雪の朝ぼくは突然歌いたくなった

2005年1月26日。雪の朝、突然歌いたくなった。「題詠マラソン」に参加。3月6日に完走。六十路の未知の旅が始まった…。

髭彦閑話44「ふるさと福島の原発危機」⑥

2011-04-12 16:25:32 | 髭彦閑話

3月29日(火)

(1:00)
速報!
「福島第1原発敷地内からプルトニウム検出」
東京電力は福島第1原発敷地内の土壌からプルトニウム検出と発表。核燃料から放出の可能性がある。 2011/03/28 23:54 【共同通信】

(12:02)
ヒロシマとナガサキに次ぐフクシマへ日々なり行きぬわが故郷は

ノーモアの叫びにつづきフクシマと呼ばるる声のはや谺せり

(12:24)
佐平次さん、日々大変な事態になってゆきますね…。
不安です。


3月30日(水)

(0:27)
「想定外」という言説に関する『毎日』記者の自己批判

(16:25)
K山さん、(サイエンス・メディア・センター (Science Media Centre of Japan) の公式サイトへの)津田敏秀氏の投稿は良心的だと思いますが、22日に投稿されている山下俊一氏のは信用できません。
序でに、28日、国立がん研究センターの嘉山孝正理事長が緊急記者会見して「健康被害なし」と言いましたが、これも怪しいですね。

(18:13)
ポスターに<うつくしま>とふ大いなる文字の踊る日ふたたび来るや

(19:16)
O西さま
ご親切なメール、ありがとうございます。
地震に関しては、何も直接の被害はありませんでした。
買いだめもしていませんが、特に不自由はありません。
僕の故郷が第1原発から3キロのところですので、そちらの深刻な事態に心を痛める日々を送っています。
なんとか破局を回避できればと願うばかりです。
ありがとうございました。
お元気で。


3月31日(木)

(20:04)
桜花な咲きそ咲きそ住む民の核に追はれし吾がふるさとに


4月1日(金)

(10:59)
N野さん、この前は野田マップで久しぶりでしたね。でも、その後の野田秀樹の行動(AERAへの執筆拒否)に幻滅。なんだ、その程度だったのかと。

(16:18)
setuさん、こんにちは。
僕の曽祖父や祖母の生まれた小高町は、setuさんのご縁のある憲法学者鈴木安蔵や、小説家埴谷雄高・島尾敏雄などの故郷でもありますが、原町市と合併して南相馬市の小高地区になっています。
海岸線ほどではありませんが、津波と原発事故で僕の親戚もすべて被災して避難生活を余儀なくされています。
僕の生まれ故郷はさらに第1原発に近い富岡町夜ノ森です。
原発事故は以前から心配はしていましたが、ついに現実となってしまい、日々深刻な放射能拡散が続き、水蒸気爆発などの破局を回避できるかどうかも未だに不明です。
いずれにせよ、日本と世界の歴史に<3.11>が刻まれることは確実でしょう。
<3.11以降>を生きる構想力と決断が必要です。
必要は発明の母といいますが、そうした高い知性と行動力を持った若い人たちが登場してくれることを信じたいものです。
敗戦時の鈴木安蔵のように。

(16:55)
―<「沖縄のガンジー」と呼ばれし阿波根昌鴻の至言を想ひて>
沖縄の偉人のかつて喝破せり核持つ国は核にて滅ぶと

(23:54)
ついに元日本原子力学会長ら、メルトダウンの警告!1~3号機の「燃料の一部が溶けて、原子炉圧力容器下部にたまっている。現在の応急的な冷却では、圧力容器の壁を熱で溶かし、突き破ってしまう」と警告。

4月2日(土)

