日中越境EC雑感

2008年に上海でたおばおに店を作るところから始めて、早もうすぐ10年。余りの変化に驚きの連続

花王カネボウ中国で苦戦

2009-05-19 | 中国経済関連
 週末に来た友人と話していて、現在我々はベビー用品にフォーカスしていますが、商品を広げないのかと聞かれ、化粧品かなと答えたところでした。

 中国では資生堂が、中国独自ブランドオプレの販売も含め非常に成功していると思っていました。カネボウもそれなりに上海では認知されているのですが、ダイヤモンドの記事を見ていたらそうでもないのですね。

 今の花王カネボウの中国法人や中国事業のマネジメント体性を知りませんが、ブランドという点では確かに資生堂がNo1というイメージがありますが、カネボウ自体も割といい印象をもたれているようなのですよね。それが資生堂が売上850億円、カネボウ80億円。。10倍の格差ができてしまっています。

 唯の結果を見ての好き勝手なコメントですけど、カネボウは化粧品部門は収益を上げていたとはいえ、まぁがたがたの経営をして解体されてしまった企業です。化粧品事業となると、花王がどこまで噛んでいるのか解らないのですが、カネボウ出身者のマネジメント力不足か、花王出身者が横槍を入れておかしくなっているのか、まぁこんな物じゃないでしょうか。

 記事を見る限りは、カネボウは自社で育成した人材を維持できない。是が最大のネックのようですね。多くの日本企業が業界を問わず同じような目にあっています。B2Cで中国市場を狙うとなると、外国から参入している企業も日本で認知されているブランドばかりではなく、日本人の女性でも知らないギリシャ、オーストラリア、ニュージーランド等のブランドが一流デパートの1階にお店を構えています。そういう店からすれば、資生堂やカネボウのスタッフはのどから手が出るほど欲しい人材で、高級での引き抜きの機会は多いでしょう。

 これだけではないでしょうが、人事管理の差が、資生堂とカネボウの売上10倍の格差を生んだ可能性はありますね。

 しかし、その資生堂も化粧品市場のシェアと言う意味では6%しかないんですね。どれだけ競争が厳しいかわかるのではないでしょうか。また、カネボウですら、80億円の売上しかないとは。。 


記事より:
花王-カネボウ陣営が中国化粧品ビジネスで売上げ目標を下げた本当の訳

・カネボウ化粧品は、2010年に200億円という売上目標を立てたが、80億円に大幅下方修正。

・売上そのもは、2008年度も前年比30%成長を遂げている。但し、2010年までの販路開拓が目標の1200店に対し、現時点で800店にとどまっている。

・中国の化粧品の市場規模はすでに1兆4000億円と、ほぼ日本市場に匹敵する。

・シェアトップはロレアル、それに資生堂、P&G(マックスファクター)が続く。

・資生堂は2009年度に取扱店を700店増やし4000店体制に、前年比2割増の 850億円という売上げ計画を打ち出している。

・カネボウは新規出店よりも人材育成に重点を置かざるを得ない状況の模様。教育しても他企業に社員を引き抜かれまくっているようだ。
http://diamond.jp/series/inside/09_05_22_001/
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へー中国人も冷静な人がいるんですね

2009-05-19 | 中国の社会・文化・歴史等
 サーチナに、「【日本ブログ】中国が変わるには、革命がもう1度必要」という過激な題名の記事が載っていました。サーチナへの投稿と言う事ですが、本当に中国人が書いているのでしたら面白いですね。恐らく、現地にいる外国人はほぼ全員同じ見方をしていると思います。

 一方、少なくとも私が接してきている中国人は、ほぼ全員中国の将来に極めて明るい未来を見ています。現在比較的裕福な層に属する人に限らず、タクシーの運転手さんとかでもそうですね。恐らく上海人の大半は彼らの生活は既に日本人並みかそれ以上と考え(食の安全を除き)、アメリカにも今後10年程度追いつくと信じ込んでいます。

 その自信過剰の大きな原因は、政府の報道の影響が大きい事、海外先進国への留学や旅行がまだ一部の人に限られて居る事でしょう。

 でも、革命が起きたら良くなるのかと言うと、それはそれで疑問ですね。中国の共産党政権のあり方というのは、現実には未だに昔の封建体制をひきづって居るように思われます。共産党が国民党に勝ったのは、共産党の軍隊が非常に規制がとれていて、一般国民の共感を得たからと言われています。でも、その共産党も一旦政権をとってしまうと腐敗してしまいましたよね。

 衆愚政治と言いますけど、まだ中国は文盲率も高く、一般人の民度や教養度がもう少し高くならない限り同じ事の繰り返しが起きるのではないかと、ネガティブに思っています。  

以下記事: 
  私は、革命でも起こらない限り、今の中国に変化はあらわれないと考える。なぜなら、中国という国は政治、ビジネス共に、一握りの政府関係者、富裕層により支配されているからだ。そういう中国に危うさを感じる。

  「中国経済は成長している」というが、もともとの裕福層が成長しているのみで、国として成長しているか疑問だ。いわゆる貧困層の人々をないがしろにしていないだろうか? 国内の反発も、いずれありうるのではないだろうか。

  さらに中国では、モラルなきビジネスが黙認されている。このままでは、諸外国の反発を生まないはずがない。中国が経済などで世界から注目されているのは、「儲かる」と思われているからにすぎない。しかし、いつまで続くだろうか? 外国企業が相手にできるマーケットは裕福層だけだ。労働賃金も徐々に増加しているだろうから、低コストで生産できるメリットも消えていく。あっさり投資家が離れ、外国企業の工場の、中国国外移転なども起こりえる。

  貧富格差の拡大は、経済成長の裏に横たわる問題だ。貧困層の人々は生活保護を受けられているのだろうか? 環境汚染による健康被害を受けているにもかかわらず、社会保障の未発達のため、満足な医療を受けられない人々が存在する。予想しえたにもかかわらず、政府は放置してきた。これはほんの氷山の一角で、多くの人々が「放置」されている問題はほかにも多いだろう。

  軍備増強が中国に明るい未来をもたらすのか? はなはだ疑問だ。軍事力を持つ大国を目指しているのだろうか。今の時代なぜだろう? 軍備を背景とした外交を狙い、米ソならぬ「米中冷戦時代」でも作り出そうとでも考えているのか? 自衛目的とは考えにくい。

  私は、一部の人々によって舵を取られている中国が、国として健全な成長をしているとは思えない。大きなひずみを持っていると考える中国は国内外から破綻(はたん)していくのではないかと危惧(きぐ)する。

http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=0518&f=national_0518_023.shtml
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