民間ロケット「カリオス」の打ち上げは失敗に終わった。このロケットは宇宙宅配便の事業化を目指していると言う。なんだその宇宙宅配便とは、と頭に「?」マークがチラついた人も多いだろう。要するにいろんな情報を小型衛星に詰め込んで宇宙に届ける宅配事業だ。勉強不足で具体的にどんなメリットが我々地球上の個人にあるのかなどはまだまだわからない。ま、いずれにせよ打ち上げ後5秒で爆発、ロケットと積荷の小衛星はそれこそはかなく空の藻屑ときえた。宇宙振興企業の豊田正和社長は「会社として失敗と言う言葉は使わない。諦めることなく前に進んで行くので応援してほしい」と記者会見の場で言い放った。
町おこしなども考えながら発射場を提供した和歌山串本町の人々の総出の応援姿をテレビで見た。子供達も沢山参加してカリオスへの期待感は並々ならぬものがある。繰り返しテレビで報道される”打ち上げ失敗”と言う言葉、「失敗」とはなんだろう、と考えた。カリオスの応援に参加した子供達にどのような学びがあったのだろうか。人生を生き抜くためには失敗と言う落胆は味わわなくてはならないものなのだろうか、などと首をうなだれた子もいただろう。人生を語る時、僕はいつも自転車乗りを覚えることを挙げる。何度も失敗して倒れて膝を擦りむいて自転車に乗れるようになる。失敗とは単にプロセスの一部、一歩一歩成功に近づいていると理解すれば落胆などする必要はない。ギブアップすることが本当の失敗なのだから、と子供達に伝えたい。
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