(16:45)
列島に大海原に故郷ゆ核の汚染のけふも拡がる

               *

「原発事故、国内の経験総動員を…専門家らが提言」 
福島第一原子力発電所の事故を受け、日本の原子力研究を担ってきた専門家が1日、「状況はかなり深刻で、広範な放射能汚染の可能性を排除できない。国内の知識・経験を総動員する必要がある」として、原子力災害対策特別措置法に基づいて、国と自治体、産業界、研究機関が一体となって緊急事態に対処することを求める提言を発表した。
 田中俊一・元日本原子力学会長をはじめ、松浦祥次郎・元原子力安全委員長、石野栞(しおり)・東京大名誉教授ら16人。
 同原発1~3号機について田中氏らは「燃料の一部が溶けて、原子炉圧力容器下部にたまっている。現在の応急的な冷却では、圧力容器の壁を熱で溶かし、突き破ってしまう」(=これこそ<メルトダウン>!―髭彦)と警告。また、3基の原子炉内に残る燃料は、チェルノブイリ原発事故をはるかに上回る放射能があり、それをすべて封じ込める必要があると指摘した。 一方、松浦氏は「原子力工学を最初に専攻した世代として、利益が大きいと思って、原子力利用を推進してきた。(今回のような事故について)考えを突き詰め、問題解決の方法を考えなかった」と陳謝した。
(2011年4月2日01時42分 読売新聞)

これまで原発を推進してきた専門家の中心にいた人たちから、止むにやまれぬ真摯な反省と自責の念に基づく緊急提言がされました。
なぜか、この極めて重要な提言がほとんど報道されていません。
特に、<チェルノブイリ>をはるかに上回る放射能拡散を生じる<メルトダウン>の危険性を指摘したことは、読売だけしか報道していません。
記者たちもデスクもその意義を理解できなかったからでしょうか。
朝日の朝刊などは一行も報道していませんでした。
したがって、ほとんどの国民はこの緊急提言と、その背景になっている原発危機の深刻さを知らないのではないかと、恐れます。

(17:00)
setuさん、まずは、現在も悪い方へと進行している原発危機が、破局的な事態にならないことを願うばかりですね。


4月3日(日)

(14:39)
芙蓉さん、ありがとうございます。
故郷がこのような形で壊滅するとは、悪夢のようです。
さらに大きな災害にならないことを祈るばかりです。

(14:40)
佐平次さん、僕もTBをさせていただきました。
事態はますます深刻化していて、不安です。

(22:15)
核までを儲け出世に利用せし輩とわれら落ちゆく先は

(23:37)
小泉淳作の東大寺襖絵を観に、2泊3日で奈良へ行ってきます.

3.11以降、世界が変わってしまいました。
東北地方を襲った未曾有の大地震と大津波に追い討ちをかけた未曾有の原発事故は、僕が6歳まで生まれ育った福島県双葉郡富岡町夜ノ森から3キロほどの太平洋岸で起こり、今やスリーマイル島事故を超えてチェルノブイリ事故に迫り、さらにそれを超えようとさえしています。
根っからの原発推進論者で醜悪・無恥な権力欲の権化=石原某などに<花見自粛>を命令される謂れは毛頭ありませんが、膨大な被災者や原発危機の深刻さを思うとのんきに花見をする気持ちになれないのも事実です。
しかし、この1月末にNHK「日曜美術館」で観て魂を奪われた小泉淳作の、桜の花を描いた東大寺の襖絵が公開されるというので、明日から吾妹と2泊3日で奈良に行くことにしていました。
迷いがなかったわけではありませんが、やはり行くことにしました。
僕の曽祖父と祖父が植え始めた染井吉野が、今は核のゴーストタウンと化したふるさと夜ノ森の街を、いつもであればあと半月後に埋め尽くします。
今年はむろん観る人は誰もいません。
その桜の花を僕が観ることも、恐らくもう二度とないでしょう。
初めて桜の花を描いたという小泉淳作は、その襖絵を「千年の後の人に観てもらいたい」と語っていました。
核の荒野に乱れ咲くであろう故郷の桜の代わりに、せめて巨匠の描いた「千年の桜」を観て来たいと思ったのです。
                                *
―<「千年の花を咲かせたい~小泉淳作・東大寺ふすま絵に挑む~」(1/23NHK「日曜美術館」)を観て>
八十路にて<花の下にて春死なん>画家は描きぬその情景を
桜花をば初めて描く日本画の巨匠に打たる八十路半ばの
対象と己を超えて咲かせけり巨匠のつひに千年の花を
(110123日々歌ふ)



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