黒川温泉の中心街からちょっと外れた所にある「月洸樹」。4千坪の敷地に8棟の離れ。九州勤務時代にすっかりはまって、機会のあるたびに訪れています。
(ちょっと樹が茂り過ぎてますね。(笑))
「月洸樹」を訪れる楽しみは、温泉、料理、景色などたくさんありますが、個性あふれる離れの部屋もそのひとつ。8棟全ての離れに泊まってみたいというのが私たち夫婦の思いです。今回は、7棟目となる「宵待」に泊まります。
8棟の離れは❝山❞に点々と配されていますが、「宵待」は❝麓❞エリアにあります。
(「月洸樹」にはまるきっかけとなった、一番最初に泊まった「有明」の更に奥。)
到着したらまずは、恒例の離れの部屋チェックです。離れを結ぶ回廊の行き止まり、一番奥の「宵待」の玄関からスタート。(笑)
入った所、三和土を上がって囲炉裏側からの景色。
宿の方曰く「リピーターの多いお部屋です。」とのこと。その「宵待」の人気のひとつが、大きく開口した窓からの景色。
(ちょっと引いて撮っていますが、窓に近づくとパノラマの絶景を楽しめます。)
「宵待」はメゾネットタイプ。下の写真、右手の格子で目隠しされている階段を下りて行きます。
階段。(笑)
階段を下りると、寝室、洗面所、洗面所から内風呂と続きます。
(寝室からテラスに出ることができます。)
テラス越しの景色も絵のようです。
(寝室に置かれたアートっぽい椅子に座っての視界です。)
テラスに出てみます。
(テラスは左に回り込むと内風呂、露天風呂へとつながっています。)
テラスからの足元も含めた景色はこんな感じで、高台からの眺望という印象。「宵待」が❝麓❞エリアにあるといっても、「月洸樹」自体が高台にあるので、この眺望が得られるのだと思います。
(夕暮れ時に分かりましたが、向こうの山に太陽が沈みます。)
テラスを回って内風呂を外から見ます。
(総檜造りの大きな湯船は各離れ共通。入り心地、最高です。)
「露天風呂はどこにあるのかな?」と思ったら、この内風呂を出た所から続く階段を下りて行きます。
(下りた先が露天風呂です。)
「宵待」は「唯一の二階建て」とパンフレットに書いてあったのですが、実質3階建てですね。そして、こちらが「宵待」の「岩露天風呂」。
(これ、感動します。)
岩露天風呂の別角度(反対側)の景色。
(言うことなしの野趣あふれる露天風呂です。)
実際に温泉に浸かって見上げると、両側から露天風呂を覆うように張り出しているモミジの枝が屋根のようになっています。今は新緑の季節、モミジの屋根を通して感じる太陽の光も、露天風呂の雰囲気を盛り上げる演出になっています。
階段を上がってテラスに戻ります。樹々の枝の間から露天風呂を垣間見ることができます。
(少しズームしています。)
一通り部屋チェックを終えて落ち着きます。(笑) 宿の方が運んでくれた「水晶餅」風の団子をいただきます。
ところで、部屋に案内された時、宿の方が「洞窟風呂に行かれたことはありますか?」と訊いてくれましたが、「えっ?オープンしたのですか?」と訊き返してしまいました。
(部屋備え付けの宿の案内冊子より。)
これによると2020年にはオープンしているのですが、何度も「月洸樹」に来ていますが、全く気付きませんでした。(パンフレットやサイトに掲載されている貸切風呂は「天空」露天風呂だけ。)
「これは行ってみなければ。」ということですぐに予約。時間前にぶらぶら散歩を兼ねて出発。
(案内矢印にも初めて気付きました。)
散策路で一番眺めのいい所からの景色。
(レストランの建物の屋根。)
洞窟風呂は少し登った所にあります。❝中腹❞といったところでしょうか。
(この通路、何度も通っているのですが、洞窟風呂の入口の存在に全く気付かなかったなぁ、、、。)
暖簾をくぐって、少しあめ色がかった素朴な白木の扉を開けると、この景色。
(離れの外壁や屋根は夜に溶け込む黒で統一されているのと真逆、白木の板張りとは恐れ入ります。)
これが洞窟風呂です。
(どこを掘って洞窟風呂にしたのだろう、、、。)
一番奥まで進んで入口方面を見ると、こんな感じ。
(今いる所以外は浅くなっていますので、寝湯向きです。)
私たち夫婦、実は洞窟風呂はそんなに好きじゃないので、全く長居せず、雰囲気を知っただけで出てきました。(笑) サウナ好きの人は長居したいと思うかもしれませんが、貸切時間は30分と、「天空」よりも短め。
短い時間でも洞窟風呂の効果か、結構発汗します。涼みながら、行きとは違う散策路で戻ります。レストラン前、いわばここがメインストリート。
(左手前に大きな竹灯籠、その奥右手にオールシーズン赤い(と宿の方が言っていた)モミジ。竹灯籠は写真フレーム外にもたくさん吊るされていて、夜には灯るそうです。)
「宵待」に戻っていつものように温泉三昧です。
