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酔生夢死ってわけでもないけれど、、、日々雑感

犬山・名古屋2泊旅行②〔犬山温泉「灯屋 迎帆楼」編〕

2022年02月16日 | 旅行記

今回泊まる温泉宿は、犬山温泉「灯屋 迎帆楼」。犬山最古の宿で創業は大正8年。現在の形(全10室、半露天風呂付)にリニューアルして5年とのことです。それまではよくある中型の観光ホテルだったようです。

「灯屋」の由来は、「木曽川沿いに佇む迎帆楼は、船乗りにとって灯台のような存在であったことや、お客様をいつでも暖かくお迎えし、犬山の町や人々を、明るく照らす存在でありたいという想いから」と宿のサイトに紹介されています。

春の夜には針綱神社の犬山祭の「夜車山」(よやま)の提灯、夏には木曽川の鵜飼船の篝火と、「迎帆楼」は灯りが重要なコンセプト。建物に入ってロビーに案内されると、吹き抜けの天井に提灯が揺れる様は何とも言えない旅情を感じます。

(先程見学した犬山城の梁を思い出させる立派な柱です。素敵な提灯たちは、京都の老舗提灯屋「小嶋商店」の作品だそうです。)

チェックインの前にウエルカムドリンクと菓子で休憩です。

(羊羹のように見える菓子は、さすがご当地、ういろうのテイストです。)

部屋には名前が書かれた提灯が掲げられています。

(長い廊下の両サイドに提灯が灯されていて暖かい雰囲気。心が和みます。)

今回泊まる部屋のタイプは「KISOエグゼクティブスイート」で、部屋の名前は「とうしん」。漢字で書けば「灯心」でしょうか。行灯やランプの芯の意味。各部屋には灯りに関わる名前が付けられています。

部屋は、こんな感じで横長で木曽川に面しています。

(右側に2階への階段があります。)

部屋を別角度から見た景色。リビングとベッドエリアが一続きになっていて、開放感抜群。

(写っていませんが、手前ソファの左側は和室となっています。)

洗面所から浴室、半露天風呂が続いています。

(浴室はシャワーのみ。シャンプー、リンス、ボディソープが黒川温泉「月洸樹」と同じシリーズ「TAMANOHADA(玉の肌)」。)

半露天風呂の温泉は24時間流しっ放し。窓は、外から見えないように、でも外の雰囲気が伝わってくるように、板を縦に交互にはめた「無双窓」(動かないので正確には❝無双窓風❞か)。

(泉質は弱アルカリ性単純泉、いわゆるお肌すべすべの美人の湯です。犬山城の異名から「白帝の湯」と言います。源泉は冷泉なので加温あり(と思います)。)

無双窓を開け放つと、木曽川の雄大な景色を見ながらの温泉となります。

(対岸から丸見えと思いそうですが、実際は全く見えません。高性能の双眼鏡を使えば見えるかもしれませんが。(笑))

テラスからは180度の見晴らし。ライン大橋、伊木山の方向の景色。

犬山橋の方向の景色。

日中はずっと無双窓を開け放って温泉に浸かっていました。

2階にも上がってみます。

2階は6畳(だったかな)とテラスという作りで、犬山城を見るためという明確な目的の部屋です。写真に写っているハンモック風のものに座って揺られたり、小さなテーブルに飲み物を持って来て外を眺めると、ちょうど犬山城を見上げることができます。

テラスに出てみると、犬山城がこのアングルで見えます。

ズームにすると、廻縁まではっきり見えます。

(想像以上に部屋(2階)からの犬山城の眺望が良くてラッキーです。)

恒例の部屋の探検はこのくらいにして、チェックインの時に予約しておいた貸切風呂「ひすずし」(灯涼し)に行きます。

(「ひすずし」は俳句では夏の季語。「夏の灯火が涼しげな感じがすることをいう」ということらしい。今はまるっきり季節違いです。(笑))

「ひすずし」は、部屋のメゾネットの2階を別として、平屋作りの「迎帆楼」にあって唯一の2階の施設です。ちょっとした大浴場クラスの大きな湯舟に温泉が流れ込んでいます。

時刻は午後5時前というところ。そろそろ日が傾いてきました。「ひすずし」から見える犬山城には夕陽が当たり始めています。

長居はせず部屋に戻りました。テラスに出てみると、伊木山の向こうに陽が沈んでいくところです。

「この伊木山のシルエットの美しさはなかなかのものだなぁ。」と感心していると、後で知ったことですが、伊木山は別名「夕暮れ富士」と呼ばれているそうです。

部屋の2階のテラスから見える犬山城もライトアップが始まったようで、夕陽と相俟って、夕暮れ時の澄んだ青空に映えています。

(時刻ごとに違う表情を見せる犬山城、見ていて飽きませんね。)

さて、夕食の時刻となりました。鵜飼いの鵜が迎えてくれる「食事処 色葉繧繝」(いろはうげん)へ。

(実物大か。結構な大きさです。)

「色葉繧繝」の由来が面白いです。「いろはうげん」は「迎帆楼(げいはんろう)」を組み合わせて(ひらがなを組み替えて)つくった造語で、食事処のテーマでもある「遊び心」が表現されています、、、とのこと。ちなみに、「色葉」はいろは歌47字の総称で、「繧繝」は層をなすように色の濃淡を繰り返す彩色手法のことだそうです。

