これを書いているきょうからは、もう8月。夏真っ盛りでありますね。
梅雨が明けたとたん、各地で猛暑が続いたりしておりますが、そういう時期には熱帯夜もまた続いたりなんかして、ちょいと読書への意欲が薄らいだりなんかいたします。でもそんな時にも、気になる本の刊行情報なんぞを目にしたりした日には、ついつい買いたくなったりいたしますね。んで、実際にそれらの中から何冊かを購入しては、すぐに読むこともなく溜め込んでは積読化させてばかりいるという、読書家ならぬカナシキ積読家のわたくしめが、今月8月に刊行予定の新書新刊から、個人的に気になる本を10冊ピックアップしてご紹介させていただきます。この中から、何か気になる一冊を見出していただければ幸いに存じます。
刊行データや内容紹介については、書店向けに取次会社が発行している情報誌『日販速報』の7月28日号、8月4日号とその付録である8月刊行の新書新刊ラインナップ一覧に準拠いたしました。発売日は首都圏基準ですので、地方では1~2日程度のタイムラグがあります。また、書名や発売予定は変更になることもあります。
『地方公共交通の再生が日本を救う』 (小嶋光信・森彰英著、交通新聞社新書、18日発売)
「『地方公共交通の再生請負人』と呼ばれる小嶋光信氏に密着取材。小嶋氏の考え方などから、地方公共交通が直面する課題の解決に迫る」という本書。わが宮崎においても、公共交通機関をめぐる状況には厳しいものがありますので、そういう場所に住む者としても気になる一冊であります。
『山に登る前に読む本』 (能勢博著、講談社ブルーバックス、20日発売)
「限られた体力で山に登るには?『登山ドクター』が、登山に必要な体力や栄養補給などを運動生理学的に解説。最新の科学的登山法」とのこと。山での遭難、特に中高年によるそれは毎年のように多発していますから、科学的な方法論を取り入れることで遭難を防げるのであれば、それに越したことはないというもの。その意味からも、チェックしておいていい一冊かもしれませんね。
『江戸しぐさの正体(仮)』 (原田実著、星海社新書、25日発売)
「教育現場をも蝕む、偽りの伝統『江戸しぐさ』。その成立と展開の過程を、偽史・偽書の専門家が徹底的に検証し、白日のもとにさらす」。なんだかよくわからないのに持て囃されている、という点では、「水からの伝言」といったオカルティックな物件と双璧をなすといってもいい「江戸しぐさ」。その正体を「白日のもとにさらす」という本の登場ということで、大いに期待したいところでありますね。
『女子高生の裏社会 「関係性の貧困」に生きる少女たち』 (仁藤夢乃著、光文社新書、7日発売)
「『普通』の女子高生が、『お散歩』『リフレ』などの現場に入り込んできている。その背景や大人の目に触れにくい実態を浮き彫りに」と。「あんなに普通の子がなぜあんなことを?」ということをよく耳目にする昨今ですが、一見「普通」であるがゆえに見えにくい実態にどこまで迫れているのか、注目しておきたい一冊であります。副題の「関係性の貧困」という言葉も気になりますね。
『映画監督という生き様』 (北村龍平著、集英社新書、12日発売)
「『実写版ルパン三世』監督の北村龍平。ゴダール、ケヴィン・コスナーも絶賛したクールな画を撮り、ハリウッドに拠点を置いて気を吐く生き様を明らかにする」。いささかビッグマウスなところが感じられつつも、撮る映画ではしっかりと観るものを楽しませてくれる北村監督の映画哲学、興味が湧きますねえ。余談ですが、シリーズの(今のところは)最終作でありながらも、あまり高い評価を得られていないという、北村監督の『ゴジラ FINAL WARS』、わたくしはわりと好きだったりいたします。
集英社新書からはもう一冊映画の本が。『日本映画史110年』(四方田犬彦著)は、2000年に刊行された『日本映画史100年』の増補改訂版です。
『長大橋の科学』 (塩井幸武著、サイエンス・アイ新書、11日発売)
「紀元前から人類の知恵と努力でつくられてきた橋。人類の歴史にも等しいそんな架橋技術の全てを余すところなく1冊に凝縮」とのこと。あれだけ大きな構造物を川をまたいで架けるということは、よく考えたらなかなかにすごいことだったりいたします。そんな架橋技術を知る上でも興味津々な一冊であります。
『50歳からの知的生活術』 (三輪裕範著、ちくま新書、5日発売)
