日中越境EC雑感

2008年に上海でたおばおに店を作るところから始めて、早もうすぐ10年。余りの変化に驚きの連続

日本の携帯は世界の二流!

2009-05-05 | 中国経済関連
日本の携帯は世界の二流!中国市場での成功は難しい―地元評論家

4月30日、中国のIT評論家・陸建国氏は自身のブログで中国のG3携帯電話市場で日本企業が成功する可能性は低いと指摘した。
2009年4月30日、麻生太郎首相は2日間の訪中日程を終え帰国した。訪中の目的に一つに中国で導入が進む第3世代(G3)携帯電話市場での売り込みがあったと伝えられているが、中国のIT評論家・陸建国(リュー・ジエングゥオ)氏は自身のブログで日本企業が成功する可能性は低いと指摘した。
陸氏は2つの面から日本製携帯の問題点を指摘する。第一に日本の製造業は世界的なシェアを握っているとはいえ、そのブランド及び品質は世界の二流であることだという。自動車にせよ時計にせよ、最高級ブランドは欧米企業が担っている。リコーやニコンを有するカメラなどの例外があるとはいえ、製造業全体のブランド力は二流だという。結果、ノキアやモトローラと言った欧米ブランド、サムソンなどの同レベルブランド、コピー携帯などの低価格ブランドとの競争は厳しいものになると指摘する。

第二の理由として挙げているのが日本製携帯の市場戦略の弱さ。デザイン面では欧米の美麗さやおしゃれさはなく、また韓国製のように韓流タレントを使ったブランド力もないと指摘する。
また中国では容易に反日感情が爆発するリスクがあることも問題だという。もし日本企業が中国での成功を目指すならば、電話会社と提携して市場の独占を狙うことが唯一の道ではないかと述べている。(翻訳・編集/KT)http://news.livedoor.com/article/detail/4138426/

⇒日本の携帯電話は独自企画の為に海外市場ではうまく行っていないというのは定評ですが、日本の製造業の製品が2流という指摘は厳しいものですが、中国に関してはもはや言い過ぎではあるものの否定できない面もあります。日本でも富裕層が好む物といえば、車、時計、ファッション、家具その他ヨーロッパブランドの物というのが実態です。ごく一部の伝統文化に関連したものや食事が日本製が好まれるという所でしょう。

 中国人はもともと日本人以上に欧米志向が強い(移民の数を見ればわかると思います)のですから、欧米が一番、次が日本製という位置づけになるのはやむをえないですね。記事に記載されているカメラ以外では、ソニーのテレビも1流とみなされていますし、家電は評価が高いと思います(世界に競合がフィリップス以外は韓国メーカーになりますから)。でも車は燃費がよいというイメージが強いだけでぶつかると直ぐ壊れるとも言われています。実際に自分で乗ってみればドイツ車の方が面白いという意見は日本でも多いですよね。私も初めてゴルフにのってそう感じました。時計も高級品じゃないですけどスイス製のポケットウォッチ持ってますし。。

 この日本製品は、ごく一部を除き世界の一流ブランドにはなっていないという事実を錯覚すると外国では全くうまく行きません。携帯電話も日本国内の携帯電話が中国で改造された上で結構さばかれてはいますが、3Gになってどこまで競合に買っていけるか?唯携帯電話に関しては。別にノキアやモトローラの方が上位ブランドになっているとは思えないので、まだまだ勝ち目はあるはずなんです。問題はマーケティングですね。使った人はサムソンのはデザインよいけど品質悪くて壊れるって言いますから。また、撤退した各社の作っていた中国の携帯って、本当に不細工な物が多かったのです。私も思わずサムソン2回も買っちゃいました。

 メーカーが中国市場をなめていたのですかね?今日本で販売されている最新の危機を中国で販売できるなら(機能、デザイン共に)、十分に買っていけると思いますが。

 でも、この記事の指摘は、日本製=世界一とはごく一部の物を除き海外では誰も思っていない。唯自分達だけが思っている。過剰な愛社精神の育成が、自社製品への愛情から客観的に市場を見れなくして誤った戦略をとらせてしまう。そういう日本企業全般への示唆と受け止めてしまいました。

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ジョンソンエンドジョンソン苦戦中

2009-05-05 | 中国経済関連

Consumers worried about Johnson & Johnson


 ジョンソンエンドジョンのベビーケア製品に発がん物質が含まれ他というアメリカの調査が中国で報道され、 中国系のスーパーで商品の取り扱いをやめたところが出たというのは既報ですが、China Dailyによればifengcomという所のアンケートで12万人を調査した所3/4の人がJ&J製品の購入を止めたそうです。

 また、昨年のメラミン入り毒ミルク事件以降、外国製品を求めていた消費者が、最近のJ&J製品に発がん性物質が入っていたという報道、ドイツのNUKのベビーパウダーにアスベストが入っていたことから、その反動で国内企業の製品を求めるようになってきているとの事です。
 
 尚、J&Jの製品は、政府機関の検査によりその後全く問題はない層です。(NUKについてはリコールされていますが、これはNUK本社というより韓国の代理店と中国の代理店との間似発生した問題というのが実情のようです)。

 市場調査機関のユーロモニターは、J&Jのこの影響は一時的なものとコメントしていますが、記事ではiFengcomの調査結果として、64.8%の人がJ&J製品を有毒と考え、たった10.9%の人がJ&J製品を買い続けるという結果だったとしています。また、もしJ&Jの売上が減少するのならば非常に大きいだろうとしています。

 以下のチャートに記載されていますが、ベビーケア用品の市場は2009年は昨年比10%以上成長して31.1億元(約450億円)になるそうですが、J&Jは昨年末で何と市場シェアの68.6%を占めていたのですね。2位は中国企業で定価品のようですが大きく離しています。日本のPijonも中国では成功している日本企業の一つと思いますが、シェアという意味では僅か2.6%似すぎません(10億円程度ですか。他の商品の売上も多いので中国の売上はもっとあります)。.

Consumers worried about Johnson & Johnson

  ベビーケア市場というのは、人口だけでなく中国の家計支出の30%が14歳以下の児童に使われるという政府の統計もあり、そういう意味で大きな市場です。

 はてさて、記事を見て益々思ったのは

・中国政府は今は出すぎた外国企業をたたく時期か。コカコーラも飲料市場のシェアが60%近いのですが、2-3級都市への進出を図り中国企業を買収しようとした所、独占禁止法に抵触するというあまり明確ではない理由でその買収が政府から拒否されました。

・J&J,コカコーラ、KFC,マクドナルド、カルフール。日本企業の話を聞くと中国の失敗例ばかりを耳にします。正直大成功を収めている企業というのはまだ1社も無いのではないでしょうか?資生堂や、ホンダは健闘していますし地域限定ならサントリー、アサヒも最近頑張っている。オムロンも医療機器分野では結構上位に入っている。でも市場シェアをこれだけ獲得している企業って多分無いですよね?

 何故だ??

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