日中越境EC雑感

2008年に上海でたおばおに店を作るところから始めて、早もうすぐ10年。余りの変化に驚きの連続

「富は三代続かず

2009-06-24 | 中国の社会・文化・歴史等
私営企業の95%が「富は三代続かず」の宿命=次代への「勤勉」承継が難しく―中国

2009年6月22日、中国青年報は、「富は三代続かず」が中国で普遍化している原因を分析、特に子女教育に大きな欠陥があると指摘した。

ある調査によると、改革開放以後、中国の私営企業数は300万を超えたが、後継者問題によって95%以上の私営企業が「富は三代続かず」の宿命を逃れることができないという。富豪の子弟のうちわずか10%だけが父母の人格や向上心、勤勉さを受け継いでいるとの研究結果もある。1代目が築いた富を、孫の代まで待たずして子の贅沢三昧で使い果たしてしまう現象は、中国では普遍的だ。

 同紙は、その最大の原因は子女教育の失敗にあると分析している。子には苦労をしてほしくないと考える親が、必要以上の金銭を与えてしまい、働く苦労を知らない子供に浪費の習慣だけはつけさせてしまう。裕福な中国家庭では子供を海外に留学させるのが一般的だが、一部の金持ちの留学生の浪費ぶりには目を疑うものがある、と同紙。ある資料によると、留学生の平均的な生活費は10万元(約140万円)ほどだが、100万元(約1400万円)、200万元(約2800万円)も生活費にかける「セレブ」もいる。http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=32673&type=

⇒日本でもおんなじことが言われていますよね。お金持ちになると子供を甘やかす事例のほうが多いのだと思います。

 日本と異なり中国では、相続税も贈与税も無い為、親は成人に子供には何でも与えてしまうようです。留学費用もそうですが、家や自動車を親が買うのはお金持ちに限らずかなり一般的です。

 ここで記載される大金持ちって実は周りにはあまりいませんが、一人はマンション沢山持って遊び歩いています。もう一人は妻の従兄弟なんですが、中小企業の経営者が親です。彼女はそこまで派手ではないですけどリーバイスのジーンズが安いという感覚ですね。日本に居たとき、そして今もファンケルとか資生堂とか、ひいてはお米まで買って送ってくれと頼まれます。まぁそれは良いのですが、問題かなと思うのは、彼女の子供はアレルギーらしいのですが、既に3歳になるのにでほとんど家から出ていません。益々健康に悪いのじゃないかと妻と一緒に逆に心配しています。

 もう一つは、お金持ちはやはり企業経営者が多い筈なんですが、中国の場合資本と経営の分離が非常に難しいと思われるところです。とにかく一族しか信用しないため、使えない事が見えていても家族を使おうとする。香港企業でも同族企業ばかりなのは中国人気質なのだと思います。企業としての永続性を担保するための昔の日本の財閥の番頭さんのような制度は成立しがたいのかもしれませんね。

 まぁ、上海人を見ていると。。最近妻の友人が何人かリストラにあっており、夫婦が失職した子に関しても、妻は妻の実家、旦那は旦那の実家、子供は妻と一緒に妻の実家で育てているとか我々からするとかなり奇妙な生活を送っており(此処まで行くと珍しいですが、夫婦が仕事が終わった後どちらかの実家で食事をして帰るというのはかなり一般的です)、旦那は再就職先にはバックグランドが無いけど給与の高い銀行への職だけ求めて全く決まらない状況。嫁さんの方も、しばらくは遊んでいたいみたい。

 ここ数年は、上海は就職という面では日本のバブル以上の好景気が続いていたからでしょうが、仕事に対する意識も非常に低い様に見られます。まぁ、この国は田舎にいるハングリーな子たちがまだまだいるのでしばらくは平気かもしれませんけど、有る程度経済発展してまだたった10年のこの国の状態で、色々非難を浴びる日本の現代っ子以上に独立心の無い今の上海の20台の子達を見ると、こりゃこの国は早晩終わるなと思わされます。それより下の年齢になると、親の世代が比較的豊かになっていますので、本当に苦労を全く知らないでしょうから。。

 高齢化の始まる2030年まではもつと思っていたんですが、駄目だろうなぁ、こりゃ。

 ひたすら記憶だけの過剰な詰め込み教育に加えて、散々甘やかし、全ての悪い事を他人のせいにする家庭内教育。。。。


 徹底的に人間の屑を育てているのではないだろうか。
コメント (2)
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