壁際椿事の「あるくみるきく」

東京都内在住の50代男性。宜しくお願いします。

給付型奨学金を意義あるものにするには審査が大切

2016年03月24日 | かんがえる

日本学生支援機構の奨学金には、無利子の1種、有利子の2種があるが、いずれも貸与型で、給付型はない。
いま日本では、子どもの貧困が問題になっている。
その解決策の一つとして、給付型奨学金の実現を目指す動きがあるようだ。

マスコミ報道は、給付型奨学金が必要だ、という論調ばかり。それは、その通りだろう。
ぼくも、給付型の奨学金に賛成だ。

しかし、給付型奨学金によって二極化がますます進むのでは、と心配している。
つまり、デキる学生は給付型奨学金を得て高学歴を身に付ける一方、
デキの悪い学生は給付型奨学金を得られない、という事態だ。
彼らは、従来通りの貸与型奨学金で学び続けるしかないだろう。

報道には、こうした視点・解説が欠けており、残念でならない。

家計の状況、夢や希望は、一人ひとり千差万別だ。
デキる・デキが悪いといっても、その内実はいろいろだ。
それをどう見極め、評価するか。

事実として貧しく、真に学びたいという欲がある生徒。
それほど貧しくなくとも、損得勘定に敏感でうまく立ち回る生徒。
こんな単純に分類できないことは百も承知だが、分かりやすさ優先であえて二分類した。
いかに前者の学生を掬い上げ、後者の学生に我慢してもらうか。

カギになるのは、審査だろう。

書類だけでは選べない。面接が複数回は必要だと思う。
そうなると、質量とも面接官の充実が必須になる。育成も大切だし、経験を積む必要もある。
こうした面接官には、金融畑出身でなく、社会の荒波にもまれた多種多様なキャリアを持つ人材にこそ就いて欲しい。
ちょっとニュアンスは違うが、起業家を見るベンチャー投資家のような眼を持つ人材とでも言えばいいか。審査をパスさせる学生には「俺が選んだんだ、尻拭いは覚悟している」というぐらいの頼もしい気持ちで、審査で落とす学生には「ごめん」と涙を流せるぐらいの優しい気持ちで。(これって面接官の仕事でなく親の仕事?)

ちょっと精神論に走り過ぎたかもしれない。
でも、給付型奨学金を意義あるものにするには、というより次代の人材を育てるためには、人生の先輩はそれくらいの覚悟が必要だ、と思うのです。

いかがでしょうか?








新入社員はドローン型の分析に価値はない

2016年03月24日 | かんがえる

今年の新入社員は「ドローン型」だそうだ。
3/24東京新聞朝刊「就活強風の中でも着地」との見出しで知った。
毎年、日本生産性本部が、その年の新入社員の特徴を発表している。

この分析・発表は、真実(に近いこと)を言い当てているのか?

流行りの単語や言葉に、今どきの若者の特徴を無理やり結び付けただけとしか思えない。
牽強付会。レッテル張り。

今年の新入社員に限らず、どんな年にも色々な新入社員がいる。
(a)強風の中でも無事に着地した新入社員もいれば、
(b)暴風に吹き飛ばされてる若者もいるし、
(c)微風に易々と着地を決める器用な新入社員もいれば、
(d)無風にもコケてしまう就活生はいる。
  (無理やり四象限に分けました)。

ドローン型とは、今年の就活性が(a)が多かったということだろうが、どんな根拠を基に言っているか?
仮に(a)が多いのが事実として、例年に対して有意な差だろうか?
ぼくにはそうとは思えない。

こうした分析は、単なる読み物としては面白いかもしれないが、それ以上の価値はないと思う。




パーキンソンの第3法則

2016年03月15日 | かんがえる

パーキンソンの法則です。

第1法則
仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する。
第2法則
支出の額は、収入の額に達するまで膨張する。

ぼくが発見した第3法則
ガラクタの量は、保存空間が許すだけ増える。

以下、ウィキペディアより。
パーキンソンの法則は、1958年、英国の歴史学者・政治学者シリル・ノースコート・パーキンソン(英語版)の著作『パーキンソンの法則:進歩の追求』、およびその中で提唱された法則である。役人の数は、仕事の量とは無関係に増え続けるというもの。具体的には冒頭の2法則。
だそうです。

第3法則、どうですか。レジ袋、包装紙、空き箱、100円ショップで買った玩具や日用品、脱ぎ捨てた服や下着……。そんなのが散乱している部屋は多そうです。

ファストフード店やファミレスの厨房は、軍艦の厨房を参考にレイアウトされているそうです。いかに限られた空間を上手に使い、動線を良くするか。

公の場は軍艦の厨房レイアウト、私の場は第3法則なのかもしれません。




『イノベーション・シンキング』読後記

2016年03月09日 | よむ

以前、このブログで、こんなことを書きました。
簡単に教祖になる方法。
私を信じなさい。あなたが男か女か当てよう。
そう言って1000人にメール出す。
適当に答えても、男女だから半分には当たる。
500人脱落しても、500人は次の質問を聞いてくれる。

その500人に対し、あなたは==と尋ねる。
また半分脱落しても、250人は信じる。

同じことを繰り返す。
125人、62人、31人、15人。

最後に15人。
この15人は、6回連続で、当てられている。
信じる。

『イノベーション・シンキング』には、随所に
思考を鍛える、水平思考PUZZLEがある。
で、
あなたは独立したばかりのフリーの株式投資アドバイザー。
顧客はいない。どうしたら、顧客を掴めるか、という問題があった。

1000人にダイレクトメールを送る。
「○○株は上がる」とレポートする。
結果、メールを受け取った人の半分、500人には当たっている。
これを3~4回繰り返せば、信者が100人得られる、と。

ニューヨークの「七つの鐘」も面白かったな。