観 察 月 日 2015.10.27.晴 25℃ 南風強
観 察 場 所 町田市 小山ケ丘
雨模様であった天気予報が急に変わり、南風は強いが散策
日和だ。高層マンション群を前景に、遠く丹沢の山々を横目に、
戦時中、戦車の訓練に使ったという“戦車道路“、現在は都立公
園”尾根緑道“を歩く。(二度と以前の道に戻る事のないように)
昔、津久井の鮎を江戸へ運ぶのに使ったと言う“鮎の道”へ入
ると、雑木林の中の小道となり、ヤクシソウやシロヨメナが目立
つ。コウヤボウキの花に立ち止まると、胸部と腹部が黄色のガ
ガンボが、体長を越す細い長い口吻を伸ばし、筒状花の中へ
差し入れ吸蜜している。
この種のガガンボに始めて出会ったのは、2010年10月13日、
I・N両君と上野原の山へ行った時の事だ。登山道入口に咲くタイ
アザミの花を見ると、髪の毛の様に細く長い口吻を、筒状花に刺
し入れ吸蜜していた。ピノキオの伸びた鼻が目に浮び、折れたり
傷ついたりしないか、驚きと心配になった。ガガンボの仲間は昆
虫の中ではメジャーではないので、私も気に留めていなかったし、
昆虫誌を見ても記載も少ない。
その後は2011年に町田市小山田緑地のカシワバハグワの花
で、今年も10月に入って自然環境保全センターと、西丹沢玄倉林
道のタイアザミで見ている。玄倉では、Sさんがスマホで調べ、確
か“キイロ???ガガンボ”と言った様な気がするが、思い出せない。
そこで、帰りにコーヒーを飲みながら、Rさんのスマホで検索しても
らった。いろいろ出たが、“ヒメクチナガガガンボ”が、適当と思はれ
た。私が撮影した個体は総てキク科の花であり、筒状花に極細の
長い口吻は、共に適応して来た過程を物語っている様に思えた。
2015.10.27. 鮎の道 コウヤボウキ
2010.10.13. 上野原 タイアザミ
2011.10.21. 小山田緑地 カシワバハグマ
2015.10.11. 西丹沢 玄倉林道
すぐ下の水辺で 飛びながら上下運動を繰り返し、産卵中。
2015.10.18. 自然環境保全センター タイアザミ
”鮎の道”に咲く ヤクシソウ