【ただいま読書中】

おかだ 外郎という乱読家です。mixiに書いている読書日記を、こちらにも出しています。

窒素ガス

2011-04-07 18:55:18 | Weblog

 原発に窒素ガス、と聞いて連想したのは、イエローハットかオートバックスで熱心に勧められた「タイヤに窒素ガスを」です。いや、私はやりませんでしたけれど。
 爆発的なアイデアを思いついてしまいました。どうせなら液体窒素を注入したらどうです? 「窒素ガス」だけじゃなくて「冷却」もできそうですが。爆弾を凍らせて処理する爆破物処理班じゃないって? というか、気化による圧力上昇で文字通り爆発的になりそうではありますが。それ以前に、冷却ショックで格納容器が壊れちゃうかな。

【ただいま読書中】『魔女狩り人の復讐』ジョン・ベレアーズ 著、 三辺律子 訳、 アーティストハウス、2002年、1600円(税別)

 「ルイスと魔法使い協会」の第5弾です。
 1951年6月、ルイスはジョナサンおじさんとヨーロッパ旅行の最中です(親友のローズ・リタは足首の捻挫でアメリカに居残り、この時期にお隣さんのツィマーマン夫人と別の冒険をしている最中でした)。二人が訪れたロンドンは空襲の記憶が新しく、まだ配給制度がしかれたままでした。楽しい見物の後、二人は親戚のバーナヴェルト家(本物のマナーハウス。ルイスたちの遠い先祖が住んでいた家)を訪れます。そこでルイスは感じます。「この屋敷は、邪悪だ」と。
 清教徒革命の時代、屋敷の当主マーティン・パーナヴェルトは「魔女狩り人」プルイットによって告発され拷問を受けました。魔女狩り人が急な病で倒れたために告発は中途半端に終わりましたが、没収された財産を取り戻すのには長い歳月が必要でした。そして、そのことを書いた古い本を読んでいたルイスは、屋敷の秘密が、庭園の生け垣の迷路の中にあることを知ります。ルイスは、屋敷で得た新しい友人バーティと深夜の探検に出かけ、そこで邪悪なものを解き放ってしまいました。正体の分からない邪悪な影が屋敷を覆います。それに対して戦いを挑むのは、男の子二人。ただし一人は事故で視力を失っています。
 嵐に襲われ停電した屋敷で、ルイスは、真の「魔女」は、魔女狩り人のプルイットであることを知ります。そして、それを見破ったマーティン・パーナヴェルト自身もまた魔法使いであったことを。屋敷は邪悪な魔法の支配下に入ってしまいます。しかし、ルイスは、ありったけの勇気をかき集めて行動を開始します。
 おおルイス君、しばらく見ない間に君はずいぶん成長したんだね。男子三日会わざれば、です。本筋には関係ないかもしれませんが、健康的な生活のせいか、ウエストもベルトの穴二つ分縮まってます。脱メタボ。さらに、大切な秘密を信頼できる人に打ち明けること、そして、自分が臆病であることも打ち明けることができるようになっています。さらにさらに、これまでは常に誰かに助けてもらうばかりだったのに、こんどは、魔法にはまったく素人で盲目のバーティをリードする役割を与えられ、それをなんとかこなそうと努力をするのです。
 ルイス君、おじさんは君の成長が、嬉しいよ。