気まぐれ猫の徒然の日々

気楽に、時々思いついたことなどを書きつづっていきたいと思います・・・。って、最近すっかり写真ブログになってるけど・・。

理系のSF好きは面倒くさい?

2024-06-12 16:51:56 | その他

と言っても誰かを揶揄しているのでは無く、俺自身のこと

色々と変な知識を持っているので、テレビ番組や映画、小説に思わず突っ込んでしまうんだよ
え~、そんなわけ無いじゃん、とか、コストメリットが無いよなぁとか、身も蓋もない突っ込みをしてしまう
ちまたで "科学的に面白い" と噂の、何にも無いところから科学文明を再興する某マンガも、"出来ない事は無いよ、実験ベースでは" と思っちゃう
作った物も、これ絶対すぐ壊れるよねとか、精度が出るわけ無いじゃんとか思うんだ
実際、いろんな物を造るには、化学だけでは無く、冶金や機械工学、材料工学等々ベースとなる広範な技術が必要となるんだ
それを無視して話を作られてもなぁと思う

元々機械には "母性原理" と言う物が有る
機械加工では元の機械 (マザーマシンという) の精度を超えられないというものだ
では何故世の進歩に合わせて工作精度が上がっているかというと、マンガでは無いが、「知恵と工夫、そして卓越した技術者の腕」なので有る

読者を最もらしく "騙す" には、事実をベースに微妙にウソを混ぜ込んで、如何にウソをホントらしく見せるかに掛かっていると思う
ま、希に「そんなこと、知ったこっちゃね~」とばかりに、勢いと面白さで読者を煙に巻いて突っ走るタイプの方も居るけどね
そう言う作品も嫌いでは無い ww

でもね、偶に本当に知識を持った上で小説やマンガを書いている方も居る
漫画家で言えば "星野之宣" 氏や "あさりよしとお" 氏だ
星野氏の「2001夜物語」や「スターダストメモリーズ」等、本当に良く出来ている
また、この方は民俗学の知識も深く、「ヤマタイカ」や「宗像教授シリーズ」はミステリーの要素も含んで凄く読み応えがある
そのスピンオフ的作品の「神南火(かむなび)」も面白い

また、あさりよしとお氏は、科学の知識を独自のギャグセンスで面白く読ませてくれる
「HAL - Hyper Academic Laboratory」は知識弄んでウソ八百を織り交ぜて弄り倒し、知識があればあるほど笑えるマンガになっている
このコミックの扉には "この作品には一部真実が含まれている場合があります" との注意書きがあったりするが、相当な皮肉も混じっているのでご注意を ww
またこの方は学研の科学で「まんがサイエンス」を連載されている

でもって、後述する笹本祐一氏たちと一緒に、北海道で民間のロケットを打ち上げている "インターステラテクノロジズ" の元を作った方でもある
ホリエモンの会社みたいに思われているが、元々はあさり氏が「なつのロケット」と言うマンガを書くに当たって、民間の技術 (下町の工場の技術) でロケットを打ち上げることが可能なのかを、大学の教授に問い合わせたことが始まりなのだ
やれるんじゃ無い?と言うところから人々が「なつのロケット団」として集まり、千葉 (だったかな?) で打ち上げ実験を始めたが、実験を重ねてロケットが大型化していくに従って、千葉という場所や手弁当でやるのが難しくなり、北海道へ移転するのをきっかけに、「誰か会社経営に詳しい人が居ないか?」と言うことで紹介されたのがホリエモンだったとのこと
なので、"MOMO" の8号機 (だったっけ?) までは、機体にあさり氏が作ったキャラクターが描いてある
この辺の詳しい話は「宇宙へ行きたくて液体燃料ロケットをDIYしてみた~実録なつのロケット団」という書籍にまとめられているよ

あ、"下町ロケットと同じじゃん" と思った方、「なつのロケット団」の方が10年以上前だからね

で、先ほど名前が出た笹本祐一氏は自称 "現役最古のラノベ作家" と言う方
実際この方が書いているのはどちらかというとハードSFに近い
深い知識と洞察を元にして、軽い読み口の作品に仕上げてしまう

代表作は「ARIEL」や「ミニスカパイレーツ」で、ミニスカパイレーツシリーズは "モーレツパイレーツ" と題名を変えてアニメ化されている
とは言っても、後半はアニメオリジナルストーリーになってるんだけどね

俺はこの人のデビュー作である「妖精作戦」の時からのファンなんだ
妖精作戦シリーズの副主人公と、その2巻「ハレーション・ゴースト」のゲストキャラが転生して (作者は明言していないが、間違いなくそう) 、「スターダスト・シティ」シリーズで主人公とヒロインを務めていたりして、読んでて感動したよ
ハレーション・ゴーストでは、副主人公の沖田玲朗とゲストキャラの氷島陽子の、凄く切ないストーリーが話の軸になっていたからね
因みにこの「妖精作戦」シリーズは「涼宮ハルヒの憂鬱」シリーズを書いた谷川流氏たちにも影響を与えそうな

笹本氏の「星のダンスを見においで」などは古き良きスペースオペラの雰囲気を纏っている、かと思うと「星のパイロット」シリーズなんかは実にハードなSFになっている
この人の作品は全て読ませて貰っているが本当に面白い
「ARIEL」なんかは相当ふざけた話だったりするしね
SFファンにはお勧めの作家だよ

コメント
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