壁際椿事の「あるくみるきく」

東京都内在住の50代男性。宜しくお願いします。

塩漬け

2012年05月31日 | 雑記

塩漬け。

買った株が値下がりし、売るに売れなく、持ち続ける。そんな意味だと思っていました。みなさんも、そう思っていませんか? 調べました。

買った株券を、高くなるまで長く持ち続ける意。(新明解より)

なるほど、塩漬けは、食べ物を長期保存する調理法が原義です。ここを起点に考えると、「長く持つ」ことが本来の意義であり、「値下がりし、売るに売れなくなる」というのは誤解だと類推できます。

数年前、なけなしの15万円で買ったA株がいま3万円を割り込んでいます。同様に9万円だったB株が7万円くらいです。もとより長期保有のつもりですが、この値じゃ売るに売れない。ああぁ。


『野村の「眼」』(野村克也著)読後記

2012年05月31日 | よむ

『野村の「眼」』(野村克也著)を読みました。著者は、プロ野球の選手、監督として数々の大記録を打ち立てた方です。

「私は1935年6月、京都府竹野郡網野町(現・京丹後市)に生まれた。(中略)父は私が3歳のとき、出生していた中国で戦死した。(中略)私たち兄弟は、幼い頃から、家計を助けるためにさまざまな仕事をした。」

「学校に持って行く弁当ひとつとっても、こちらは芋のツルがほとんどで、申し訳みたいに白米が入った真っ黒なものであった。(中略)一方、ちりめん工場を営んでいる家の子どもなどは、びっしりごはんが詰まった真っ白な弁当であった。ウチは父が戦病死しているのに、同じぐらいの(年齢の)父が戦争にも行かず、元気にしている家もある。訊いてみると、いろいろな手を使って兵役を免除されたなんていうこともあった。」

「『オヤジも同じようにすればよかったのに』。子ども心にそう感じたものだ。私の家のように、父親が戦死した家は、戦争に行かなかった家よりも貧しい家が多いような気がして不思議だったが、この年齢になってみると、そうした差が出る世の中の仕組みがよく分かってくる。貧しさは、人の生死にまで響いてくるのだ。」(以上引用)

野村監督の貧しい少年時代、高校での清水先生との出会い、プロに這い上がった執念、王・長島へのライバル心は、同書に限らず、いろいろな本に書かれたりテレビ放送されているので、ご存知の方も多いでしょう。

僕が驚いたのは、「そうした差が出る世の中の仕組み」です。

才能でも努力でも、それゆえ実績を上げた者が高く評価される。そこで差が出るのは当然と思う。しかし、「そうした差」は、才能でも努力でもない、別の何かです。何でしょう?

ノムさんのお父さんは、そうしたさが出る世の中の仕組みに飲み込まれ、残念ながら戦死されましたが、ノムさん自身は、正しく努力し、実績を上げ、評価もされました。

世の中が、正直者がバカを見るような仕組みでは、一人ひとりが頑張ろうという動機が沸かない。正しい世の中であって欲しいと願います。


東京女学館大学の閉学問題について

2012年05月31日 | かんがえる

東京・町田市にある東京女学館大学が、4年後に閉学すると発表しました。少子化の影響で、入学者が減っており、学費収入が落ち、経営がキビしくなっているのが理由。これを受け、学生や保護者が、存続を求める会を設立し、活動を始めています。

今後の4年間は、新入生を受け入れません。仮に受け入れたとしても、4年後に閉学する大学を、誰が志望するでしょう。在学生としても、閉学は4年後だから、無事に卒業できます。つまり、受験生にも在学生にも迷惑はかけないわけです。発つ鳥、跡を濁さず。当たり前のことですが。

なのに、なぜ学生や保護者は、存続を求めるのか。これは、国も地方自治体も企業も、あらゆる団体がそうであるように、抵抗勢力による改革の先送りでないか?

仮に存続が決まったとしても、このままなら、またぞろ同様の問題に直面するはず。早急に、抜本的な改革が必要であり、存続を求める人は、そのことを考える必要があります。反対のための反対でなく、対案を出すべきだ、と思うのです。

対案には、どのようなものがあるでしょうか? 学費の値上げ(でも入学者数が減れば総額は伸びず)、教職員の人件費削減(即効性があります)、学部・学科の改組、カリキュラムの見直し(王道ですが遅効性ですね)……。

共立薬価大学、聖母大学。この二つの大学は、いまは存在しません。消滅したのです。しかし、消滅時、反対する者は少数でした。なぜか?

それは、それぞれ慶応大学、上智大学と合併したから。関係者は、有名大学との合併を、むしろ喜んだくらいです。合併なったのも、それぞれ薬科、看護という特徴的な学科を有していたこともあるでしょう。

学校経営の厳しさは、東京女学館大学に限りません。多くの大学も、同様の問題を抱えています。まだ時間のある今から、抜本的な対策を考えておくべきと思います。



『下山の思想』(五木寛之著)メモ

2012年05月28日 | よむ

真実は必ず一種の怪しさを漂わせて世にあらわれてくる。堂々たる真実などはない。「トンデモ本」と称される本のなかに、大事なことが隠されている。それがおもしろくて私たちは「トンデモ本」を手にするのだ。

そもそも地動説だって、「トンデモ本」のたぐいと見なされていたはずである。地球が丸いなどという話も、昔はトンデモない説だっただろう。

以上、『下山の思想』(五木寛之著)より。

莫大な寄進、厳しい修行を積まないと極楽へ行けない。寄進できる裕福さ、修行するための時間的余裕があるのは、貴族だけ。そんな従来の仏教を覆し、ただ「ナムアミダブツ」と唱えるだけで、誰もが浄土へ行けると唱えた法然。当時の仏教界からすれば、法然の説は「トンデモ」ない異端。

「真実は怪しさのなかに」ある。


三宮のおうみや

2012年05月28日 | 

5月25日(金)、夜行バスで帰省。28日(月)の朝、東京に戻ってきました。

27日(日)の夜は三宮で、夜行バス待ち。うろうろ歩き、ガード下の「おうみや」という居酒屋に入りました。その日獲れた明石のタコを出す店です。

カウンターの端に座ったのですが、目の前におでんの鍋。牛スジが旨そうです。おでん盛り合わせ、カツオのたたき、タコの煮物を食べました。どれもおいしかった。

ガード下だけでなく、近くに姉妹店(本店?2号店?)もあるようです。ガード下の店は、土日もやっています(盆正月は休み)。三宮に行かれる際は、ぜひ。