壁際椿事の「あるくみるきく」

東京都内在住の50代男性。宜しくお願いします。

pop dragonに採用されました!

2010年07月30日 | 川柳
pop dragonの「みんなの一句」に、本日、採用されました。

(pop dragon)
http://www.iris.dti.ne.jp/~s-ryu/

7月30日付けの「みんなの一句」をぜひ、ご覧下さい。

投句開始後、2句目の採用。これからも頑張るぞ。

『なぜカイシャのお偉方は司馬遼太郎が大好きなのか?』を読んだ

2010年07月29日 | 読書(ノンフィクション、実用)
『なぜカイシャのお偉方は司馬遼太郎が大好きなのか?』(春日直樹著、小学館)を読みました。非常に斬新な切り口の会社論でした。以下、引用(一部改変)。

下級藩士(ヒラ社員)は、君主(社長)や家老(重役)などの時代遅れな経営者に直談判し、藩営で新規事業プロジェクト(社内ベンチャー)を起こしたり、旧守波追放クーデター(コーポレートガバナンス改革)を企てる。それでもダメなら(藩が動かなければ)、脱藩(退社)して草莽の志士(起業家)となって、薩長同盟や統幕(M&A)を仕掛ける(後略)。

つまり、泰平の江戸時代に戦闘色があせたとはいえ、元々戦う集団であった武士団(藩)こそが、会社組織のルーツだというのです。

このほかにも、斬新な切り口が盛りだくさん。
1)リクルートカット(髪型)は、子どもから大人へのイニシエーション(通過儀礼)だ。
2)新卒一括採用は、年齢階梯であり、仲間(カンパニー)意識を高めるための装置だ。

また、同書の前書きには、こんな式もありました。

会社=純粋金儲け+その他

上式の「その他」というのは、CSR(企業の社会的責任)とか福利厚生とかの要素で、つまり純粋金儲け以外の部分全て。また、この式を発展させ、次のような式もありました。

会社=(教団+結社+軍隊+学校……)×金儲け

著者は、大阪大学の文化人類学の先生。切り口が斬新なのも納得です。

謎多いカイシャですが、その正体が見えてしまうと(以下引用)たとえばカイシャが成果主義の大キャンペーンを繰り広げても、ちっともビビりまくる必要などなくなる。じっくり身構えることが可能になるのだ。(以上引用)

営業成績などで、明に暗にパワハラを受けている人は、ぜひ。真面目の働くのがバカらし、もとい、面白くなること請け合いです。


談合では?

2010年07月28日 | 教えて!
シンジケートローンは、次のようなメリットがあります。
事業会社にとっては、交渉の一本化、巨額融資の獲得といったメリットあり。
銀行にとっては、リスク分散のメリットあり。

一般論として、会社は自社がウマミを独り占めしたいと願うもの。銀行が事業会社へ融資するのでも、自行がウマミを独り占めしたいと願うのではないですか。有望企業に貸して、大きなリターン(金利?)を得る。なのに、なぜ、協調融資するの? 本来なら貸したくない不振の企業だけどツブせないから、みんな一緒に貸しましょう、ということでしょう。赤信号みんなで渡れば怖くない、と同じ図式です。

ということは、新聞で「○○銀らが□□に協調融資」という記事を見かけたら、「□□は業績不振なんだな」と判断できますね。

それはともかく、そもそもシンジケートローンは、銀行の談合ではないのでしょうか? 

『コーポレートファイナンス入門』を読んだ

2010年07月28日 | 読書(文芸、フィクションほか)
バランスシートは、バランスしない? 少し簿記を齧ったことがある人が聞くと、「え?」と思いますよね。僕もビックリしました。

その心は、バランスシートとは、じつは2種類あるということ。過去の記録であるアカウンティング(簿記)の貸借対照表と、想定されうる未来価値の割り引きであるファイナンス(財務)による貸借対照表です。前者はバランスするが、後者はバランスしません。

これまでファイナンスを勉強していて、なぜ収益還元法による企業価値は、バランスシートの簿価と一致しないか。この疑問が氷解しました。両者を混同していたんですね。

『コーポレートファイナンス入門』(共立出版)を読みました。著者は一橋大の先生で、社会人対象の大学院の授業内容をまとめたもの。現場で働く社会人ゆえの、本質を射た質問も掲載されていて、「目からうろこ」の多い内容でした。さぼり気味の勉強ですが、巻いて行こう。

そば屋には、なぜ○○庵が多いか?

2010年07月28日 | 見聞きしたこと
そば店には○○庵と「庵」の付く名称が多い。なぜか?

『蕎麦辞典』には、こんな疑問に対する答えも載っていました。以下、引用。

浅草芝崎町に明暦年間=十七世紀中頃、一心山称往院があり、院内に「道光庵」という庵室(寛延年間=十八世紀中頃)があった。庵主は信州松本の出身で、そば打ちの名人、参詣の檀家の人たちに、自慢のそばを供したのが評判となり、そば好きは勝手に仏日を案じ出して、そば振舞をたのしんだ。(中略)そば屋の中には、道光庵のように客が集まったらと、それにあやかる意味で、庵を用いる店が現れたというわけである。(以上引用)

注1/浅草にイメージが湧かない東京外の読者へ。浅草は、台東区内の地名。江戸時代に下町として栄えた町で、現在も繁華街です。

注2/「仏日」の意味が分からず調べたところ、仏が人々を感化することを、太陽が地上を明るくすることにたとえた語、とありました。でも、この文脈では、「イベント」がふさわしいですね。そば好きは勝手にイベントを考え出し、推し掛けては、そばの振舞を楽しんだ、というわけです。

何にでも、理由やいわれがあるんですね。