上海市の総土地面積の1/6以上を占める崇明島は台湾島、海南島に次ぐ第三の大島であり、その生態資源は上海から長江デルタに至る地域の中で最良であり、“上海最後の生態浄土”と称されている。
と某サイトに書かれていましたが、上海市の北部、揚子江の河口にある大きな島で、面積1225m2といいますので、佐渡島の1.5倍、沖縄本島の半分位の規模になります。揚子江の体積土砂で構成されていますので、当然山は無くほぼ平地の島でした。
自宅からは地下鉄で三号線の宝楊路まで行き、其処から宝楊港行きのバスで5分程度でしょうか。船で行く事になります。
高速船と普通のフェリーがあるのですが、前者は23元、後者は16元です。といっても、元々は他の場所に行く筈だったのですがチケットが取れずに急遽崇明島に行く事になったので、並ぶのも面倒なのでダフ屋から40元で高速船のチケットを買いました。
船の中は2階がビジネスクラスとされているのですが、一人10元払えば入れるという事で、むすこが上、上と行くのに連れられて上ってみると4人座席を家族3人で使えましたので結構快適でした。でも高速船だと30分くらいで着きますね。
その日は森林公園という所に行きましたが、緑が多く快適な所でした。自転車で回っていたのですけど、突然鹿がでてきて、思わず写真とっちゃいました。人にそれほどなついては居ないようでしたが、野生というわけではないのでしょうね?
中国ではフリークライミングを攀岩というのですが、八万人体育館にも練習場があります。嫁と息子にあおられて10数年ぶりに上ってみたのですが、子の写真の上で見事に力尽きてしまいました。腕がいたた。。。
何故かグラススキーなんかもあります。中国のスキー場の板や靴は日本の中古品が流れてきているのですが、ここのもそうかもしれません。偉く使い込んでいましたから。息子が最近ローラースケートにはまっているので、同じ物と勘違いしたようでせがまれて練習です。。
さて、その日はホテルの予約もしていませんでしたので、妻が以前とまった中国式ペンション街に行って宿泊しました。日本と違ってこちらの観光地では農家が自分の家をホテルみたいに改造して宿泊客に貸すところが結構有ります。度暇村とかなんとかついていましたが、ここも誰かが始めたら村をあげてこぞってレストランとホテルを作ったようですね。平日だと1泊60元、僕らは連休初日という事で安い場所を探しても80元でした。シャワーとトイレが共同ですので、嫌な人は居るかもしれませんが、日本の山小屋風のところ程度の感覚で泊まれます。
翌日は宿泊先の近所が観光開発されていて、昔の農村風景の再現とか動物園とかがあるので行ってみました。動物園といっても、猿、羊、孔雀、鹿といった程度の規模の小さなものですが、幼児は楽しめるようですね。羊の柵のそばにソラマメが沢山なっていたので、息子が羊にあげて大喜びでした。
西沙何とかという名前だったのですが、2007年に湿地帯を改良して上海市政府の湿地帯観察施設として一般に開放しています。中国では珍しく無料です。写真の通り一面芦がしげっているのですが、島全体も平地なために北海道にいるような感覚にもなりました。
この湿地帯の中は、是も中国では珍しく木道が設置されており、快適に歩けます。ゴミとか捨てる人がいなければ、非常に綺麗なところです。また、木道の下に蟹がたくさんいるので、僕らも小さいのを何匹かとったのですけど、これが上海蟹と同じ形しているんですね。何でも「崇明蟹」という言葉があり、チビとかっていう意味合いらしいのですが、この島は河口部にあるために塩分濃度が高く蟹が大きくは成長しないそうです。その為、小さな蟹のうちに此処で拾い上げて有名な陽澄湖に送って養殖して大きく育て、上海蟹として出荷されるそうです。面白いですね。
今年の10月頃には上海市内からの海底トンネルが開通するようで、自家用車の観光客が増えるだろうね、そうすると私達は困るんだよねと、白タクのおばちゃんが話していましたけど、確かに観光客は増えるでしょうね。是が上海かと思うほど自然の多い良い所です。
まぁ、でもふっと思ったのは、農民の生活は滅茶苦茶厳しいといわれていますし、そういう悲惨な話を聞いたこともあるのですが、大都市周辺部や観光地の農家は実は結構稼いでいるのかもしれません。こういう観光客を止める、白タク、野菜だって町に持っていって販売(是は日本でも見られますね)、色々と税金の掛からない所得はあるのではないでしょうか。
この前行った桐櫨にしても、農家が悲惨とはとても思えませんでした。家は大きいんですよね。中はコンクリ打ちっぱなし状態で特に内装とかしていないですけど、是も感覚の差があるので一概に貧乏とは言えない気がしますし。
よく解らない国だ。。