【ただいま読書中】

おかだ 外郎という乱読家です。mixiに書いている読書日記を、こちらにも出しています。

食レポの真実性

2018-03-30 06:40:41 | Weblog

 最近の食レポはなんだか表現力の全力勝負、といった感じになっていますが、あまりに言葉を工夫ばかりしていて、本当の味がどんなものかが伝わってこないような気がします。ある種の政治家やマスコミ人のような、「真実」よりも「ことばによる表現」の方を重視している態度。
 というか、そもそも食レポをしている人たち、まともな味覚を持っているんです? 確認のために、「芸能人格付けランキング」のような“予選会"でもしてみてもらえませんかねえ。彼らは、本当に美味いものを美味いとわかっているのかしら?

【ただいま読書中】『進撃の巨人(3)(4)』諫山創 作、講談社、2010年(3)、2011年(4)、各419円(税別)
 兵士になり立てのエレンは巨人に食われたはずなのに、巨人の体内から復活して出てきました。
 実は3月26日に読書した『「進撃の巨人」と解剖学』に「人から発生する巨人がいる」とあって、そこで私はこのネタの秘密を先に知らされてしまっていました。しまった。4巻、せめて3巻まで読んでから『「進撃の巨人」と解剖学』を読むべきでした。
 ともかく街は非常事態です。人類の限られた版図が巨人たちに蹂躙されているだけでも大変な事態なのに、その巨人の中に「人類」が混じっているのですから。するとその「人類」は「巨人のスパイ」? エレンもわけがわかりません。巨人を殺すために兵士になったはずなのに、巨人に腕を食われそれから丸呑みされ、巨人の胃袋の中で意識を失って目が覚めたら「お前は巨人だ」と言われるのですから。
 これまで人類は巨人に負け続けてきました。しかしエレンは自分自身を「巨大兵器」として活用してもらうことによって、巨人に対する「初めての勝利(の第一歩)」を記そうとします。
 そこでエレンたちが訓練生になったときに時は巻き戻されます。喧嘩をしたり協力をしたり、ともに訓練をしてそれなりの絆ができていた仲間たちは、今回の巨人の襲撃で大勢があっさり殺されてしまっていました。生き残った者は、今何を自分がするべきかを考え、自分の未来を決定しようとします。
 ここで大きな疑問が発生します。第1巻で登場した超巨大巨人、明らかに知能を持ち突然姿を現したり消えたりする、という特徴は、エレンと同様に超巨大巨人が「人から発生した巨人」であることを示しているようです。だとしたらなぜ「それ」は人類を敵視しているのでしょう? そもそもその「人」は、誰?