壁際椿事の「あるくみるきく」

東京都内在住の50代男性。宜しくお願いします。

今日

2015年03月24日 | かんじる

今日は休暇でした。
午前中はテニス。
午後は、終業式を終えて帰ってきた子どもの相手。
キャッチボールしたり、オセロしたり。
久々に親らしいことをしました。
子どもに合わせるのは大変ですが、
僕も昔は子どもだったわけで、たどってきた道です。
明日は、また仕事。
がんばります。



『データの見えざる手』読後記、続き

2015年03月19日 | よむ

読後記の続きです。

面白いのは、コールセンターの業績と、休憩室での雑談の量とが相関するという話。
仮説・検証する場合、業績を上げたければ、業績と関連する事項を
相関項目として仮説を立て、検証していきますよね。
まさか、休憩室での雑談なんて、浮かばない。
そういう、まさかをあぶりだすわけです。
そのためには、あらゆるデータが必要で、それをゴチャ混ぜにして、
何らかの相関を探していくんだそうです。

演繹と帰納の、帰納的な方法だ、とありました。

帰納法とは、いろいろな経験則から、真実を絞り出す方法です。
いろいろな経験則は、やはり量的限界がある。
が、ビッグデータはその量的限界の問題をクリアできるというわけですね。

スーパーの売上向上で、どんな施策よりも、
ある店内の場所に人が立っているだけで効果があった、とか。

はやり驚きです。



『データの見えざる手』を読んでいる

2015年03月17日 | よむ

『データの見えざる手』(矢野和男著)を読んでいる。
いわゆるビッグデータの本。著者は、日立製作所の研究者。

一人一人の行動は違うが、ウン万人の行動データを取ると、
人間の行動には法則性がある、という内容。

著者は、腕時計型のウエアラブル端末を常時身に着け、
どんなときに、どんな腕の動きをしていたかを、
多くの人で、長時間、観測した。

その結果、2ヘルツの動きのとき、幸せを感じるとか。
2ヘルツとは、240~360回/分の動き。
秒あたり4~6回。1秒間に4~6回、腕を振る動きが良いそうだ。
ジョギングしていて、ランナーズハイを感じるのも、そんなペースか。
この数字が正しいとは、僕は信じないが、一面の真実と思う。
著者自身、椅子に腰かけず、立ったまま会話をしたり
プレゼンをしたりということを実践をしているとか。

いろいろ書かれているが、目新しい内容はない。
去る者は日々に疎しとか、あくびは伝染(うつ)るとか、
昔から言われていることが書かれている。
ただ、それが、ウン万人をウン万時間も観測した結果から、
データで裏付けれられたというところに新味がある。

読書中のクセで、細かいことが気になった。
「機序」という言葉が出てきた。知らなんだ。
辞書をひくと、仕組みとかシステムという意味らしい。
なるほど。
だが、仕組みやシステムと書けばいいものを、
なぜ機序なんて書くんだろう。
ニュアンスの違いを表現したかったのだろうか?

また、「伝搬」という言葉も出てきた。
デンパかデンパンか。読みに自信がない。
これまた辞書で調べた。複数の辞書で調べ、広辞苑も開いた。
が、載ってなかった。
デンパは「伝播」でしょ。

備忘録的にいくつか。
水は、100度で沸騰するのか?
水が沸騰する温度を、ヒトが勝手に100度と定めたのか?
人が存在しない世界では、水は何度で沸騰するんだろう?

仕事か私生活か、リーダーか現場か、トップダウンかボトムアップか。
人は往々にして二者択一に問題設定したがるが、そうでないという指摘。
確か、誰かの本に「黒か白かでなく、黒に近いグレーか
白に近いグレーかで判断せよ」と書かれていたのを思い出す。

運が軽んじられている現在の経営。
渋沢栄一の著書などから、かつての経営は運こそ重要だった、と説く。
「運も実力のうち」でなく、「運こそ実力」。
なるほど。

非常に示唆に富む本でした。
興味のある方は、ぜひ。