政府の人は口では「沖縄に寄り添う」と言い続けていますが、行動は「たとえ強い反対があっても平気で工事再開」なんですね。「寄り添う」って、そういう状況で使う言葉でしたっけ? もしかして「寄り添ってやるから、ありがたく思え。だから俺の言いなりになれ」が本当の意味?
【ただいま読書中】『若菜摘み ──立場茶屋おりき』今井絵美子 著、 角川春樹事務所、2011年、667円(税別)
目次「秋ついり」「籬の菊」「初明かり」「若菜摘み」
立場(たてば)とは、本来は街道の難所などのことで、そこにできた茶屋が「立場茶屋」なんだそうです。「峠の茶屋」もその一種。もっとも本書の立場茶屋は品川にあるのですが。武家の立場を捨ててその茶屋の二代目おかみとなったおりきと彼女を取り巻く人々の江戸人情ドラマ、という仕立ての連作短編集です。
主要舞台が茶屋ですから、そこで出されるお料理が美味しそう。ただ、まるでラジオドラマのように台詞ですべてが余すところなく説明されていて、台本だったらト書きの部分も全部ことばで説明されて、だからストーリー展開は平板です。話は一直線に結末に駆け込んでしまいます。シリーズものとは知らずに図書館から借りてきたのですが、もうお腹いっぱいで、私はこのシリーズの他の本は読まなくてもよさそうです。