盛山正仁の本 <生物多様性100問>
平成22年9月15日に木楽舎から「生物多様性100問」を出版いたしました。
この最近、新聞やTVで生物多様性についての記事や番組が増えてきています。来月には名古屋で生物多様性条約締約国会合(COP10)が開催されます。
2年前に議員立法で生物多様性基本法を制定したものの、どうすれば市民の方々にもっと関心を持っていただけるだろうかと悩んでおりました。
「大勢の方に生物多様性についてわかってもらえるような入門書を作りたい」との思いから、実現したのがこの本です。
いま話題の生物学者でいらっしゃる青山学院大学の福岡伸一先生と環境省にご協力いただいたおかげで、親しみやすく、また説得力のある内容になったと考えております。
「そもそも生物多様性って何ですか?」「COP10について教えて下さい。」と言ったよくある質問から、専門的な質問まで合わせて100個の質問をQ&A形式でまとめております。
私にとりましては「エコツーリズム推進法の解説」「生物多様性基本法」「観光政策と観光立国推進基本法」に続く4冊目の本となります。全国の書店やインターネットで、また私の事務所でご購入いただけます。ぜひご高覧下さい。
「生物多様性100問」 盛山正仁 著 福岡伸一 監修
(2010年、発行㈱木楽舎)
本体価格¥1,000
集中豪雨と事故
~ソトコト10月より~ 気候変動の影響か、毎年のように異常気象が続いており、今年は例年以上に集中豪雨による事故が多いように感じられます。
春以降、雨の日が多く日照不足で野菜の高値が続きました。このままでは米の作付けに影響が出るなと心配していたところ、急に太陽がギラギラと照りつけるようになり、多治見で39度4分という記録的な猛暑日が続く夏になりました。
ところが、春からの長雨で地盤が緩んでいるためか、雨が降ると、各地で裏山が崩れたり、鉄砲水により家屋が倒壊したり、土砂崩れにより道路や鉄道が不通になったりしています。畑の見回りに行かれた方が増水した農業用水に転落したり、川遊びをしている方が流されたりするニュースが連日のように報道されています。
災害に強い国土づくりを進めなければなりませんが、同時に私たちも水の怖さを認識して、事故を未然に防ぐような行動をとる必要があります。 神戸市灘区の都賀川では一昨年局地的な豪雨で10分の間に水位が約1.3メートル上昇するほど一挙に増水し、濁流に5人が流されて亡くなりました。その後、雨量レーダー、増水の危険を知らせる回転灯等の警報装置を整備しています。しかしながら、大雨注意報が発令され、警報装置が作動しても「自分で判断できるから大丈夫だ。」と河川敷から離れない市民の方もいらっしゃいます。
空に黒い雨雲がかかったり、強い雨が降ってきたり、雷が鳴ったり、警報装置が作動したら、橋の下で雨宿りをすることなく、直ちに河川敷から避難しなければなりません。
文明が発達して便利な世の中になり、バーチャルな世界が広がるようになっています。山や川や海で様々な体験をして、自然の怖さを肌で感じながら育っていくという経験が少なくなってきているのではないでしょうか。人間一人ひとりの力は小さなものです。自然の力を甘く見てはいけません。天災はともかく人災は避けたいものです。


