麻布十番の、注意していないと通り過ぎそうな雑居ビルに「日本一美味しい」と評される羊肉のお店があります。その名は「羊SUNRISE」。
(Googleマップを見ながらも通り過ぎそうになりました。当ビル3階。)
お店のこのロゴが目印です。
(「HITSUJI SUNRISE」の店名は、羊肉の素晴らしさを伝えようという決意として、「羊の夜明け」・「羊に光を」という思いを込めたそうです。)
ちなみに公式サイトのトップページの羊さんたちがかわいいです。(笑)
(ネットより拝借。)
3階まで階段で上がると、この扉があります。
(ぱっと見、スタッフルームかと開けるのをためらいますが、ここが入口。)
店内はカウンターとテーブル席1セットのみ。決して空調が良いとは言えない小ぢんまりとした店内ですが、羊肉が焼ける匂いはジンギスカン店のそれとは別物です。注文は当店の常連さんの本日の相棒にお任せ。
まずは羊肉のユッケから。
(当店の羊肉は基本国産(国産は国内流通量の5%だとか)でチルド輸送。抜群に美味しいユッケです。)
当店では羊肉を月齢の3種に分けてメニュー化しています。
・ラム:12ヶ月未満
・ホゲット:12ヶ月~24ヶ月未満
・マトン:24ヶ月以上
3種全て注文。つまみや野菜などサイドメニューも注文すると、出す順番や焼きなどは全てお店の方がいい感じにやってくれます。最初の肉は「北海道せたな産ラム(小野めん羊牧場)」。
(3つの部位が盛り合されています。)
さっそく焼いていただきます。
(カウンター席の目の前でお客さんごとに七輪と鉄板で焼いてくれます。羊肉は牛肉に比べて脂の融点が高いので、まずは脂身を焼くそうです。)
焼いている景色と目の前からのいい匂いでテンションが上がります。
(美味しいに決まっているやつです。(笑))
食べ方は、塩とタレ。それぞれのお肉に合う食べ方をお店の方が教えてくれます。別注文の西洋わさびも塩のおともにピッタリです。「羊SUNRISE」での初めての肉、感動的な美味しさです。日本一美味しいというのも納得。
続いて赤身の部位も焼きます。
(隣の人が美味しそうに食べていたのでブロッコリーを注文。)
赤身は更にあっさり&柔らかくて無限に食べられそうな美味しさです。誇張ではなく新しい食に出会った感動が連続します。ちなみに、店員さんはおそろいのTシャツを着ていますが、胸にプリントされた文字(lamb、hogget、muttonなど)が違います。羊肉の月齢の呼び方で店員さんの経験値・技術の習熟度を表わしていると、常連ならではの情報を相棒に教えてもらいました。そして、今日目の前で焼いてくれている店員さんは当店でトップのレジェンド級の方だそうです。
(胸のプリントは、羊肉のスペルを超越してラムチョップのデザイン。(笑) 相棒曰く、なかなかこの方に当たることがないので「今日はラッキー。」とのこと。)
次は「北海道恵庭産ホゲット(えこりん村)」。
(月齢は13ヶ月だったかな。メニューに表示されていたのですが、写メを失念しました。)
引き続きレジェンドが焼いてくれています。
(七輪の上の鉄板はやや傾けられていますので、店員さんの手前に肉から出た脂が溜まります。)
えこりん村では自然に近い形で羊を育てているとかで、このホゲットは最初に食べたラムよりもしっかりした肉質と噛むほどに旨味が出る感じです。こちらも3つの部位で提供されますが、全てが違う味わいで羊肉の世界の奥深さに驚きの連続です。
ここで注文していた自然薯の焼きとなりました。こんな感じで大きな団子を作ります。
(すごい粘り気です。)
この自然薯の団子を鉄板に溜まった脂で揚げる感じで焼いていきます。
(この調理プロセスも見ていて楽しい。)
焼き上がったらお皿に。
(表面カリッと、中はフワッと。お好みでタレを付けていただきます。右に写っているのは「野菜の泡漬け」。相棒曰く、「何の泡か分からないけど美味しいのでいつも注文します。」(笑))
注文した羊肉の3品目は、ラム→ホゲットと来ましたのでマトンとなりますが、仕入れの状況で、今日はマトンではなくやや月齢を重ねたホゲットとなります。「岩手県奥州市江刺産ホゲット(JA江刺)」。
(JA江刺では牛と同じ育て方で羊を育てているとのこと。そのホゲットです。月齢は確か23ヶ月だったかな。)
こちらはこのホゲットの3つ目の部位の焼き姿です。
(羊肉と言うとジンギスカンと括ってしまいますが、「羊SUNRAISE」は、❝超絶美味しい焼肉店❞で焼いている肉が羊という感じで、ジンギスカンとは別物だと思います。)
焼き担当はここでレジェンドから「Shepherd」(羊飼い)へバトンタッチ。
(レジェンドに次ぐナンバー2の実力者らしい。(笑))
これで羊肉、野菜など注文した料理は終了。最後に〆の一品となりますが、ガーリックライスとカレーという2大選択肢がありますが、相棒曰く、「絶対にガーリックライスです。」とのこと。
(これまでの焼肉で出た脂を余すことなくこの鉄鍋に移してニンニクほか具材を炒めていきます。)
ここで再びレジェンド登場。
(充満するニンニクの香り。最終盤の食欲が刺激されるのはもちろんですが、ここまでで全身にかなりしみ込んだ匂いに加えてとどめとなるガーリック臭をまといます。(笑))
お焦げを作るようにご飯を軽く圧縮して焼き上げたら完成です。
(今日いただいた羊肉の全てが凝縮されたガーリックライス。)
レジェンドが鍋に付いたお焦げも含めて取り分けてくれます。
(めちゃめちゃうまいです。丼一杯食べたいくらい。)
羊肉の概念を一新するというか、これこそが❝本物❞の羊肉の味わいという経験をさせてもらいました。「羊SUNRISE」、サイコーです。ごちそうさまでした! 翌日、今日着ていた服一式、クリーニングに出しました。(笑)
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