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地車(だんじり)

   ~ソトコト7月号より~

ゴールデンウィークは東灘区で、その次の週末は灘区で神戸は地車(だんじり)一色に染まります。5月から始まって4月で終わる地車カレンダーが使われているほど、地車を中心に地域の活動が回っています。

神社の春祭りに御神輿が五穀豊穣、豊漁を願って町の中を回るのですが、その鳳の前に「氏神様が神輿に乗って町の中に来られますよ」と触れまわるスピーカーの役回りを務めるのが地車です。今では氏神様の神輿を省略しても、各地域が競い合うほど地車の運行は盛んになっています。

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 地車は地域の氏子の誇りで、晴れの舞台に備えて地車庫に保管されています。金糸の刺繍でずっしりと重い垂れ幕や昼提灯が傷んでいないか、幕板の彫刻の化粧直しが必要か、車輪や棒鼻(地車を支える丸太)はしっかりとしているか等、地車のシーズンが終わったときから準備を進めています。太鼓や鉦の鳴り物の稽古も年明けには始まります。軽いもので2トン、重いものでは4トンにもなる地車を引くのは大変ですから、各地区では青年会を中心に事故がないよう打ち合わせが重ねられます。

 クライマックスは氏神様の神社への宮入りです。地区の中を運行後、多いところでは約10台の地車が地域の方で埋め尽くされた境内に宮入りをします。屋根の上にまで人でいっぱいの地車を境内の中で練り回し、「とーばせ!とばせ!」の掛け声で本殿の前にスピードを上げてダッシュし、「シャーンとせ!」で地車の前部を上下に持ち上げおじぎを繰り返します。鳴り物の音、観客の歓声で最高潮に盛り上がります。氏神様、氏子、観客の心が一つになる瞬間です。

 今年はお天気に恵まれ(?)30度近い炎天下で真っ赤になりながら、東灘区では31基、灘区では12?基の地車が運行されました。手入れ、運行、役割分担等のノウハウが地域でより若い世代に伝わっていきます。老若男女みんなが参加する地車は、つながりを強める絶好の地域活動です。

 是非、神戸の地車を見に来てください。気に入ったら地車のかき手になって下さい。一体感で満足されること間違いなしです。

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(写真)地車のクライマックス、宮入り!

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