エコツーリズム推進法案
(軽井沢 野鳥の森ネイチャーウオッチング)
エコツーリズムといっても、なじみのない方が多いと思います。
エコは環境(ecology)のエコ、ツーリズムは観光(tourism)で観光の対象である環境を永く楽しめるよう大事する体験型観光で、地域活性化にも寄与し、教育にも役立つという欲張りな観光のことです。
日本ではまだまだこれからというところですが、オーストラリア等では観光の3割以上がエコツーリズムになっているほど人気があります。
私が環境省に出向中の平成15年秋に小池環境大臣を議長とするエコツーリズム推進会議を発足させ、エコツーリズムに実際に携わっている関係者をはじめとする会議でエコツーリズムの日本での普及に向けてご提言を頂きました。
16年度予算にエコツーリズム・モデル事業を盛り込み、募集したところ、全国から70を超える地方公共団体から申し込みを受け、地域のエコツーリズムにかける期待の大きさに驚きました。厳正審査のうえ13のモデル地区を選定し、16年度から3年計画でモデル地区ごとに資源調査やプログラム開発、ガイド等の人材育成、ルールづくりなどの支援事業を実施し、エコツーリズムの当該地域での具体化に向けて作業を進めているところです。
モデル地域では、以下のような取り組みを進めています。
<豊かな自然の中での取り組み>
原生的な自然地域などにおけるガイドツアーのあり方、適切なルールのもとでのエコツーリズムの推進を目指しています。
- 知床:海外先進地視察や英語版HPの作成、利用の自主ガイドラインづくり
- 白神:ガイド研修会、住民向けシンポジウム
- 小笠原:自主ルール、エコツーリズムシンポジウム
- 屋久島:屋久島ガイド登録認定制度、里のエコツアー試行
<多くの来訪者が訪れる観光地での取り組み>
マスツーリズムにおけるエコツーリズムの浸透を目指しています。
- 裏磐梯:エコツーリズムカレッジの開講、ミニコミ誌発行
- 六甲:ガイド育成講座、講演会、共通ガイドライン
- 佐世保:キックオフイベント、九十九島エコ講座
- 富士山北麓:青木ヶ原樹海エコツアーガイドライン、資源調査
<里地里山の身近な自然、地域の産業や生活文化を活用した取り組み>
里地里山における自然体験、森林の管理、清掃活動などの環境保全活動自体を魅力あるプログラム化するなど、幅広い活動の推進を目指しています。
- 田尻:マガン観察のためのルールづくり、英文パンフレット作成
- 飯能・名栗:エコツアーの試行と事前協議制度、活動市民の会
- 飯田:インタープリター養成講座、資源調査
- 湖西:生活と観光を両立させる受け入れルール、指導者講座
- 南紀・熊野:インタープリター養成講座、広報誌発行
エコツーリズム推進会議では、モデル事業を含め、以下の5つの推進方策をとりまとめました。それぞれ、環境省のHPなどに詳細に紹介されています。
- エコツーリズム憲章
http://www.env.go.jp/nature/ecotourism/charter.html - エコツアー総覧
http://ecotourism.jp/ - エコツーリズム大賞
http://www.env.go.jp/nature/ecotourism/prize.html - エコツーリズム推進マニュアル
http://www.env.go.jp/nature/ecotourism/manual.html - モデル事業(再掲)
http://www.try-ecotourism.com/eco-conv/model-area.htm - 環境省HP
http://www.env.go.jp/
法案に関する資料(法案の考え方チャート、法案本文、法案作成経緯、新聞記事)を下記にまとめました。PDF形式の資料です。ぜひご覧ください。
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