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新バリア・フリー法成立!

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新・バリアフリー法が、衆議院本会議で全会一致で可決され成立しました。

私は昨年9月の初当選後、交通バリア・フリー法とハートビル法の一体化に取り組むことになり、当選前から引き続きバリア・フリーに携わることができる喜びを感じておりました。当選前に取組んでいたことをこの場で少し紹介させてください。

運輸省に勤務していた頃のことです。平成10年7月に消費者行政課長になり、上司の羽生運輸政策局長の命令でバリア・フリーの予算要求をすることになりました。当時はバリア・フリーという言葉もほとんど知られておらず、言葉の説明から始める状況でした。

予算にはシーリングという制約があり、前年度予算より増額して要求することは難しいため、10年8月末に提出する11年度予算要求に盛り込むことは断念せざるを得ませんでした。羽生局長とがっかりしていたのですが、9月下旬になって10年度の第3次補正予算を組む動きをキャッチし、俄然、力が出てきました。というのも、補正予算にはシーリングの制約がないので、前年度予算等にとらわれることなく自由に要求できるからです。

鉄道事業者や関係機関と協議を重ね、「そんな予算要求につきあう暇はない。」「予算をつけても無駄で不要になるだけだ。」「国と地方公共団体と鉄道事業者の負担割合はこれでは納得できない。」等の多くの批判を跳ね返して、駅にエレベーターやエスカレーターを設置する工事に対する予算50億円を勝ち取り、補助制度を創設することができた平成10年12月中旬には課員と喜びあいました。心配した予算執行についても、11年3月末までに50億円全額が使われ、ありがたいと思うと同時に待ち望まれていた予算なんだなと実感しました。

交通バリア・フリー法

この補助制度ができましたので、新しくできる駅はバリア・フリー化させようと11年4月からは法律を作る作業に取りかかることにしました。早速、日本身体障害者連合会松尾会長、日本盲人会連合村谷会長、近畿大学教授三星先生、東京都立大学教授秋山先生、慶応義塾大学教授藤井先生、東洋大学助教授白石先生や海外の学識経験者をはじめとする多くの関係者のご意見を伺い法律案を練っていきました。

「『バリア・フリー』という言葉は、障害(バリア)を取り除く(フリー)という意味で英語ではマイナスのイメージを持っている。日本語でいうバリア・フリーは英語では『アクセスできる(be accessible)』という。それよりも、最初から障害のある人もない人も共に使える『ユニバーサルデザイン(universal design)』が適切な言葉である。」と教えていただいたのも、その時でした。

平成11年12月23日に建設省、警察庁、自治省と法案提出についての合意が成立したときには半年以上の労苦が報われ、課員共々嬉しく感じました。元日と2日以外休日返上での法案作成作業を経て平成12年2月に閣議決定後国会に提出、5月下旬に衆議院、参議院共に全会一致で成立したときには、国民の皆様に喜んでいただける法律作成の担当者となることができて幸せであると思いました。

新バリア・フリー法

交通バリア・フリー法には、施行(平成13年4月)から5年後に見直すという条文が盛り込まれています。私は昨年9月の初当選後、今度は議員の立場で交通バリア・フリー法とハートビル法の一体化に取り組むことになり、引き続きバリア・フリーに携わることができる喜びを感ました。日本身体障害者連合会小川会長、日本盲人会連合笹川会長、脊髄損傷会妻谷会長、DPI三澤議長をはじめとする関係者の方々と再びご相談を始めることができました。

平成18年1月31日の自由民主党バリア・フリー議連で議連事務局長に指名され、国土交通省等の関係各省からヒアリングを行い、2月7日に日本身体障害者連合会小川会長他の関係者からヒアリングを行い、2月17日にバリア・フリー議連としての意見を取りまとめ、決議を行いました。引き続いて、北側国土交通大臣、川崎厚生労働大臣、小川文部科学大臣等に申し入れを行いました。

2月13日の衆議院予算委員会で北側国土交通大臣、川崎厚生労働大臣、小川文部科学大臣、安倍官房長官に対し、新バリア・フリー法についての質疑を行いました。

新バリア・フリー法は2月28日に閣議決定されて国会に提出されました。その後、参議院で審議が行われて4月28日に参議院で全会一致で可決され、衆議院に送付されました。

衆議院国土交通委員会は建築基準法の改正等法案審議がたてこんでいましたので、6月7日にやっと趣旨説明が行われました。6月9日に質疑、13日に参考人質疑と横浜での現地視察、14日に質疑と委員会での採決を経て、6月15日に本会議で全会一致で可決され成立…という経緯があったわけです。

新バリアフリー法の審議経過、案文等の資料です。PDF形式です。ぜひご覧ください。

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