2つのコンサート - ミューズの日記
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先週末もミューズサロンでは2つのコンサートが開かれました。
6月24日(土)下森佳津美(Pf)&竹内永和(Gt)デュオ・コンサート
6月25日(日)フルート&ギター・デュオ・コンサート周藤典子(Fl)&服部修司(Gt)

今月はギター関係のコンサート多かったですね。ミューズだけでも5本(川瀬寛ギターソロ、服部文厚&伊藤兼治、池田浩フラメンコギター+上記二つ)ありました。その他にも荘村清志&福田進一デュオ、岩永善信&酒井康雄デュオとビッグコンサートもありました。全てを聴きましたが、今回つくづく思ったのはギターはソロもいいけど、ギターデュオや他楽器とのデュオ、アンサンブルもいいもんだなと言う事です。そんなこと言うまでもないといわれるかも知れませんが、改めてつくづく感じました。

特に今回は下森さんと竹内さんのピアノとギターのデュエットで私自身を含めて新しい発見をされた方も多かったですね。竹内さん自身も仰っています。『ピアノとギターの生き生きとした対話。 和音楽器同士のアンサンブルは、瞬時にメロディと伴奏の役割を交替できる上に、場合によっては両者のソロが重なり合う局面も創り出す事ができます。』その二つの楽器の為に書かれた多くの編曲ものやオリジナル作品が存在するんですね。古典期には普通知られていない作品が山ほどあるんですね。そして現代の邦人作曲家もいい曲を書いているんですね。

デュオ・シルフィード(下森さんと竹内さんのデュオ名)のファーストアルバム『幻想のパ・ド・ドゥ』には邦人作曲家3人の作品が収められています。
二橋潤一/湿原幻想組曲、悲しい歌
飯田俊明/小組曲「夜に」
佐藤弘和/はかなき幻影、ドリーム・チャイルド
これがまたいい曲なんです。分かりにくい現代曲とは違って日本人の心に沁み入る美しい曲なんです。コンサートでも二橋さんと佐藤さんの曲を演奏されましたが、竹内さんの甘いギターの調べに下森さんの華麗なピアノが生き生きと対話して皆さんが『良かった~!』と感激していました。そのせいか、セカンド・アルバム『妖精のロンド』よりファースト・アルバムの方が沢山売れました。
この様なコンサートがもっと増えると良いですね。

さて、フルートギターは~古典から現代へ~と言うサブタイトルで前半はジュリーアニやコストなどの古典とギターソロ、そして後半は現代のフルート&ギターの作品で珍しい曲を演奏されました。一番私が良かったのは最後の曲、Heinz BenkerのSieben Szenenと言う7つの小品集。初めて聴きましたが現代の曲にありがちな意表をつく難解な曲ではなく洒落た旋律と響きで楽しめました。服部さん曰く、まだCDも出ていないでしょうとの事。流石にアンドレアスギター室内楽研究会を主宰されているだけあって良く知ってますね。

因みに二つのコンサート共に大阪から内生蔵さんがイクリプスのスピーカーを持参で駆けつけてくれました。今回は最高級機種TD712をわざわざ富士通テンから借りて持ってきてくれました。これは最近ジョン・ウィリアムスや村治佳織さんが使っているものです。そして、今回は新しい試みとしてサラウンド録音されている森の中の録音(小鳥の鳴き声やせせらぎなど)を演奏が始まる前に流しながらお客様があたかも森の中にいる様な雰囲気を作ってくれました。きっとお客様は演奏前に心が落ち着いたのではないでしょう。
勿論、演奏はギターの音を少し大きくする事で、ギターリストもまた共演者のピアニスト、フルート奏者も気持ちよく、また聴衆にも非常にバランスよく聞こえていました。内生蔵さん、ありがとうございました。

山下 高博




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