足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No. 1478  ~ 玄倉・3月の自然 ~

2017年03月29日 | 自然現象

観 察 月 日   2017.3.12 晴 9℃

観 察 場 所   山北町 玄倉

 西丹沢の玄倉に今年も春の季節が巡って来た。裏の林の

中では、タマゴケが小さな翡翠色の玉を無数に付けたが、今

年もそれをガイドする人はなく、「すごい!キレイ」「自然って

すばらしい!」の歓声がこだましなかった。

 タマゴケはコケノ仲間で、「キレイ」「すばらしい」ではなく、

コケがあったからこそ、そこに着地した草の種が発芽し、木

が育ち、虫が、動物が生きて行けるその基礎であり、いかに

便利であっても、コンクリートの世界では、人は健康に生きら

れないであろう。

 タマゴケを後にして林道を行くと、「シロだもん!」と風に揺

れて白い葉裏を見せて囁く“シロダモ”の重なる葉の間に、

Rさんが“エサキモンキツノカメムシ”が冬越ししているのを発

見、みんなで見入った。

 「ツイー」の鳴き声に木立を見上げると、ヤマガラがフサザ

クラの僅かに残った種子を啄んでいる。そろそろ木や草の種

が食べ尽くされる時期であろう。

 皆が青空の一画を双眼鏡で追う。クマタカが上昇気流に乗っ

て上がって行く。2年程前までは毎月見る事が出来たクマタカ

が、ここのところ姿を見せなくなった。飛翔コースが変わったの

だろうか。

 そしてこの季節、大山・丹沢で、泉の湧きでる岩の割れ目から、

犬の吠え声を思わせる鳴き声が聞こえたら、それはタゴガエル

だ。林道の山の斜面を覆ったコンクリートが剝げ落ちたその下

に、産卵を控えたタゴガエルが隠れていた。来月はどんなステ

ージに変化しているか、楽しみだ。

タマゴケ コケは、生物が生きてゆく基礎だ。 

シロダモの葉の間に。 

エサキモンキツノカメムシ 長い名前だね?

久し振りの クマタカ!

ヤマガラは食事中。

はげ落ちた コンクリートの下に。

タゴガエルが待機していた。

集まれ みんな仲間だ!

★ 4月の第二日曜日 10時に玄倉へ 山のサクラが楽しみだ。


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