MY研究所

(えむわいけんきゅうじょ) ピアノの先生の日常と、音楽教室や音楽についてのお話。

楽器の違い

2008年08月31日 | Weblog
        

毎年、秋から年末にかけて
ヤマハ主催のコンクールの予選があるのですが
音楽教室のピアノ担当講師は
自分の担当する生徒さんが 参加してもしなくても
勉強のため 見学することになっています。

それで、毎年 見学していて気付いたこと。
幼稚園・小学校低学年くらいだと
ピアノを持っている生徒さんは
音が綺麗で、表現も自然ですから すぐわかる。
しかし
テクニックがすごい・指がよく回る子は
電子ピアノを持っている生徒さんなのですね。

これが 高学年になると、もっと顕著で
塾通いが増えて 忙しくなってくるため
練習量は、電子ピアノ組が 圧倒的に多くなり
(夜でも弾けますからね)
予選通過した子の、8割が なんと電子ピアノ組。

正直、音色は 固くて単調なのですが
電子楽器の弱点を考慮した上で 選曲しているらしく
レガートに歌わせるような曲ではなく
大抵、動きが速く、リズムのはっきりした
テクニックが必要なタイプの曲を選んでいました。

さらに 中学生となると
今度は 電子ピアノでも生ピアノでも
塾や 学校のクラブなどで、より忙しくなって
練習量は あまり差が出なくなります。
すると、表現力のある 生ピアノ組の方が
いい演奏をするのですね。
          
電子ピアノを持っているから 
よく練習した、テクニックが付いた
というより、
もともと よく練習するタイプの子だから
電子ピアノを使うことによって 練習時間を確保できた
ということなのだろうな、と思います。
生のピアノで たくさん練習できるなら
それが 一番良いのですけれどね…