「人生の長い後半戦、つまり定年後を充実させるため重要なのが『知的生活』。本書は、知的生活に役立つ、一生ものの勉強法を伝授する」とのこと。現在40ン歳のわたくしも、可能な限り生涯学び続けたいという思いがあります。著者は自らもビジネスのかたわら、積極的にインプットとアウトプットを実践してきた方でもありますので、本書から何か知恵を得てみたいという気がしております。
『入門 現代物理学 素粒子から宇宙までの不思議に挑む』 (小山慶太著、中公新書、25日発売)
「今年のノーベル物理学賞は?ヒッグス粒子やダークマターなど最新理論を、重力、真空、電子、物質、宇宙の全5章で、とことん解説」。なかなかとっつきにくい物理学ではありますが、注目されるようなダイナミックな動きが相次いでいる分野でもありますので、その全体像がつかめるような本になっていれば、との期待を込めてピックアップしておきましょう。
『地方消滅 東京一極集中が招く人口急減』 (増田寛也編著、中公新書、25日発売)
中公新書からもう一冊を。「このままでは896の自治体が消滅しかねないーー。地方に人をとどめ、出生率を高めるためにできることは。衝撃の予測から考える」という本書。書名からして、衰退しつつある一地方に住んでいる身としては気になるところがありますね。「消滅」を食い止めるためのヒントを得られる一冊になっているのでありましょうか。
『怪獣人生 ~元祖ゴジラ俳優・中島春雄~』 (中島春雄著、洋泉社新書y、7日発売)
シリーズ第1作の『ゴジラ』から、『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』までの12作でゴジラ役を演じ続け、さらには他の東宝怪獣映画や初期のウルトラシリーズなどでも大活躍したスーツアクターの先駆け、中島春雄さん初の自伝です。2010年に洋泉社から刊行された単行本が、装いも新たに新書となって再刊されます。日本のみならず、海外のファンからも今なお慕われている偉大な存在である中島さん。怪獣とともに歩んだその人生を、フルCGで暴れ回るハリウッド版ゴジラがヒット中の今、あらためて辿ってみたいものであります。
梅雨が明けたとたん、各地で猛暑が続いたりしておりますが、そういう時期には熱帯夜もまた続いたりなんかして、ちょいと読書への意欲が薄らいだりなんかいたします。でもそんな時にも、気になる本の刊行情報なんぞを目にしたりした日には、ついつい買いたくなったりいたしますね。んで、実際にそれらの中から何冊かを購入しては、すぐに読むこともなく溜め込んでは積読化させてばかりいるという、読書家ならぬカナシキ積読家のわたくしめが、今月8月に刊行予定の新書新刊から、個人的に気になる本を10冊ピックアップしてご紹介させていただきます。この中から、何か気になる一冊を見出していただければ幸いに存じます。
刊行データや内容紹介については、書店向けに取次会社が発行している情報誌『日販速報』の7月28日号、8月4日号とその付録である8月刊行の新書新刊ラインナップ一覧に準拠いたしました。発売日は首都圏基準ですので、地方では1~2日程度のタイムラグがあります。また、書名や発売予定は変更になることもあります。
『地方公共交通の再生が日本を救う』 (小嶋光信・森彰英著、交通新聞社新書、18日発売)
「『地方公共交通の再生請負人』と呼ばれる小嶋光信氏に密着取材。小嶋氏の考え方などから、地方公共交通が直面する課題の解決に迫る」という本書。わが宮崎においても、公共交通機関をめぐる状況には厳しいものがありますので、そういう場所に住む者としても気になる一冊であります。
『山に登る前に読む本』 (能勢博著、講談社ブルーバックス、20日発売)
「限られた体力で山に登るには?『登山ドクター』が、登山に必要な体力や栄養補給などを運動生理学的に解説。最新の科学的登山法」とのこと。山での遭難、特に中高年によるそれは毎年のように多発していますから、科学的な方法論を取り入れることで遭難を防げるのであれば、それに越したことはないというもの。その意味からも、チェックしておいていい一冊かもしれませんね。
『江戸しぐさの正体(仮)』 (原田実著、星海社新書、25日発売)
