例示力

ここに幅30センチの板が、帯状に敷いてあります。踏み外さないよう、歩いてください。

ほとんどの方が、歩けますね。

では、幅30センチの板が、地上100メートルの２棟のビルの屋上に渡し架けてあります。踏み外さないよう、歩いてください。

怖くて、足を踏み出せないでしょう。

風の影響や板のたわみなど瑣末なことを除けば、原理的には同じなのに、なぜ後者だと足がすくむのか。メンタルトレーニングとは、地上100メートルの鉄骨上でも歩けるよう精神力を訓練すること。

以前、新聞で読んだメンタルトレーナー（氏名は失念）のインタビュー記事にあった例です。こんな例を示されると、非常にわかりやすいですね。「例示力」とでも言うのでしょうか。難しい専門家の話も噛み砕いて易しく伝えられる。そんなライターを目指しています。

蛇足ですが、「綱」の上を歩くのであれば、バランス感覚など「技術」を磨く必要がありますが、「幅30センチの板」であれば技術的な訓練を要しないでしょう。技術は関係ないのに、なぜ歩けないか？ そこにメンタル要素が入る。これがミソでしょう。

ノーアポ

数日前、ある制作会社に営業の電話をしたところ、「経歴書と手がけた仕事のコピーを送ってください」とのこと。そんな場合、私は郵送でなく、直接出向くようにしています。

直接訪ねるメリットは、その会社の雰囲気が分かること。担当者が不在なら、経歴書を渡してくれるよう、言付ければいいこと。初めての土地を散歩するのも楽しみです。

今朝はノーアポでした。にもかかわらず応対に出てきた方は、応接に通してくれ、話を聞いてくださいました。ありがたいことです。