壁際椿事の「あるくみるきく」

東京都内在住の50代男性。宜しくお願いします。

郷土愛はどこへ? 全くその通り

2014年08月31日 | かんがえる

ふなっしー効果で、船橋市が前年より格段に多くの「ふるさと納税」を集めた。納税者に、市の公式キャラと、非公式だが人気者のふなっしーのツーショットが印刷されたクリアファイルをプレゼントしたことが理由と見られる。1週間ほど前、こんな記事を読みました。

へ~、船橋ってふるさと納税を集めなきゃならないほど、通常の税収が少ないんだ。そう疑問に思ったよ。だって東京のベッドタウン。人口は多いし、大企業は少ないとはいえ、中小商業主は多そうだから。

この疑問に、8月27日の東京新聞、社説が教えてくれた。以下、記事のリードです。
政府が検討する「ふるさと納税」の制度拡充には疑問がある。生まれ故郷や応援したい自治体への寄付といった本来の趣旨が薄れている。「特産品のお取り寄せ」が主流の現状では弊害が大きい。

記事は「国や自治体が一方的に徴収してきた税に風穴をあけ、納税者に対象を選ぶ道を拓いた」と評価もする。さらには「自治体間の健全な競争を競争を促す知恵を絞るべきだ」とも記す。

「足による投票」という言葉がある。要は、自治体の人気ランキングだ。自治体の人気とは「特産品のお取り寄せ」ができるか否かなわけ? 

もし、ふるさと納税する人が特産品目当てとしたら、特産品が無く、観光地でもない自治体は、どうしたらいいんだろう? まったくもって自助努力せよ、ということか。なかなか辛いね。



少子高齢化時代に打つ手は?

2014年08月31日 | お願い

大手予備校の代々木ゼミナールが、全国27校のうち20校を閉鎖し、全国模擬試験も止めるそうだ。「少子化・経済難 予備校離れ加速」と8月26日の東京新聞が伝えているよ。

僕は、代ゼミの決断は評価するよ。茹でられてると気付かず死を迎えるカエルと違い、「熱い」と感じ思い切って鍋から飛び出たのだから。

記事は「グループの学習塾SAPIXを通じて小学生らを集め、収益基盤の立て直しを図るとみられる」と書いている。ゆりかごから成人までのうち、ゆりかごに力を入れる方針で、顧客の早期取り込み、ファン化に努めようというわけだ。また「就職により直結した専門学校」とも書かれてた。公務員試験の予備校などを始めるつもりか? だけど、これらだけで縮小した業容の穴埋めになるか。はなはだ疑問だ。

団塊ジュニアが10代だった予備校事業が拡大・安定していた時期に、次の柱となる新規事業を育ててなかったツケが回ってきたといえる。少子高齢化は日本の趨勢。予備校だけでなく、短大、専門学校、大学も縮小や合併、閉校を余儀なくされるだろう。

当に大変な時代になったもんだ。



風が吹いても桶屋は儲からない!

2014年08月28日 | かんがえる

学力テスト結果公表
「スマホ使うほど↓」「ニュース見れば↑」

こんな見出しが8月26日の東京新聞1面に載ったよ。文部科学省が小学6年生と中学3年生を対象にした学力テストの結果を受けての報道。

記事によると「今回は初めて携帯電話やスマートフォンの調査を実施。小学生で54%、中学生で76・9%が保有し」ており、「(携帯やスマホの)使用時間が少ないほど平均正答率は高」く、「新聞やニュースを見る頻度が高いほど、国語、算数・数学いずれも正答率が上昇する傾向にあった」と分析している。

文科省は「(携帯やスマホは)けじめをつけて使うのが重要」としているらしい。

ここで注意が必要と思う。
スマホや携帯を使う(原因)から、成績が伸びない(結果)。新聞やニュースを見る(原因)から、成績がいい(結果)。記事からは、そう連想しがちだが、いやいや、そうではないだろう。スマホと成績、新聞と成績の関係は、相関関係であり、因果関係ではないんだから。

何らかのマイナスの基礎的原因があるから、その子はスマホや携帯を長く使い、かつ成績も伸びない。何らかのプラスの基礎的原因があるから、その子は新聞やニュースに親しみ、かつ成績もいい。こう考えるのが、妥当だろう。

では、基礎的な原因とは何か。親のしつけや教育方針、経済状態を含めた家庭環境。そんなのが思いつく。せっかく手間暇かけて行う学力テスト及び結果の分析なんだから、もっと突っ込んだ調査をしてほしいね。




地元の記憶を次代へ

2014年08月27日 | かんじる

東京都23区内にある、戦前に創立された小学校429校が、地域の戦争の歴史をどう伝えているか。「学童疎開・縁故疎開が始まる」「空襲を受ける」といった10項目が学校のホームページに掲載されているかどうか。

採用した10項目は、次の通り。
1)1941年4月1日、国民学校に改称
2)「東京市○○国民学校」となる
3)戦時体制強化のため1943年7月1日、東京府が東京都となる
4)同時に「東京都○○国民学校」に改称、以後高等科の生徒は勤労動員へ
5)1944年○月○日、学童疎開や縁故疎開が始まる
6)疎開は多くの場合、親元から離れ、指定された県の農家や旅館、寺院で生活
7)空襲が本格化
8)都内でも多くの学校が被災
9)戦争が終わり、1947年4月1日に「小学校」に改称
10)「東京都○○区立○○小学校」となる

このうち、触れられていたのは平均で4・5項目。全10項目を掲載してたのは17校、全く触れていないのは58校だったとか。

これを調べたのは、新宿区の調海明(しらべ・かいめい)さん(66)。元出版社勤務ではあるが、普通のおじさんだ。

以上は8月25日付の東京新聞で知った。大学教授や学校教諭など「らしい」人じゃないところが、スゴいと思う。

息子さんが高校時代、平和教育の一環で沖縄に修学旅行に行ったのに、地元の歴史を知らないことにがく然とし、調べ始めたとか。「広島や長崎の戦争を学びながら、焼け野原になった東京の被害を知らないのでは本末転倒」という。
いやいや、それをいうなら「灯台下暗し」でしょ。バカなツッコミは止めよう。

(当時の写真や集団疎開経験者の体験談を載せているホームページもあり)「戦争の記憶を継ごうとする心がある。ホームページを作った先生はきっと立派な方なのでしょう」

郷土愛のある人は、心豊かに生きられると思う。都会でも田舎でも、つらい記憶も含め、郷土愛を育む教育は大切だと思いました。




日本のカジノ

2014年08月24日 | かんがえる

IRという略語があるよ。インベスター・リレーションでなくて、インテグレーテッド・リゾート。統合的リゾートなんだって。一種でなく、複数種の遊びがある保養施設なんだろうね。

でも、保養施設でなく、実態はカジノらしいよ。カジノって賭場でしょ。

金貸しをサラリーマン金融といったり、売春をエンコーといったり。言葉をソフトにして、実体を見えにくくする手法は、アチコチにある。なぜ、見えにくくする必要があるの。後ろめたいことなのかな。

日本でカジノを、という動きもあるが、いざ日本にできたカジノは、日本人は利用できないかも。数日前の新聞には「利用は外国人だけ。日本人はギャンブル中毒になりやすく、利用不可」とあった。

カジノを統合型リゾートと呼ぶセンス、日本人に門戸を閉ざす閉鎖性。ちょっと変でないか。もっと分かりやすくやろうよ。