯えないといけない矛盾。怯えているのに信じないといけない矛盾。
今も昔も、これからもこの矛盾とともに生きて行かなくてはならない沖縄の人たち。もちろん、日本に住んでいる国籍を問わず全ての住民にも同じことが言えるわけだけど。いつまで続くのか分からない、米軍基地問題。本当は必要ではないんだけど、とある国のミサイルのことを考えると必要と言わざるを得ないのが現実。そのためだけではないけど、ずっと沖縄県民が日本の犠牲になってくれている。
この作品は、その沖縄を舞台に、終戦を知らずガジュマルの木に難を逃れて生活している二人の兵隊の物語。軍国主義の象徴の山西惇さん演じる上官と、自由主義の象徴の藤原君演じる新兵の物語。蓬莱さんはそれぞれ日本と沖縄の象徴として描いている。
心理の変化が大きく三段階に別れていて、それぞれに上官と新兵が対照的に描いているのは面白かった。
バカだと思われていた新兵が実は一番利口で、酔っ払って愛国(沖縄)精神を訴えかけるところでの上官と対照的な描写が良かった。ラストの悟りの境地にいる発言はとても説得力があった。
ただ、新兵の心の変化の流れは自然だったけど、上官の心の変化の流れは設定的に矛盾を感じた。
軍国主義のはずの上官が民主主義的発言をした時、そんなに早く軍国主義の洗脳が解けるの?って思ったし、結局は軍国主義の人間だったけどちと詰めの甘さを感じた。どっちかというと、徹底的に軍国主義精神を貫いてもらってくれた方がリアリティーがあったかな~と思いました。ある重大出来事を確信した時に軍国主義と民主主義の狭間で己の葛藤があるのが自然かと…。多分あの瞬間、私が上官なら自決が頭をよぎったと思う。みたいな…。声の大きさがまさに恐怖心や愛国心の心の温度にも繋がっているので、発声に対してもっと突っ込みがあった方が良かったのでは?声の大きさで確実に人間の心理って分かるやん。もったいなかった。ラストの生き恥に対する軍国主義的な葛藤はとても良かった。
あくまで私が感じたままのことを書いているだけなので悪しからず。
そうそう、上官と新兵が動物園のお猿さんように見えた時は、脚本演出に唸りました。これは上手いと思いました。
舞台セットはガジュマルの木しかないけど、とても迫力があり、そのセットの中を動き回る二人もかなり恐怖心があったと思いますが、見応えがありました。
片平さんの木の精が登場するのでスピの世界観が大きいのかと思いましたが、ラストも含め、それほどスピの要素は強くなかったです。ま、それが現実的なんですけど。逆に宮崎駿ワールドは感じました。
これからもずっと矛盾の環境の中で生きていかないといけない現実。どの都道府県よりも沖縄が一番恐怖にさらされているのと同時に、原発問題で危険にさられている県もあって、日本は至って安全な国ではないということを再確認された思いと同時に、ガジュマルの木のように何も考えずただ自然のままに生きられたらどんなに幸せか…って思いました。
でも、もしこのガジュマルの木が、微生物が分解した養分ではなく、ラストのように魂を吸って生きていたとしたら、その魂はずっと悲しみから逃れられないんだと思うとそれはそれで辛いものがありますね。じっと見守る、ただ見守るしかできないんだから。
今私達が出来ることは本当信じるしかないんだと思う。騒音がなく、静かな波の音や鳥のさえずり、そして笑い声しか聞こえないごくありふれた日常が必ず訪れて、そして永遠に続くことをただ待つしかないんだと思いました。本当は待ってはいけないんだけどね…。
今日のまとめ:あのテレビ番組を観たあとめちゃくちゃ言葉のインスピレーションが湧いて、それこそ生き恥をさらしてしまいましたが、内観出来て良かったと思います。もし、あの新兵から名前を頂戴したらどんな願いを込めたかな~と思いました。多分、バカでもいいからよう生きるんやで!って込めるかな…?
追記:祐飛さんの「唐版・滝の白糸」大阪公演決定!11月にあります。めちゃ嬉しい!ありがとうございますm(__)m
追記2:不思議なことに、インスピレーションがピタッと止まりました。観劇前と後で明らかに感覚が違うの分かる。なんか呪縛が解けた感覚(笑)一切、インスピレーションが湧かない。なんの言葉も出やしない。はい、今日から通常に戻ります(笑)
お騒がせしましたm(__)m←誰もテメェのこと関心ねぇ~っつうの!
