『ジグ』と聞いて 思い出すのは
子供時代に読んだ
「大きな森の 小さな家」(ローラ・インガルス著)です。
アメリカ開拓時代、著者が6歳まで暮らしていた
1870年代の ウィスコンシン州の森が舞台となっており、
メイプル・シロップを収穫する時のパーティーで
ローラの叔父さんと、おばあさんが
「ジッグ」という ダンスで 競い合う場面があるのです。
陽気なバイオリンの音色、速くカタカタと鳴るブーツの音
皆の手拍子、はやしたてる声、笑い声。
子供心にも わくわくする雰囲気が伝わってきて
忘れられない場面でした。
後に、フランス組曲に出会った時
あ、あの軽快で速そうなイメージのダンス?
と すぐ連想したものです。
もともと この『ジグ』は
15世紀頃、イギリス諸島のダンス「Jig」が起源らしく
スコットランド・イギリス北部で踊られていた
跳躍の多い、複雑な足さばきが特徴の
速く活発なダンスでした。
きっと、ローラの見たダンスも、同じ起源なのでしょうね。
バロック・ダンスとしての ジグ は
【フレンチ・ジグ】
4分の6 または 8分の6拍子で
タ~ンタタン・タ~ンタタン という
付点のリズムが特徴。
【イタリアン・ジガ】
小刻みな動きの バイオリン音楽として発展
8分の12拍子の曲が多く、
タ タ タ・タン タ というリズムの組み合わせが多い。
と 2タイプありまして、
おそらく、イタリアン・ジガの方が
イギリスの『ジッグ』に 近いのではないかと思われます。
フランス組曲の ジグは
フレンチタイプと イタリアンタイプの
両方で 作曲されているように思えます。
6曲あるうちの
Suite1と2 は フレンチ
Suite5 は 明らかにイタリアン。
ちなみに 講座で習ったステップは フレンチの方で
ブーレのステップで、踊ります。
「1と2と」に合わせたステップを
「123456」のリズムに 合わせるわけですから
タイミングを 少しずらすのですね。
ブーレ:1 と 2 と
ジ グ:12 3 45 6
というように、1・3・4・6拍目で ステップを踏むと
そのまま ジグの ステップになります。