観 察 月 日 2011、1、4 快晴 13℃
観 察 場 所 大和市 上草柳
キブシの藪に長いレンズを向けている人達がいた。覗いてみ
たが何も見えない。目が慣れてくると、黄色が目立つ小鳥で、
尾の先が魚のしっぽ状、そこでマヒワだと気が付いた。
混んだ小枝の藪の中を飛び回っていたが、地上に降りて水
を飲むもの、羽づくろいをする鳥もいて、マヒワ特徴の淡い
黄色の二本すじが現れた。
やがて、「チューン」と言う鳴き声と共に飛び立つと、そ
れは数十羽で、林の梢を巻いて姿が消えた。
マヒワは、数十羽の群れには出会うが、間近に姿を見せて
くれない。マヒワの暮らしをより知りたくて書籍を開いて見
たが、図鑑的内容はともかくそれらは見当たらなかった。
しかし、“鳥に出会う旅”(誠文堂新光社)“マヒワの向
こうに穂高の峰々が”の一節は心を引き付けられた。シラカ
ンバ・ダケカンバの梢を身をひるがえし、何度も実に襲撃を
掛けるマヒワの様子が描かれ、晩秋の上高地が目に浮かんだ。
渡り着いたマヒワは、低地を通過し高地へ、降雪の頃にな
ると再び低地へと降りて来る様子が頭のなかを駆け巡った。