(露天風呂と内風呂をセットで入ります。最高です。)
夕食の時刻は19時と遅めにしましのたで、それまで夕暮れを見ながらの露天風呂も楽しみます。
「有明」で見たようなマジックアワーの夕暮れとはいきませんが、日の沈む様子を眺めることができました。
日没を観賞。(笑)
さて、夕食の時間となりました。本日の献立です。
(食材こそ旬のものとなりますが、献立の展開はいつもと同じ。面白くないと感じる人もいるかもしれませんが、私たちはこれが安心感となっています。)
■先附け:穴子の飯蒸し(葛あん) ■酒肴:嶺岡豆腐(生雲丹、山葵)、蛸柔らか煮・芽きゃべつ昆布〆・おくら(黄身辛子)・豆腐金山寺味噌漬け(一寸豆)・キャビア車海老、筍木の芽和え、クレソン胡麻和え
■椀盛:清汁仕立て(独活(うど)、鯛、湿地茸、法連草)
■割鮮:白身魚重ね造り、烏賊、伊勢海老、熊本の馬刺し
(白身魚は本日はヒラメでした。烏賊はアオリイカかな。馬刺しは恒例によりおかわりしました。(笑))
熊本の日本酒「香露」にチェンジして刺身を堪能していると、食事のお世話をしてくれている宿の方が「ちょうど今空が青くなっていてすごくきれいですよ。」とのこと。少しの間席を立ってテラスで❝青い夜空❞を見ました。
(妻撮影。ほんとに青い。自然の一瞬の奇跡です。)
■温物:天草大王地鶏の沢煮仕立て
(天草大王のモモ肉とともに、つみれも入っています。妻はもう一種類の「肥後赤茄子オランダ煮」を選びました。)
■焼物:山女魚塩焼き
(妻は「太刀魚塩焼き」を選びました。)
■強肴:炭火焼き(肥後赤牛、和牛ロース、焼き野菜)
(手前:肥後赤牛、奥:和牛ロース。本日は豊後牛とのこと。)
何度見ても惚れ惚れする立派な備長炭で焼き上げます。
(肉のおかわりを勧めていただきましたが、もうお腹いっぱいで遠慮しておきました。)
■食事:小国米ひのひかり ■止椀:赤出汁仕立て(伊勢海老)
(ツヤツヤで見ただけで美味しさが伝わってきます。)
炭火で焼いた肉とご飯、最高です。(笑)
(家ではこういう炊き上がりにならないんですよね。)
■デザート:白桃のアイス、胡麻ぜんざい(大津唐芋)、熊本の小玉西瓜他盛り合わせ
今回も大満足です。ごちそうさまでした。
食事を楽しむこと2時間弱、腹ごなしに竹灯籠の灯りを見ようと出てみました。
(日中、洞窟風呂に行った帰りに写メをしたレストラン前。)
上の方まで竹灯籠の大きなもの、小さなものが点々と飾られていて、幻想的な景色を見ることができました。
この竹灯籠、イベント期間は終わっていますが、黒川温泉の中心街で毎年ライトアップ的に飾られています。それと関係があるのか分かりませんが、初めて見る「月洸樹」の夜の景色です。
(黒川温泉の中心街。ネットより拝借。黒川温泉街を流れる「田の原川」に竹灯籠が灯ります。)
「宵待」に戻るとお腹もこなれていました。夜の露天風呂に浸かってまったり。
この後、先程の小国米ひのひかりの残りで握ってもらった、かわいいおにぎりを食べて、もう一度温泉に浸かって就寝。メゾネットのメリットで、起きていたい妻と、眠りたい私、それぞれがやりたいようにやれるスタイルが成り立ちます。(笑)
翌朝。今日も快晴です。
朝飯前の温泉です。
(光の加減が午後とは異なり、また違った趣きがあります。)
囲炉裏の部屋の窓からアプローチの回廊を見ると、早朝は新緑がより鮮やかな気がします。
さて、朝ご飯です。
(朝食の献立も安定の、いつもの構成。)
小鉢の一品一品も美味しいですが、サラダ(野菜)がうまい!
鍋は自家製豆腐の豆乳鍋、手前の煮物は牛すじ大根です。
(味噌汁は合わせ味噌。「南関揚げ」が入っています。)
朝の焼物も定番です。
晩御飯の時よりは少し細めの備長炭で焼いていきます。
(いつもサーモンのおかわりをするので、今回も訊いていただきましたが、お腹いっぱいになりそうなので、遠慮しました。)
デザートは小国ジャージー牛のヨーグルト。
(このヨーグルト、濃厚で美味しいです。)
朝食は一番早い時間帯で8時半から。食べ終わると9時半前となりますが、チェックアウトの11時まで、いつものように温泉を楽しみます。
間もなくチェックアウト。7棟目の離れとなる「宵待」も、やはり個性のある魅力いっぱいの離れでした。
(温泉上がりのくまモンサイダー。(笑))
これまで泊まった7棟の離れです。
残すは一番❝手前❞の「天心」のみ。
私たちが泊りたい日程で確認してもらうと、一年以上先になるようです。(もちろん予約しました。(笑))
いい宿、いい旅、私たち夫婦の毎年の楽しみです。自分たちなりの❝ストーリー❞を持ってこれからもいろいろな旅を企画して楽しんでいきたいと思います。
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