「教育現場をも蝕む、偽りの伝統『江戸しぐさ』。その成立と展開の過程を、偽史・偽書の専門家が徹底的に検証し、白日のもとにさらす」。なんだかよくわからないのに持て囃されている、という点では、「水からの伝言」といったオカルティックな物件と双璧をなすといってもいい「江戸しぐさ」。その正体を「白日のもとにさらす」という本の登場ということで、大いに期待したいところでありますね。
『女子高生の裏社会 「関係性の貧困」に生きる少女たち』 (仁藤夢乃著、光文社新書、7日発売)
「『普通』の女子高生が、『お散歩』『リフレ』などの現場に入り込んできている。その背景や大人の目に触れにくい実態を浮き彫りに」と。「あんなに普通の子がなぜあんなことを?」ということをよく耳目にする昨今ですが、一見「普通」であるがゆえに見えにくい実態にどこまで迫れているのか、注目しておきたい一冊であります。副題の「関係性の貧困」という言葉も気になりますね。
『映画監督という生き様』 (北村龍平著、集英社新書、12日発売)
「『実写版ルパン三世』監督の北村龍平。ゴダール、ケヴィン・コスナーも絶賛したクールな画を撮り、ハリウッドに拠点を置いて気を吐く生き様を明らかにする」。いささかビッグマウスなところが感じられつつも、撮る映画ではしっかりと観るものを楽しませてくれる北村監督の映画哲学、興味が湧きますねえ。余談ですが、シリーズの(今のところは)最終作でありながらも、あまり高い評価を得られていないという、北村監督の『ゴジラ FINAL WARS』、わたくしはわりと好きだったりいたします。
集英社新書からはもう一冊映画の本が。『日本映画史110年』(四方田犬彦著)は、2000年に刊行された『日本映画史100年』の増補改訂版です。
『長大橋の科学』 (塩井幸武著、サイエンス・アイ新書、11日発売)
「紀元前から人類の知恵と努力でつくられてきた橋。人類の歴史にも等しいそんな架橋技術の全てを余すところなく1冊に凝縮」とのこと。あれだけ大きな構造物を川をまたいで架けるということは、よく考えたらなかなかにすごいことだったりいたします。そんな架橋技術を知る上でも興味津々な一冊であります。
『50歳からの知的生活術』 (三輪裕範著、ちくま新書、5日発売)
「人生の長い後半戦、つまり定年後を充実させるため重要なのが『知的生活』。本書は、知的生活に役立つ、一生ものの勉強法を伝授する」とのこと。現在40ン歳のわたくしも、可能な限り生涯学び続けたいという思いがあります。著者は自らもビジネスのかたわら、積極的にインプットとアウトプットを実践してきた方でもありますので、本書から何か知恵を得てみたいという気がしております。
『入門 現代物理学 素粒子から宇宙までの不思議に挑む』 (小山慶太著、中公新書、25日発売)
「今年のノーベル物理学賞は?ヒッグス粒子やダークマターなど最新理論を、重力、真空、電子、物質、宇宙の全5章で、とことん解説」。なかなかとっつきにくい物理学ではありますが、注目されるようなダイナミックな動きが相次いでいる分野でもありますので、その全体像がつかめるような本になっていれば、との期待を込めてピックアップしておきましょう。
『地方消滅 東京一極集中が招く人口急減』 (増田寛也編著、中公新書、25日発売)
中公新書からもう一冊を。「このままでは896の自治体が消滅しかねないーー。地方に人をとどめ、出生率を高めるためにできることは。衝撃の予測から考える」という本書。書名からして、衰退しつつある一地方に住んでいる身としては気になるところがありますね。「消滅」を食い止めるためのヒントを得られる一冊になっているのでありましょうか。
『怪獣人生 ~元祖ゴジラ俳優・中島春雄~』 (中島春雄著、洋泉社新書y、7日発売)
シリーズ第1作の『ゴジラ』から、『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』までの12作でゴジラ役を演じ続け、さらには他の東宝怪獣映画や初期のウルトラシリーズなどでも大活躍したスーツアクターの先駆け、中島春雄さん初の自伝です。2010年に洋泉社から刊行された単行本が、装いも新たに新書となって再刊されます。日本のみならず、海外のファンからも今なお慕われている偉大な存在である中島さん。怪獣とともに歩んだその人生を、フルCGで暴れ回るハリウッド版ゴジラがヒット中の今、あらためて辿ってみたいものであります。