松本清張は大好きな作家。
繰り返し、いろいろな作品を読んでいます。
『赤いくじ』。敗戦国の退避劇です。
戦では、古今東西、性奴隷が現実なのか。
悲しくなります。
『西郷札』も久々に読んだ。めちゃくちゃ興味深い。
バブルの予感に奔走する小金持ち。ばかだなぁ。
でもバブルはいつの世も繰り返されること。
オランダのチューリプバブル、平成の不動産バブル。
でも、これは金持ちが引っかかる話であって、
元手がない庶民には、はなっから関係ない話しです。
人間の性がテーマなのか。
清張文学の通底するテーマは、ルサンチマンだと思うんです。
あんまり、ルサンチマン説を見聞きしないが、誰も唱えないんでしょうか。
オレが文学研究者とか評論家なら、ルサンチマン論を打ち出すなぁ。
先日は、映画『墨東奇譚』を見ました。
正しくは「サンズイ墨、東、糸奇、譚」。
今このワープロではサンズイの墨は出ないし、糸偏の奇も出ない。
気になるから、辞書を引く。
「糸奇」は、音読みでキ、訓読みでアヤ。
直角でなく、斜めに織る布という意味だそうです。
古典は、内容はもちろん、字句の一つ一つも気になる。
赤いくじも西郷札も、気になる用語が頻出します。
平成の、いや令和かぁ。令和の今も、気にしましょうよ。
細かな用語や字句はさておき、
いかに生きるべきかとか、善とか悪とか、愛とか死とか、
正義とか悪とか。
そういうことはいつの時代も共通のテーマだから。
ま、どうでもいいや。うまい酒が飲みたいや。