「第48回衆議院議員総選挙」
~セルポート「永田町より一筆啓上」掲載記事より~
「第48回衆議院議員総選挙」
10月22日に第48回衆議院議員総選挙の投開票が行われました。
小選挙区を6議席、比例代表を4議席の合計10議席削減する公職選挙法が今年6月に改正されたばかりであり、また、選挙権年齢を18歳に引き下げる公職選挙法改正が昨年6月に施行されて以後初めての衆議院選挙ですので、その影響が注目されていました。しかも、当日は台風21号が西日本に接近したことによる暴風雨のうえに警戒警報が発動されたことによって投票の足が鈍り、どのようになるのだろうかと心配しておりました。しかし、期日前投票が多かったためか、投票率53.7%と前回の平成26年の52.7%を上回り、18歳の投票率は50.7%、19歳の投票率は32.3%(速報値)と20代平均の投票率を上回るものとなりました。
選挙の結果は、自民党284議席(追加公認を含む)、公明党29議席で与党合計313議席[全議席の67.3%]、立憲民主党55議席、希望の党50議席、共産党12議席、日本維新の会11議席、無所属他24議席で野党合計152議席[全議席の32.7%]の合計465議席となりました。
しかし議席と得票率を見てみると、比例代表では、自民党66議席(33.3%)、公明党21議席(12.5%)で与党合計87議席(46.0%)[比例議席の49.4%]、立憲民主党37議席(19.9%)、希望の党32議席(17.4%)、共産党11議席(7.9%)、日本維新の会8議席(6.1%)、社会民主党他1議席(2.8%)で野党合計89議席(54.1%)[比例議席の50.6%]の合計176議席となっていまが、小選挙区では、自民党218議席(47.8%)(追加公認を含む)、公明党8議席(1.5%)で与党合計226議席(49.3%)[小選挙区議席の78.2%]、立憲民主党18議席(8.5%)、希望の党18議席(20.6%)、共産党1議席(9.0%)、日本維新の会3議席(3.2%)、無所属他23議席(9.3%)で野党合計63議席(50.7%)[小選挙区議席の21.8%]の合計289議席となっています。
このように、得票率と議席の数に大きく違いができるのは、小選挙区では一番得票の多い1人しか当選しない小選挙区制を採用したことによるものです。平成8(1994)年の衆議院議員総選挙から中選挙区制度に替えて小選挙区制度を採用したのですが、選挙制度の変更を検討する際にこのことは議論されていたことですが、改めて有権者の意向と選挙結果の乖離について考えさせられる結果となりました。
私達、政権与党に所属する議員は、選挙結果の議席数におごることなく、有権者の意思がどこにあるのかを常に考えて行動することが大切であると考えるものです。