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酔生夢死ってわけでもないけれど、、、日々雑感

犬山・名古屋2泊旅行③〔「博物館 明治村」編〕

2022年02月17日 | 旅行記

旅の中日は「博物館 明治村」に行きます。

明治村はテーマパークではなく、明治建築を保存展示する野外博物館。❝開村❞は昭和40年(1965)、犬山市の郊外、入鹿池に面した丘陵地に造られました。

明治建築は、芸術的にも歴史的にも価値あるものが多くありましたが、戦争や震災、更には戦後の高度成長などによって姿を消していきました。明治建築を文化財として後世に残すため、旧制第四高等学校同窓生であった谷口吉郎博士(博物館明治村初代館長)と土川元夫さん(元名古屋鉄道株式会社会長)が「博物館 明治村」を創設したのが始まりです。

(よって、明治村の建築物は全て本物。村内の「第四高等学校物理化学教室」の一室に土川元夫さんの言葉が掲げられています。)

 

「迎帆楼」の方に犬山駅東口まで送っていただきました。

(犬山遊園駅と違って駅前にはビルやマンションが建っています。)

ここから出る明治村行きのバスに乗ります。

(このジーンズの男性、バスを待っている人たちにチケットを売ろうと声をかけてきました。ダフ屋ですかね。)

犬山駅から明治村(正門)まではバスで約20分。

(正門、なかなかテンションが上がる❝ザ・明治❞という感じです。)

明治村は1丁目から5丁目まであります。広大な敷地に点在する明治建築を約半日で楽しむためには、事前の計画が必須です。

(ネットより拝借。)

1丁目から5丁目に向かって丘陵地が高くなっていますので、この村営バス(乗り放題500円)で正門から一気に5丁目まで行って(登って)、見学しながら下りてくるのがおススメ。

(村内をくねくね巡りながら登って行きます。建築物の説明アナウンスも入りますので、5丁目までの約20分間に村内の情報を一通り知ることができます。)

5丁目に到着しました。5丁目で見学しようと計画しているのはこれらの建物です。

■帝国ホテル中央玄関

入村チケットの写真にもなっている、明治村の代表的建築物。帝国ホテル中央玄関(国登録有形文化財)は、大正12年(1923)築。設計は米国の建築家フランク・ロイド・ライト。帝国ホテルの取り壊しの際、中央玄関部分のみを移築。荘厳にして華麗な外観です。

現役時代の写真が建物内に展示されていました。こんな素敵な建物が日比谷にあったとは、明治のエネルギーを感じます。

メインロビー中央は3階までの吹き抜け構造。

この景色、見覚えがあると思ったら、NHKの朝ドラ「まんぷく」(2018年)のロケ地として登場していました。あまりにも有名な建築物で、「まんぷく」だけでなく、映画にドラマにロケ地になったこと多数。

この柱がとにかく印象的です。常滑市の専用工場「帝国ホテル煉瓦製作所」で焼かれた黄色いスダレ煉瓦(スクラッチタイル)、繊細なテラコッタ、彫刻を施した大谷石で作られた、照明を兼ねた柱(光の籠柱)がロビーを神秘的な空間として演出しています。

(これだけの造作を全ての柱に施した景色は迫力すら感じます。)

「ポーツマス条約の机」が展示されていました。戦後交渉に当たった小村寿太郎(外相)とロシアのウィッテが使った本物です。

(教科書に載っているポーツマス条約調印の写真に登場するテーブル。)

小村さんは宮崎県の飫肥の出身で、2018年の夏休みに地元の記念館を訪問したことを思い出しました。

帝国ホテル中央玄関、テレビで観て一度実際に訪れてみたかったのですが、すごいです。これだけでも明治村に来る価値があると思いました。

帝国ホテル中央玄関前からの眺望です。鉄橋は「隅田川新大橋」、その奥の建物は「川崎銀行本店」。

■明治の洋食屋「浪漫亭」

これは明治建築ではありません。5丁目の食事処です。12時に「迎帆楼」をチェックアウトして明治村に来ましたので、時刻は午後1時を回っています。夜は名古屋市内のステーキハウスを予約していますので、早めにランチを。

