壁際椿事の「あるくみるきく」

東京都内在住の50代男性。宜しくお願いします。

アドリブ

2011年08月30日 | 川柳

アドリブかミスか分からぬジャズピアノ 舞鶴 燦泥舞日

本日(8月30日)の毎日新聞、万柳より。

傑作か落書か知れぬ子の塗り絵(愚作)。某コーヒーのCMじゃないですが、違いが分かる男になりたいものです。


『北朝鮮に消えた友と私の物語』

2011年08月29日 | 読書(ノンフィクション、実用)

『北朝鮮に消えた友と私の物語』(萩原遼著)を読みました。

大阪の定時制高校時代の友人、ユン・ウオニル。済州島出身の在日韓国人である彼が、北朝鮮による帰国運動で北に帰っていった。著者は、長じて共産党の日刊紙「赤旗」に就職、ピョンヤン特派員となり、高校時代の友を訪ねる。それがスパイ活動ととられ、強制退去されてしまう……。

また著者は、大阪の高校卒後、大阪外語大朝鮮語科に入学前の浪人中、東京・新宿の在日朝鮮人のグループにハングルを教わる。その先生が金南仁で、彼は済州島の4・3闘争を生き抜き、日本に出国してきていた……。

物語はタイトル通り、著者がユンを訪ねる話が主軸。ですが、金南仁が10代で経験した4・3闘争の激烈さ、北朝鮮の収容所の悲惨さなどの事実もスゴイ。改めて驚きを感じました。

本書を読んで、なぜ南の済州島の出身の人が、また、亭主が在日朝鮮・韓国人だからといって日本人妻が、北に帰国するのか? そんな長く疑問だったことも氷解しました。

世の中のことは、ウラのウラはオモテ。そう単純に、かつ論理的に考えていましたが、そうとは限らない。ウラのウラが、さらに深いウラだったり、ウラかオモテか分からなかったり。スパイの恐ろしさも学びました。

いずれにせよ、個人の自由と尊厳を踏みにじることは許せない。そんな国家や組織というのは何か? 憤りを感じました。

私はつっかえつっかえ読み、それでも理解できない部分がありました。読了には、ある程度の日朝の近代史の知識が必要と思われます。


草野球

2011年08月29日 | 川柳

元総理チームができる草野球 岡山 巴里雀

昨日(8月28日)の毎日新聞、万柳より。

冥土で、でないですよ。現世で、です。
それだけ現役のリーダーが若返っているという……。おい、違うやろ。



最上川(2)

2011年08月29日 | 見聞きしたこと

先日聞いた、最上川の氾濫の話の続き。

その地方(酒田市)では、屋敷の周りに大きな木を植えるそうです。それで、すわ川が氾濫しそうだとなると、縄で屋敷を巻いて、木に結わえる。そうすると、たとえ床上浸水しても、屋敷が流されることはない、とおっしゃっていました。

屋敷の材料は木材。木材は軽く、水に浮くから、ある一定以上に水位が上がると、フワリと持っていかれてしまうのでしょう。それを防ぐためです。

防風や防砂のための屋敷林は知っていましたが、こんな用途にも大木は使われてたんですね。


信じておりません

2011年08月29日 | 川柳

政治家も国民信じておりません 神奈川 カトンボ

本日(8月29日)の毎日新聞、万柳より。

政治家「も」ということは、「国民も」が暗に示されていますね。相互不信です。これじゃいけない。

議会制は、産業革命を成したイギリスで、商工業団体が「自分たちの代表を」議会に送り込んだことが最初。お給金は団体が面倒を見ていました。しかし、それだと、その団体への利益誘導政治になるってんで、出身団体(枝葉)にとらわれず、天下国家(大本)を論じましょという趣旨で、国が給料(歳費)を出すようになった。

最初は、団体と代表は密接だった。そのうち、政治家と国民は離れ離れになってしまった。それが今なんでしょう。相互不信です。再び政治を国民の手に取り戻すためには、政治家からの譲歩が必要なんでは。でないと国民は「増税やむなし」と譲歩する気になれませんよ。