趣味の定義 - ミューズの日記
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<あれも聴きたい、これも聴きたい> 趣味の定義

どうも最近はネタが少なくなってきたせいか、話題が音楽からはなれて脱線気味で恐縮ですが、今回は趣味について。
趣味と言うものを定義するとどんなものになるか。皆さん考えてみたことありますか、って言うと、「そんなもん、なんで定義しなあかんのじゃ」という声が聞こえてくるなあ。まあまあ、そうそうおっしゃらずに、一度考えて見てください。
おいちゃんもいろんなことを考えてみたけども、どうも趣味というものは一言で言うと「めんどくさいもの」というような気がするんだわ。
それも自分は好きでやっとるんだから、当然めんどくさくはないけれど、他人から見たら「ようあんなめんどくさいことやっとるなあ」と思えてしまうもんだという気がする。むしろ他人から見てめんどくさそうに見えないと、なかなか趣味としては成立し難いように思う。
誰にでも簡単にできてしまうようなものは、ちょっと趣味としてはどうやろ?
最初のうちはいいけれど、すぐ飽きてしまって、何かまた別のことがやりたくなっちまうんじゃねえかなあ。
とても難しくてめんどくさそうに見えることを、いとも楽しそうに、いとも簡単そうにやっているのを見た人が、「すごいねえ、よくそんなことができるねえ」と感嘆の声を上げてくれると、「えへん、わかる?わかってくれる?」といって、それがその趣味をやっている人にとっての、ひとつの喜びなんやないやろか。

めんどくさいものだったら、結構なんでも趣味になるような気がするが、めんどくさいものイコール趣味ではなくて、趣味として成立する条件をいろいろ挙げていくと、「めんどくさい」という条件が、必ず入っておるように思える。
少し挙げてみると、趣味の王道としては、昔からオーディオなんかそうだわなあ。
昔はレコードひとつ聴くのに、カートリッジの針圧やら、アームの調整やら、興味の無い人からみたら、なんだか怪しげなことをごそごそやって、それからおもむろにレコードに針を下ろす。そこでやっと音が出る。
「そこんとこすごく精密そうで、難しそうやねえ」「そうそう、わかるう?すごいでしょ?」
アンプやなにやら収めたラックを裏側からみたら、コードがグジャグジャ。
あたかも強烈な知恵の輪状態。
「こんなもの、何をどこにつなぐのかよくわかるねえ」「えへん、そんなん、あたりまえじゃん」

興味の無い人から見たら、「この人すごい!」と思ってくれればいいけども、ひとつまちがうと、「この人なんか変」と思われちまう恐れがある。
カメラもそうやなあ。いまどき写真なんて、撮りたいものに向けてシャッターを押せば、誰でも簡単にそこそこの写真が取れてしまう。
しかしカメラを趣味にしておる人はそうはいかん。
やれ絞りはどうじゃ、シャッタースピードはどうじゃ、ここはレンズを広角の24ミリにしてとか、レフ板でもってこっちから被写体に光を当てて、きたない影を消さなあかんたら、なんたらかんたら。
わからん人にとっては、そんなことせんと写真1枚撮れへんの?と思えちまうほど、めんどくさいことをあれこれやりよる。
ゴルフもそうやなあ。
お父ちゃん、すきなゴルフのためなら、会社へ行く時より朝はようから一人で起きるし、毎週日曜日には、せっせと練習場に通って練習もする。
どれをとっても面白さのわからん者から見たら、そりゃあめんどくさいものに見えてしまうわなあ。

そこで皆さんの大好きなギター。
よーく考えてみると「ようこんなめんどくさいものやっとるなあ」と思うでしょ?
毎週、毎週ミューズの教室に通って、先生から「あーでもない、こーでもない」とぶつぶつ文句言われて、そんでもって、もらってきためんどくさい宿題を、指先が痛あなるのを我慢しながらもそれなりに練習していかないと、次のレッスンの時に先生から、余計「あーでもない、こーでもない」と言われちまう。
しかも、信じ難いことに、そんなめんどくさいことを、お金を払ってやっとる。
反対に先生に「お金頂戴」って言いたならない?
そうじゃなくても、お友達から「今日一緒に飲みに行かない・」とお声もかかるでしょ?会社の同僚から、「今晩、カラオケ行こかあ?」とお誘いもあるでしょうに。でも、そんな浮世の誘惑をかなぐり捨てて、敢えてミューズのギター教室へまっしぐら。なんか変。人から見たら「あの人、なんか変よ」状態。