店内も明治の雰囲気を作っています。

(実はこのポスターよりも、下の「鶏肉のチョコレートソースかけ」が気になります。(笑))

オムライスが名物のようです。

(左:トマトソース、右:カレーソース。ごちそうさまでした。)

■金沢監獄中央看守所・監房

(金沢監獄の正門から入ります。)

こちらが監獄の建物入口。

八角形の中央看守所の建物を中心に監房棟が放射状に伸びています。

(完全に「ゴールデンカムイ」の世界です。(笑))

監房棟は1棟だけが実物であとは写真となっています。監房の中には囚人(人形)がいて超リアル。

(右奥にトイレ、左の桶は水。囚人の前に並んでいる器は、朝昼夕の食事の器。布団もペラペラで、当然ですが過酷な環境です。)

コロナの感染防止のため現在は中止となっていますが、実際に独房に入ってみる❝監房体験❞もできるようです。

■聖ザビエル天主堂

実際の教会の中は一般的に撮影禁止なので、写メを撮ることができるのは貴重です。

太陽の日差しがステンドグラスを通ってカラフルな光となって壁や柱に投影されていました。

聖ザビエル天主堂を別角度から見ながら4丁目へと入って行きます。

4丁目の見学スポットです。

■呉服座(「ごふくざ」ではなく「くれはざ」と読みます。)

ここも朝ドラのロケ地になったようです。「わろてんか」(2017年)。

■宇治山田郵便局舎(重要文化財)

(宇治山田郵便局舎は現在改修中で、近くだと養生フェンスに囲まれていますので遠景で。)

■六郷川鉄橋、尾西鉄道蒸気機関車1号

(六郷川鉄橋は日本初の複線用鉄橋。当時鉄道の橋は木造が一般的だったそうです。)

尾西鉄道蒸気機関車1号の運転席に入ることができるようです。

■第四高等学校武術道場「無声堂」

(「無声堂」も改修中でした。)

嵐のニノが出た映画「母と暮らせば」のロケ地だそうで、妻が姪っ子に見せようと写メを撮っていました。「るろうに剣心」実写版のロケにも使われたようです。

(道場です。建物外部は改修中ですが、中は見学できます。)

次は3丁目ですが、3丁目は❝バス道❞から外れて「入鹿池」に張り出した半島のようになっています。

(一番下の案内矢印の方に進みます。)

3丁目の見学スポットです。

■品川燈台(重要文化財)

燈台の中には入れませんが、周囲は歩けます。燈台の裏に回ると入鹿池の絶景が広がります。

(入鹿池は国内最大級の貯水量を誇る農業用ため池。ため池とは思えない広大な❝湖❞です。)

たくさんのボートが出ていますが、よく見ると、みなさん釣りをしています。どうやらワカサギのシーズンらしく、貸しボートがあるようです。

明治村で走っている交通機関は、村営バス、京都市電、蒸気機関車。見上げると市電が停まっています。

次の見学スポットに向かうため階段を上ると、そこは京都市電の品川燈台駅でした。

(動きます。1回500円。)

■西園寺公望別邸「坐漁荘」(重要文化財)

元老が余生を過ごした総数寄屋造りの邸宅。静岡県の清水から移築されました。清水では海を望み、ここでは入鹿池を一望するロケーションです。

■幸田露伴住宅「蝸牛庵」

幸田露伴が墨田区の向島で住んでいた借家。数度の引越しをしたことからか、住まいを替えるヤドカリをもじって「蝸牛庵」(カタツムリの家)と名付けたとか。

妻がまたまた随分と写メを撮っていると思ったら、嵐のニノが出たドラマ「坊ちゃん」(2016年)で使われたそうです。家の中に入ることができるので、屋内の和室でも❝丁寧に❞写メしてましたね。(笑)

(私も記念に写メしておきました。(笑))

