観察月日 2019 9 15 晴 30℃
観察場所 厚木市 七沢 (県自然環境保全センター)
「ススキの原には、随分多くの生き物がいるものですね」ベテラン
のY氏が話し掛けて来た。
今日はミニ観察会で、ススキの原を歩いている。 「その実感だ」。
昨年もススキの原はあった。その前の年もあった筈だ。だがミニ観
察会では、歩かなかった。 何故だろう。
ススキの原には、一本の観察路を融けてもらったが、植物達は成
長を繰り返し、路幅が太くなったり、細くなったり、くねりが出たり、そ
の変化が新鮮だ。
一歩入ると、バッタの女王、ショウリョウバッタの♀が、ゆっくり跳び
出した。子供の頃長い足を指先ではさみ、お辞儀をさせて遊んだ
記憶がよみがえった。
「お彼岸の間は、虫採りをしない方がいいよ。ご先祖様が乗って
やって来るのだから」隣のお婆さんから言われた事も、思い出した。
私は今、その年になっている。
スマートな体形、長いアンテナをしたショウリョウバッタモドキが、
ススキの葉の表から裏へと“かくれんぼ”をしている。
涙目の顔をしたツチイナゴの子供を見付けたり、カマキリに見
つからないかと心配したり、ススキの藪影で、隠れ帯びに乗って
餌の来るのを待っているナガコガネグモの子グモが目に止まった。
そして、みんなが見付けたかった“ススキの葉を巻いて造った
カヤネズミの巣”。ススキの原は、生き物にとっての原点、小宇
宙の様だ。
来月もススキの原へ、みんなで来よう。どんな発見が、どんな
思いが待っているか楽しみだ。
ススキの原へ
ショウリョウバッタがゆっくりと飛び出した。
ショウリョウバッタモドキが かくれんぼ!
涙目の顔つき、ツチイナゴの幼虫。
カマキリ。
隠れ帯上に ナガコガネグモ
やっと見つけた カヤネズミの巣。
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