2011年6月5日のブログ記事一覧-ミューズの日記
ミューズ音楽館からの発信情報  ミューズのHP  http://www.muse-ongakukan.com/

 



今日は28回目のワンコインコンサートでした。
バロック・リュートソロ、ギターソロ、ギターデュオ、テルミンとギターと言う演奏形態とバロック音楽、古典、近代スペインもの、チックコリア、カンツォーネ、そしてアニメのテーマと幅広いジャンルの音楽が演奏されました。

先ず、私が感動したのは2番目に演奏された方でした。演奏曲目はソルの月光とエチュード作品60-18(セゴビア編ソル20のエチュード第4番)です。椅子に座られてから、ワンコイン初参加の緊張が伝わってきます。弾き始める前に精神統一をされて、さあ、弾き始めようかと思った瞬間右手が大きく震え始めました。そこで息をのんで手の震えを抑えます。震えが止まったところで、弾き始めますが、また震えが始まり、3つくらい音を出して止まります。もう一度精神統一をし直します。張りつめた空気が流れました。ところが次の瞬間、美しい音が流れ始めました。しかも、震えもなく、安定した演奏で、音楽的にも素晴らしい月光が流れてきました。これには聴衆全員が息を呑んで聞き入りました。感動の瞬間でした。そして、最後まで見事に弾き切りました。おめでとう!是非また出演してくださいね。

以前も手の震えで演奏が出来なくなり、何度も弾きなおすのですが震えが止まらず、結局その日は途中でギブアップされた方がいました。「とっても悔しい!また次回チャレンジします。」と言って悔しい思いで帰られた方がいました。そして、次のワンコインに再度挑戦して、見事に手の震えもなく最後まで完奏されました。「うれしい!!これで自信がつきました!」ととても喜んで帰られました。それから人前で何度も弾くようになられて、ギターライフを楽しんでいらっしゃいます。これがワンコインコンサートの良いところですよね。だから、まだ出演されたことがない方は是非挑戦してみてください。誰にもはじめの一歩はあります。

ところで、今日の聴衆賞は高校生の紀藤(きとう)君が獲得されました。彼は今度のアマチュアギターコンクールにも出場するようで、課題曲のアレグロ・ヴィヴァーチェと自由曲のバリオスの大聖堂第2、第3楽章を演奏されました。歌心もあり、指も良く回っていて、気持ちの良い演奏をしたのが得票につながったのだと思います。今後が楽しみな高校生ですが、一番の課題は左手の奏法です。頑張ってください。

<プログラム>
1.三浦 章   ロジー伯の死に捧げるトンボー/S.L.ヴァイス
2.小原竹千代  月光(Op35-22)
         作品.6-1/F.ソル
3.辻内 陽子&佐々木響士朗 
         紫陽花/莉 燦馮
4.平田 晃三  作品60番-18/M.カルカッシ
5.熊谷江利子  アレグロ・ヴィヴァーチェ/M.ジュリアーニ
         ファンタジー/S.L.ヴァイス
6.荒木 勇二  南米風前奏曲第3番(田園)/A.カルレバーロ           
         リリウム/小西香葉・近藤由紀夫
7.村上 弘明  月光/F.ソル
         練習曲第1番/G.レゴンディ
8.布目 知弘  トリーハ/M.トローバ
         朱色の塔/I.アルベニス
9.紀藤 聡礼  アレグロ・ヴィヴァーチェ/M.ジュリアーニ
         大聖堂第2・第3楽章/A.バリオス
10. 金田 弘幸  盗賊の歌/M.リョベート
         ワルツ・ショーロ/H.ヴィラ=ロボス
11. 磯村 幸平  スペイン/チックコリア(磯村編)
          きせきを/磯村幸平
12. 野呂正夫&野口千恵
         帰れソレントへ/E.デ・クルティス
         アルハンブラの思い出/F.タレガ

次回のワンコインは8月14日(日)です。
皆さんのエントリーをお待ちしています。
山下高博

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )