竹原BLOG:奈良民話祭り ― グリム童話・メルヘン・語りの文化 とっておきの話。 

夏の奈良民話祭り:8月5日(金)午後3時より奈良町物語館で4回公演!
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新刊情報:高木昌史著『グリム童話と日本昔話 比較民話の世界』(三弥井書店)

2015年12月19日 | 民話
今日のブログは新刊情報です。
成城大学名誉教授 高木昌史先生の新著の紹介です。


『グリム童話と日本昔話 比較民話の世界』(三弥井書店) 四六判・並製・272頁 2800円+税

先ず、目次を載せましょう:

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第1章 果実からの誕生―三つのオレンジ(スペイン民話)/瓜子姫(島根県)
第2章 羽衣物語―七羽の鳩(ドイツ民話)/天人女房(島根県)
第3章 呪的逃走―水の魔女(KHM79)/三枚の御札(新潟県)
第4章 骨のフォークロア―歌う骨(KHM28)/踊る骸骨(新潟県)
第5章 兄弟を捜す妹―六羽の白鳥(KHM49)/七羽の白鳥(南西諸島)
第6章 橋の不思議―橋の上の宝の夢(ドイツ伝説)/味噌買橋(岐阜県)
第7章 比較民話―研究の歴史(グリム兄弟/柳田国男/C・G・ユング)
結語
初出一覧
図版一覧
参考文献
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次に本書のカバーの案内文を載せます。

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世界の口承文芸の基本文献『子供と家庭の童話集』グリムから柳田国男へ
ユーラシア大陸を挟んで日本からアイスランド、沖縄、南西諸島からサハリンまで
東西南北の空間軸を自由に羽ばたき、
時代や信仰の壁を難なく超える昔話の〈東西一致〉と神秘性
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高木先生は、『グリム童話を読む事典』(三交社)、
『柳田國男とヨーロッパ 口承文芸の東西』(三交社)も出しておられ、
マックス・リューティの翻訳者としても知られています。
また、グリム兄弟の評伝『グリム兄弟 生涯・作品・時代』(ガブリエーレ・ザイツ著)の
翻訳書(青土社)も出されています。


成城大学柳田文庫の資料やドイツ語のメルヒェン事典など、最近のドイツ・日本の研究成果を十分にいかし、
斬新な比較研究がなされており、とても勉強になりました。
これからの日本での説話研究にとって画期的なご論考だと思います。


是非、昔話愛好家、ストーリーテーラーにもお薦めしたい一書です。

前々回のブログで紹介した『昔話の人間学』(鵜野祐介著)と合わせて読むとさらに面白いですよ!

本日のブログは、新刊情報を話題でした。

では、来週末、またブログでお会いしましょう!




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