追記3:雪組バウ「春雷」めちゃ観たい!ゲーテが原作だから元々観たかったけど、大ちゃんが出るなら益々観たくなった。チケット無理やろ
たまたまテレビをつけたら、NHKでこの作品が出来るまでの過程を追った番組をやってて、まるで私に生の舞台を観ろ!と謂わんばかりに何かしら訴えかけるものあったので今日がたまたま休みだったので観てきました。あの番組を観た後、急に言葉のインスピレーションが湧いてきたので、突然訳分からんBlogを書いてしまいました(笑)
最近は、井上ひさし作品にも藤原君にも縁があったので今日の観劇はホント不思議な感覚を味わってます。藤原君に関しては映画を観たばかりだったからね…。
この作品は、井上さんが書き上げることなくメモだけ遺して亡くなられてしまい、脚本家の蓬莱さんが井上さんの遺志を引き継ぐ形で戯曲化された訳ですが、私は至って蓬莱さんの脚本だと思いました。蓬莱さんの戯曲読んだことないけどね…。井上さんらしさは私には感じませんでした。井上さんならきっと「日の浦姫物語」のように言葉遊びをたくさん仕掛けてきたと思うんですよ。蓬莱さんの脚本にももちろん笑える箇所はありましたが、井上さんとは違う感じ。ゴーストライターじゃないんだら似ている必要はないと思うし、逆に、日本と沖縄の象徴を見事に人物を通して具現化されていたとので井上さんも天国で満足されているて思います。
護られているのに怯えないといけない矛盾。怯えているのに信じないといけない矛盾。
今も昔も、これからもこの矛盾とともに生きて行かなくてはならない沖縄の人たち。もちろん、日本に住んでいる国籍を問わず全ての住民にも同じことが言えるわけだけど。いつまで続くのか分からない、米軍基地問題。本当は必要ではないんだけど、とある国のミサイルのことを考えると必要と言わざるを得ないのが現実。そのためだけではないけど、ずっと沖縄県民が日本の犠牲になってくれている。
この作品は、その沖縄を舞台に、終戦を知らずガジュマルの木に難を逃れて生活している二人の兵隊の物語。軍国主義の象徴の山西惇さん演じる上官と、自由主義の象徴の藤原君演じる新兵の物語。蓬莱さんはそれぞれ日本と沖縄の象徴として描いている。
心理の変化が大きく三段階に別れていて、それぞれに上官と新兵が対照的に描いているのは面白かった。
バカだと思われていた新兵が実は一番利口で、酔っ払って愛国(沖縄)精神を訴えかけるところでの上官と対照的な描写が良かった。ラストの悟りの境地にいる発言はとても説得力があった。
ただ、新兵の心の変化の流れは自然だったけど、上官の心の変化の流れは設定的に矛盾を感じた。
軍国主義のはずの上官が民主主義的発言をした時、そんなに早く軍国主義の洗脳が解けるの?って思ったし、結局は軍国主義の人間だったけどちと詰めの甘さを感じた。どっちかというと、徹底的に軍国主義精神を貫いてもらってくれた方がリアリティーがあったかな~と思いました。ある重大出来事を確信した時に軍国主義と民主主義の狭間で己の葛藤があるのが自然かと…。多分あの瞬間、私が上官なら自決が頭をよぎったと思う。みたいな…。声の大きさがまさに恐怖心や愛国心の心の温度にも繋がっているので、発声に対してもっと突っ込みがあった方が良かったのでは?声の大きさで確実に人間の心理って分かるやん。もったいなかった。ラストの生き恥に対する軍国主義的な葛藤はとても良かった。
あくまで私が感じたままのことを書いているだけなので悪しからず。
そうそう、上官と新兵が動物園のお猿さんように見えた時は、脚本演出に唸りました。これは上手いと思いました。
舞台セットはガジュマルの木しかないけど、とても迫力があり、そのセットの中を動き回る二人もかなり恐怖心があったと思いますが、見応えがありました。
片平さんの木の精が登場するのでスピの世界観が大きいのかと思いましたが、ラストも含め、それほどスピの要素は強くなかったです。ま、それが現実的なんですけど。逆に宮崎駿ワールドは感じました。
これからもずっと矛盾の環境の中で生きていかないといけない現実。どの都道府県よりも沖縄が一番恐怖にさらされているのと同時に、原発問題で危険にさられている県もあって、日本は至って安全な国ではないということを再確認された思いと同時に、ガジュマルの木のように何も考えずただ自然のままに生きられたらどんなに幸せか…って思いました。
でも、もしこのガジュマルの木が、微生物が分解した養分ではなく、ラストのように魂を吸って生きていたとしたら、その魂はずっと悲しみから逃れられないんだと思うとそれはそれで辛いものがありますね。じっと見守る、ただ見守るしかできないんだから。
今私達が出来ることは本当信じるしかないんだと思う。騒音がなく、静かな波の音や鳥のさえずり、そして笑い声しか聞こえないごくありふれた日常が必ず訪れて、そして永遠に続くことをただ待つしかないんだと思いました。本当は待ってはいけないんだけどね…。
今日のまとめ:あのテレビ番組を観たあとめちゃくちゃ言葉のインスピレーションが湧いて、それこそ生き恥をさらしてしまいましたが、内観出来て良かったと思います。もし、あの新兵から名前を頂戴したらどんな願いを込めたかな~と思いました。多分、バカでもいいからよう生きるんやで!って込めるかな…?
追記:祐飛さんの「唐版・滝の白糸」大阪公演決定!11月にあります。めちゃ嬉しい!ありがとうございますm(__)m
追記2:不思議なことに、インスピレーションがピタッと止まりました。観劇前と後で明らかに感覚が違うの分かる。なんか呪縛が解けた感覚(笑)一切、インスピレーションが湧かない。なんの言葉も出やしない。はい、今日から通常に戻ります(笑)
お騒がせしましたm(__)m←誰もテメェのこと関心ねぇ~っつうの!
追記3:雪組バウ「春雷」めちゃ観たい!ゲーテが原作だから元々観たかったけど、大ちゃんが出るなら益々観たくなった。チケット無理やろ