本日の献立。

■前菜:豚肉の八幡巻き、山菜の胡麻炒め、こはだの菜飯、セリと笹身の焼きお浸し(左半分に続く。)

(前菜の左半分です。)酢橘釜(蟹、イクラ)、わかさぎ南蛮漬け、平目と伊予柑の昆布和え、春菊と浅利の辛子和え、新筍の含ませ

■椀物:蛤の焼き霜と蓮根餅の潮汁

ここで乾杯のスパークリングワインから日本酒にチェンジします。犬山産米100%使用の純米酒「夢吟香」。

(最初にたくさんの猪口を見せてもらって好きなのを選びますが、何と、その猪口とセットの器で日本酒が出されます。さりげないおもてなしに妻と感動。)

地元の日本酒を選んで正解です。純米酒ならではのしっかりとした味わいが料理と抜群の相性です。

■御造り:金目鯛、鰆、寒ぼら

(寒ぼらには朧昆布がかけられています。食べ方も、醤油だけでなく、塩、❝白いイクラ❞(塩味のある出汁の球体)の3種類で。)

■焼物:糸撚鯛の照り焼き、牛蒡の天婦羅

(手前に見えるのは金柑ではなくトマトです。(笑))

■料理長の逸品:甘鯛の蕪蒸し、あおさ入りなめこ餡

■強肴:牛ロース味噌焼き、冬野菜

(添え野菜は、ロマネスコ、甘いニンジン(品種名を失念しました)、茎ブロッコリー。)

■御飯物:鯛炙りと長芋の炊き込み御飯 ■止椀:赤だし ■香物:自家製漬物

(お米は月替わりで、2月は島根県産「きぬむすめ」。)

3点そろって、こんな感じです。

炊き込み御飯は、初めの一杯はそのままで、二杯目はわさび、あられ、海苔を入れてお茶漬けで。

前菜から御飯物まで、全品最高に美味しかったです。和食はともすれば平坦なコースになりがちですが、見た目も味も変化があって、最後まで楽しく美味しい食事でした。

■水菓子:桝に詰めた抹茶ムースとフルーツ大福

これはテンションが上がります。料理名の通り、この下にムース、更にその下にフルーツ大福が待っています。美味しかったですねぇ。

これでコースは終了です。落ち着いたところで席を立つと、宿の方が夜食を持たせてくれました。

かわいい籠に入っているのは、お稲荷さん。

(小ぶりで夜食にピッタリです。)

料理はもちろんですが、宿の方のお話やおもてなしなど、全てで夕食の時間を豊かにしていただきました。大満足です。

時刻は午後8時を回ったあたり。2階に上がって犬山城のライトアップを。

この後午後9時にはライトアップも終わったようで、月明かりに照らされる犬山城となりました。お腹がこなれてきたところで温泉に浸かって、夜の木曽川を眺めます。さすがに夜の風は冷たく、就寝前の本日最後の温泉は無双窓を閉めて。

ベッドに溶け込むように爆睡となりました。(笑)

 

翌朝。6時過ぎに起きて、温泉よりも先に犬山城を見ます。

テラスから見る朝の木曽川、ライン大橋、伊木山。

凛とした朝とはまさに今のことのように感じます。体が冷えたところで温泉へ。

ライン大橋の向こうの山脈(鈴鹿山脈か?)の雪景色が美しかったので、ズームしてみました。

朝食は8時半から。今朝の献立です。

朝食の席は木曽川を眺めながら妻と隣り合わせです。まずは「目覚めのお飲み物です。」ということで。

(牛乳、グァバ、オレンジの3種類。3種類とも飲んでおきました。(笑))

メインは二段重になっています。

■松華堂一の段:くらげ和え物、里芋の旨煮、金平蓮根 ■松華堂二の段:鮪刺身、梅しらす、もずく酢の物、豆腐の白和え、小松菜のお浸し、めかぶ山葵、白身揚げ煮

■豆腐鍋

■だし巻き卵 ■白身魚の幽庵焼き

この他、サラダ、御飯、味噌汁、香の物、デザート(季節のフルーツ)。

朝食も各品に手間暇がかけられていて、とても美味しかったです。だし巻きや白身魚の焼物も見た目は品のいい普通の一品に見えますが、一味違う美味しさでした。

 

いつも使っている予約サイトの特典で私たちは12時チェックアウトです。朝食後部屋に戻って温泉三昧でのんびり。

今回の滞在中、木曽川が一番の凪状態の時、ライン大橋が水鏡にきれいに映っています。

冷蔵庫の飲み物はフリーです。飲む機会がなかったチューハイですが、犬山ラベルなので、記念に写メ。(笑)

(犬山城の屋根の魔除けの桃かな。)

11時を過ぎた頃の犬山城。昨日初めて見た時と同じ時間帯なので、既視感のある表情です。

犬山温泉「灯屋 迎帆楼」。全てに高いバランスで、とても充実した時間を過ごすことができました。

次回再訪のチャンスがあるのなら、桜の季節、犬山祭の時、鵜飼いの季節のいずれかに来てみたいものです。名古屋と犬山の位置関係や距離感も分かりましたので、また違った旅のイメージが膨らみます。

 

チェックアウト後、宿の車で犬山駅まで送ってもらいました。犬山駅東口からは「明治村」行きのバスが出ています。

、、、〔「博物館 明治村」編〕へ続く。

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