老いぬれば日々に惜しまる生命満つ春よ緑よ過ぎゆく刻よ
陽に浮かぶ桂の葉並み量(かさ)増して陰翳深く風にゆれをり
青もみじ背にして咲けば八重桜華麗なれどもくどさやはらぐ
ツバメ啼く声聴くことのなかりしを気づくも床しピユピユリリリ
道の端で歩行者数ふる若者に二十歳のわれの姿重なる
祖先はね海賊だよと教ふれば子らは呼びけり海賊先生と
誰一人湛山の名を知らぬ子にその偉大さをわれは語りぬ
湛山の旧居を求め彷徨えば老樹の桜白八重に咲く
陽に浮かぶ桂の葉並み量(かさ)増して陰翳深く風にゆれをり
青もみじ背にして咲けば八重桜華麗なれどもくどさやはらぐ
ツバメ啼く声聴くことのなかりしを気づくも床しピユピユリリリ
道の端で歩行者数ふる若者に二十歳のわれの姿重なる
祖先はね海賊だよと教ふれば子らは呼びけり海賊先生と
誰一人湛山の名を知らぬ子にその偉大さをわれは語りぬ
湛山の旧居を求め彷徨えば老樹の桜白八重に咲く