■北里研究所本館・医学館

中には入りませんでしたが、雰囲気があります。ここも数多くのロケ地に使われたのではないでしょうか。

半島風の3丁目をぐるっと回ってきました。次は2丁目です。見学スポットはそんなにないのですが、、、。

■レンガ通り

写真右手前の「ハイカラ衣装館」では❝ハイカラさんが通る❞の貸衣装を借りることができます。この日は羽織袴ではちょっと寒いせいか、ハイカラさんは数組だけ見かけました。

私が驚いたのは、この等身大パネル。「博物館明治村 第四代村長 阿川佐和子」。

(確かに村だから村長がいてもおかしくないのですが、なぜ阿川さんなのでしょうね。)

レンガ通りのどん突きには、■東山梨郡役所の建物があり、その一室が村長室になっています。

そして、今日最も妻が念入りに写メを撮っていた建物、■「第四高等学校物理化学教室」(国登録有形文化財)。

内部はこんなふうになっています。

(いくつかの教室などに分かれていますが、注目の部屋は左から3つ目、「化学講義室」。)

嵐のニノが出た映画「母と暮らせば」のワンシーンで、ニノがこの階段教室のとある場所に座っていたそうです。

(2組の女性ペアがずっと座っています。)

妻曰く、窓側の上から4番目か5番目の所に座っているシーンがあったらしく、幸いにも空いていたので、そこに妻が座って記念写真を撮らせていただきました。(笑)

建物名が書かれた木製の表札は玄関ではなく、側面の❝勝手口❞のようなドアにかかっていました。

(この表札も写メポイントだそうです。)

第四高等学校物理化学教室で思わぬ滞在時間となりましたが、おかげでこの記事の最初の写真、土川元夫さんの言葉など、明治村の何たるかを勉強できました。

残すところ1丁目だけです。1丁目の見学スポット。

平地だと思っていたら、この1丁目がたいへんでした。「偉人坂」という石段を結構上ります。

■森鴎外・夏目漱石住宅

縁側に座っている猫の前に来るとセンサーが反応して、猫がしゃべり始めます。てっきり「吾輩は猫である」の有名フレーズをしゃべるのかと思ったら、なぜ小説のモデルになったのか、ご主人様との縁を語っていました。

(小説のモデルとなった猫。想像していた毛色とちょっとイメージが違ってました。)

■西郷従道邸(重要文化財)

時間がなかったので外を通過しただけでしたが、こんな立派な洋館に住まわれていたのですね。

■聖ヨハネ教会堂

一番上った遠い所にあります。こちらは中に立ち入ることはできず、入口から覗き込む感じでした。(2階にはひょっとしたら入れたのかもしれません。)

日が傾いてきました。近くの名もない池に映る教会の姿がきれいでした。

坂を一気に下って、一番最初に村営バスに乗った場所近くに戻って来ました。

■大井牛肉店

(既に営業終了。実際に牛鍋を食べることができます。)

ちょうどここで明治村の閉園のアナウンスが流れてきました。てっきり16時半までと思っていたら、16時閉園。ラッキーにも1丁目の最後の見学スポットまで回ることができました。

コインロッカーから荷物を出して、名古屋市内に向かうバスに乗るため、正門前のバス停へ。

名古屋市内への直通バスは40分程来ません。急遽予定変更をして、ちょうど来た犬山駅行きのバスに飛び乗りました。名鉄で犬山駅から名古屋駅へ移動し、地下鉄で本日の宿へ。

(2泊目はビジネスホテル。久屋大通駅徒歩1分の西鉄クルーム。)

「博物館 明治村」、初めての訪問でしたが、お天気にも恵まれ、夫婦ともども想像以上に楽しめました。再訪したいかと問われると微妙ですが、一度は訪れていい所だと思いました。私は帝国ホテル中央玄関の素晴らしさに感動しました。

 

さて、今日のメインイベントは実はこれからです。九州でお世話になった方が「日本一うまいステーキはここ。」とおっしゃっていたことを思い出して、今回の旅のプランに組み込んだ「ステーキハウス キッチン リボン」。ついに念願の「リボン」でのディナーです。

、、、〔「ステーキハウス キッチンリボン」編〕へ続く。

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