2005年6月24日のブログ記事一覧-ミューズの日記
ミューズ音楽館からの発信情報  ミューズのHP  http://www.muse-ongakukan.com/

 



今日から隔週金曜日と毎日曜日に来てもらうことになったスタッフの渡辺なつ実ちゃんに自己紹介を兼ねてブログを書いてもらうつもりで居たのに、写真を撮る間もなく一日が過ぎてしまい、彼女には日曜日に登場してもらうことにしました。

その代わりに今日は私が今年の3月に行ったスペインとイギリスへの旅日記その1をご紹介します。
このミューズ音楽館をオープンするにあたり実際に自分の目で楽器を確認し、製作家とも会ってどんな人か知った上で商売をしたいと言う気持ちで行ってきました。

3月6日に日本を発ちアムステルダム経由でマドリッドに到着。ホテルにチェックインしたのが夜中の1時でした。翌日には早速ギター工房めぐりをスタート。
先ずはTezanos Perez。知っている人も多いと思いますが、これはMariano TezanosとTeodoro Perezの二人の名前を一つにしたもので、二人の合作になります。昔のHernandez y Aguadoと同じですね。二人とも10代から20年以上に亘りラミレスの工房で仕事をして1991年に二人が共同の工房を開いて現在に至っています。
初代のMariano Tezanosはセゴビアが使用したギター、1964年作のホセ・ラミレスに彼の頭文字MTがスタンプされていた事で有名になりました。また、Perezは197l年には一人前の製作家として、ラミレスIII世に認められ、GPMのマーク使用を許されたと言う優れた職人です。

二人とも非常に気さくで我々を快く工房に案内してくれました。前もってメールを入れておいた事もありますが、旧知の友人が訪問してきたかの様に迎え入れてくれました。会った瞬間に打ち解けてしまうこの人柄は何なんだろうと思いつつ、一通り工房を見せてもらいました。この工房では彼らの息子さん達ともう一人熟練の職人、Ignacio Rozasが一緒に仕事をしています。
写真左からTezanos, Rozas, 私、Perezです。
いろんなギターを試奏させてくれましたが、どれを取ってもすばらしくバランスが良く、粘りのある力強さも備えたギターでした。

そんなこんなで彼らのお昼の時間も大幅にオーバーしてから失礼することになりましたが、工房を出た所ではタクシーが見つからなく、ウロウロしているとTezanos親子が出てきて車で大通りまで送ってくれました。しかも我々3人を乗せるために息子を降ろして歩かせるまでして・・・マドリッドと言う大都会なのに何故この人たちはこんなに素朴でいい人たちなんだろう?と思ってしまいました。
やはり若い頃からギター作りと言う仕事一筋で来て世間ずれしていないからなのだろうか???
はたまたこう言ういい人でないといい楽器は作れないんだろうか???   つづく・・・

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