壁際椿事の「あるくみるきく」

東京都内在住の50代男性。宜しくお願いします。

sub はどんな意味か

2010年05月31日 | 考えたこと・調べたこと
sub というと、何を思い浮かべますか? 「副」がまず思い浮かびます。メイン(主)に対するサブ(副)です。

韓国の船が、北朝鮮の潜水艦のものと推定される攻撃で沈没しました。潜水艦は、サブマリン。sub marinです。地下鉄はsubwayですね。これらも「副」という意味でしょうか? メインは船だけど、サブは潜水艦。メインは地上だけど、サブは地下。そんな意味だということです。

でも、海の下、道の下かもしれません。であれば、subには、「副」だけでなく「下」という意味もあるの? つまりsubとunderは同じなの?

調べてみました。
【sub】[接頭]「下の」「次の」「副…」「亜…」「半ば」の意味。

なるほど、「下の」という意味もあるんですね!


どの時代に移住したいか

2010年05月31日 | 考えたこと・調べたこと
その昔、人々はあまり移動せず、一か所に定住していました。まれに旅芸人や渡り職人が各地の集落を訪れ、外の世界の文化を伝えてくれました。庶民にっとって旅といえば、一生に1度か2度の、お伊勢参りや大山参りなどだったわけです。

時代は下りました。グレートジャーニーの昔から、そして今も、移住する人は多い。金の卵は、地方から都市への労働力の移住でした。地方にいても先端の文化を得られるインターネット時代に、人々はどこからどこへ移住するのでしょうか?

旅や移住が容易になったのは、クルマや飛行機といった文明の利器の恩恵もあります。そこで考えたのです。もし、タイムマシンが実現し、マイカーのように、マイタイムマシンが普及したとして、人々はどの時代へと移住するのか?

「龍馬伝」を見ています。観光目的で、幕末へ行く人はいても、定住目的でその時代へ行く人はいるでしょうか? では、過去でなく、未来空間に定住を希望する人はいるでしょうか? そんなことを考えました。


『理系思考』を読んだ

2010年05月29日 | 読書(ノンフィクション、実用)
『理系志向―エンジニアだからできること』(大滝令嗣著、ランダムハウス講談社)を読みました。スティーブ・ジョブス、中村修二のように、理系人よ、大志を抱け、というのが主旨です。

なぜ、文系の私が、こんな本を手に取ったか。なぜか、理系に惹かれるものがあるからですが、なぜか、は自分でも分かりません(←理系ちゃうやん!)

以下、気になったことをいくつか。
「(モノづくりに優れた日本に対し、)残念ながらアメリカ企業は、品質の良い製品を大量に作って世に送り出す技術力には長けていない。ではどこで儲けているのかというと、壮大なコンセプトのもとで作り上げたプラットフォームの上である。上品なたとえではないが、ある地域を治めているヤクザのようなものだと考えると理解しやすい。」(以上流用)

著者も認めるように、上品な例でないですが、ス、スゴイ。そこまで言うか、という感じです。「店はショバ代を払わなくてはならないが、その地域で自由に商売ができたり、他の勢力から守ってくれたり・・・・・・」。

たとえば、電子空間に仮想の商店街を作り、出店料を取るというビジネスを成り立たせる、楽天なども、この典型ですね。プラットフォームビジネスです。リアルの世界では、たとえば、カジノは良いプラットフォームになるかもしれません。

オルフェウス・プロセス、という指揮者のいない世界的なオーケストラがあるそうです。プレーヤーが自主的に協調し、音楽を奏でます。

「プロフェショナルとしての技量とプライドがある演奏者たちは、素晴らしい指揮者に恵まれると、技量以上のものを発揮することができるという。「演奏者冥利に尽きる」とか「至福の喜び」というのは、まさに素晴らしい指揮者に恵まれたときだけに味わえる幸せだ。(中略)最悪なのが、なぜか下手な指揮者が来てしまったときである。「下手ならいないほうがマシ」というのが、プロの演奏家の正直な感想だ。」(以上流用)。

著者は、研究開発型の企業や研究チームを想定し、楽団の話をしています。マネージャーの本当の力量が問われる、ということでしょう。マネージャーも個々の研究者も「自律」が求められます。

理系の人が転身しやすい仕事として、弁理士やファイナンシャルエンジニア(金融工学)、技術翻訳などと並び、占い師も挙げていました。いくら何でも、行き過ぎだ、と感じましたが、読み進めるうちに、そうかもな、と思いました。

「大昔、文明が生まれたころ、星や月や太陽の動きと、天災などのさまざまな災難や、獲物の量、農業の収穫量などを関連付けたデータベースを作り、詳細な分析を元に一定のルールを導き出したのが占いである」(以上引用)。

例えばシンガポール政府は、占いで政策を決めているそうです。シンガポールといえば、未開の国でなく、タバコやアルコールの規制も厳しい先進的な国です。その国が、毎年、風水占いのために予算を計上しているそうです。恐るべし、シンガポール。

一つ、肝に銘じたいことがありました。「ドント・バーン・ザ・ブリッジ」。橋を焼くな、という意味です。一度できた人とのつながりは、切らずに大切に維持しておげ、ということです。いつどこでエンジェル(出資者)となり、出資してくれたり、転職のアドバイスをしてくれるか知れないからです。そこまで打算的でなくても、ストレスにならない程度に人付き合いは大切にしたいものだと思いました。

著者は、日本の大学の工学部を卒後、アメリカに留学。総合電機メーカーの東芝に就職し、半導体の研究者を経て、コンサルティング会社に転職。現在もコンサルタントとして活躍されています。

ところで、本が出たのは2005年。まだリーマンショック以前です。果たして今なら、(理系人の有力な転職先である)金融工学を礼賛する論調のこの本は出版されたでしょうか? なかなか難しい問題ですね。

風の歌を聞け

2010年05月29日 | 考えたこと・調べたこと
 iPhoneも、iPadも、指でじかに操作します。
 それまでは、キイボードなどのボタンを「押す」
 という仕事をしていたのですが、
 タッチパネルでやることは、
 まるで「てづかみ」の感覚なんですよね。

 考えようによっては、アップルの目指している方向は、
 より原始的になっているというか、
 身体的になっているように思います。
 緻密、細密、微妙、繊細‥‥というような、
 高度化がどんどん進んでいって、
 遊びの文化が折り返しているんですね。
 
 「抱きしめる」とか「踊る」とか、
 「こねる」とか「ゆする」とか、
 お猿がやっているような「遊び方」を、
 もっとよく観察したほうがいいような気がします。
 
 「文民」ということばのなかに、
 もっと「身体的な知性」が含まれているといいんだけど。
 本だとか、視聴覚教育だとかも、みんな、
 目からの情報を偏重しているって気がするんです。

(以上、5月29日の、ほぼ日刊イトイ新聞より引用)

このまえ、『現場で生まれた100のことば』から、「現場で生まれる知を大切に」という主旨の文章を引用しました。糸井さんの意見は、まさにわが意を得たり、です。

自転車に乗るときは、イヤホンで音楽を聞くのをやめましょうよ。風の歌を聞け! ですよね。

『質問する力』を読んだ

2010年05月28日 | 読書(ノンフィクション、実用)
「国が国民を守れない時代になった今、日本人はすべからく「質問する力」を発揮して、自分の生活を守り、自分の生き方を考えねばならない。それによって日本という国も変わっていくはずである。これが本書の主旨です。」(以上引用)

『質問する力』(大前研一著、文芸春秋)を読みました。発行は2003年だから、もう7年前。郵政民営化など時事的な内容は古くなっていますが、素朴に質問する、本質に迫る、という論点は、いつの時代も大切なことだと思いました。

以下、気になったことを一つ。
不動産バブルが崩壊し、住宅ローンを抱えて苦しんだ市民がたくさんいました。あの現象は、金融機関を救うため、その不良債権を市民に付け回すという、国家の戦略で生じたというのです。ええ、そうなの? そこまで言うか、と思います。これは国の無作為や過失でなく、故意なんですか? もしそうなら、国による市民への犯罪です。

銀行の不良債権への公金注入も、「モノ言わぬ最終債務者である国民、あるいは未来の国民を犠牲にした上でのこと」、という主旨の内容も書かれていました。そうであえば、銀行救済と市民への負債付け回しは、同じ構造? そうだとすると、恐ろしくなりますね。

著者は言わずと知れた、著名経営コンサルタント。今も現役バリバリで活躍されています。いずれにせよ、慎重に生きなければならない、ということを学べた本でした。