でも、おいちゃんはそんな変な人達が大好き!
そんなめんどくさいことをめんどくさいと思わず、一生懸命教室に通って、めんどくさい練習を毎日せっせと繰り返す。
おいちゃんはそんな若い女の子が大好き!
ん?「若い女の子?」
そりゃあ若い女の子の方がええに決まっとるべな。
内生蔵 幹(うちうぞう みき)


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コメント
 
 
 
趣味の定義 (お邪魔虫)
2006-04-15 10:19:43
今回の解説が一番気に入りました。

私は、ダボハゼとあだ名され、何にでも食らい付き、全て物になっていません。

ギターこそはと思っています。
 
 
 
サワリマのメクリマはダメヨ (内生蔵)
2006-04-15 15:34:42
昔、友人の中で、いろんな楽譜をかたっぱしから買ってきて弾き始めるのですが、何一つ完成せずに次から次へと浮気をしていた人がいて、その人は自ら「さわり魔のめくり魔」と名乗っておりました。ギターがんばってね。
 
 
 
めんどくさい? (文科系)
2006-04-16 18:57:44
この「論文」はちょっと気に入りません。趣味としてのギターの良さを言いたいのであれば、僕ならこう言いますね。



1 楽器を弾くということは自分で弾けて、それを楽しめて、二重の楽しさがある。

2 バイオリン、フルート、ハーモニカ、リコーダー総て、ほとんど単音楽器で(バイオリンは2音は弾けるし、ハーモニカはベース奏法があるけど)、和音を弾いて、聞く楽しさがない。

3 ピアノは非常に優れた楽器だが、音色がちょっと?音色はギターの方がよい(と言いたい)。持ち運びもできるから、どこでも弾ける。ピアノよりギターのが、曲にするまでがはるかに面倒くさいんだけど。



こうして、僕はもうギター三昧。それも、マリエッタだけを僕の希望で先生と半年近くやってました。1週間で暗譜したのにです。とにかく、自分の曲がどんどん美しくなっていくのは、こんな楽しいことはありません。1日3時間も弾いている。

 
 
 
 
日本語は難しい? (内生蔵)
2006-04-16 22:17:59
意見を述べるっちゅうことは、なんともまあ難しいもんですなあ。「一番気に入った」とおっしゃる方がおるかと思えば、「気に入らん」とおっしゃる方も出てくる。文字にしてさえもこれだけ受け取り方が違うということは、文字にしない言葉だけのお話しだったら、どれほど自分の真意が伝わるのか、世の中誤解が多いはずだわね。(なんとも日本語とは難しい言語であることか)昔いろんな人から、「よくそれだけ長年ギターを続けられるねえ。よくそんなに根気が続くねえ。」と感心されることがよくあった。本人は好きなことをやっとるだけなんで、辛いとは思ったことなんかねえし、「根気良く」なんて考えたこともない。だもんだから、おふくろさんに言わせりゃあ「おめえのやっとることなんかただの道楽だ」そうだが(そのおふくろさんも3年前に亡くなっちまったけども)、他人様から見りゃあ「よくもまああんなめんどくせえことを、根気良くやっとるなあ」と見えたらしい。でもギターが誰にでも簡単に上手く弾けちまったら、ちょっと魅力半減ずら?そう簡単にマスターできんから面白れえんだわ。でも今度「ギターの魅力とは」といったテーマで原稿書いてみっかな。
 
 
 
ギターの魅力、是非書いてみて (文科系)
2006-04-24 22:38:32
同じ文章でも気に入る、入らぬ両様の人がいて当たり前。ちょうど、ギター習っても1年で止める人と一日4時間弾き続けて他人の5年分を1年でやってしまう人とがいるようなもの。前者はギターの魅力が入らなかった、後者には入ったというだけのこと。だから単なる魅力というよりも、何に目を付けて練習すれば魅力が身に付くのかのが面白いと思う。ただ、身に付いた人は自分が何故そうなったかを案外自覚していないことが多い。他の楽器をやって身に付かなかった人が、後にギターにご執心というそんな人の話が良いかも知れない。
 
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