金曜日はミューズサロンがインドになり、昨日・土曜日はボサ・ノヴァ、サンバ、今日はルネサンス・バロック時代一色になりました。
ボサ・ノヴァの佐藤正美さんはうまい!即興で自由自在にどんどん弾いていきます。ピアニッシモもとても綺麗な音で軽く刻みながらノリがいい。このノリはなかなかまね出来ないですね。アンコールにファンの方の誕生日を祝うため、ハピー・バースデイをサンバのリズムで即興演奏。生まれて初めてサンバのハピー・バースデイを聴きました。
彼にはギターを弾かないファンが結構居るんですね。あるファンの方お二人がそれぞれワイン、お手製のキングサーモン、和製ソーセージなどを打上げ用にと差し入れしていただきました。美味しかった!感謝、感謝です。その打上げではお酒も入って佐藤先生が再び演奏。コミカルな演奏も含めてコンサートとは違う雰囲気を満喫(写真左上)。皆さんが「今日は得した気分」と大満足。
そして今日の午前中は中川先生の『音楽とリズム』3回講座の最終回「ルネサンス・バロックの舞曲」でした(写真下)。私は残念ながら聞けませんでしたので、参加した古橋充吉さんに様子をレポートしていただきましたのでご紹介させていただきます。
午後は名古屋リュート研究会の発表会でリュート、ガンバ、ソプラノなどの皆さんが集まり、サロンは全く古楽器の世界(写真右上)。この3日間でインド、ブラジル、古楽の世界と多彩な変化を見ることが出来ました。
さて、次が古橋さんのレポートです。
今日はミューズ音楽館で中川祥治先生による『音楽とリズム』講座の3回目を聞きました。
今回のテーマは『ルネッサンス・バロック時代の舞曲』。
代表的な11の舞曲を取り上げ、特徴を先生自身のリュート演奏やCDで30曲近く貴重な解説付きで聞くことが出来ました。参加した皆さんには随分参考になったようです。中川先生ありがとうございました。
又、来春にも講座の続きが有るようです。これも楽しみです。
せっかくですので以下に要点を書きます。
舞曲 拍子 起源 特徴
・パバーヌ 4拍子 スペイン 孔雀の踊りと言われる。基本パターンは|タン・タン・タン・タン|。始めは早いテンポだったがダウランドの時代にはゆっくりになる。
・ガリアルド 3拍子 フランス 基本パターンは|タン・タン・タン|ターン・タ・タン|。ターンの所で踊り手が跳ねる。始めは早いテンポだったが時代が進むとゆっくりになる。イギリス国家もガリアルドだったんですね。知りませんでした。
・シチリアーナ 8分の6拍子 イタリア 基本パターンは|ターン・タ・タン|ターン・タ・タン|。ゆったりとしたテンポ。マタイ受難曲の「憐れみたまえ、わが神よ」もシチリアーナでした。これも知らなかった。
・アルマンド 4拍子 ドイツ 基本パターンは|タン・タン・タン・タン|タン・タン・タン・タン|。テンポは中庸な速さ。トンボーにもアルマンドで書かれたものがある。
・クラント 3拍子 イタリア 基本パターンは|ターン・タ・タン|ターン・タ・タン|。イタリア風クラントでは|タ・タ・タ・タ・タ・タ|。曲の終盤でヘミオラ(2小節で3拍子)が現れる。
・サラバンド 3拍子 スペイン 基本パターンはタ|タン・ターン・タ|タン・タン・タ|。2拍目にアクセントが付く。始めは早いテンポだったが時代が進むとゆっくりになる。
・メヌエット 3拍子 スペイン 基本パターンは①|タン・タン・タン|。②|タン・タタ・タタ|。③|タン・タタ・タン|。フレーズが短くシンプルで可愛らしい曲想が特徴。モーツアルト交響曲41番の3楽章もメヌエットでした。
・ガボット 4拍子(2拍子) フランス 基本パターンはタン・タン|タン・タン・タン・タン|。必ずアウフタクトが付く。
・ブーレ 2拍子系で時に4拍子 フランス 基本パターンはタン|タン・タン・タン・タン|。かなり早い舞曲。
・ジグ 2拍子系と3拍子系がある フランスパターンは|ターン・タ・タン|。イタリアパターンは|タ・タ・タ・タ・タ・タ|。
・シャコンヌ 3拍子 始めは速かったが次第に遅くなる 基本パターンはタ|タン・ターン・タ|。
ここではバッハの有名なシャコンヌをギター、バロックバイオリン、リュートの聴き比べが有り、興味深く聞きました。
最後に精力的な講座を行って下さった中川先生に感謝します。次回も楽しみにしています。
古橋 充吉
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