教会史家エウセビオスの「コンスタンティヌス伝」によれば、正午過ぎ頃、太陽の上に光の十字架を見、
「これにて勝て」とういう言葉が示された。この意味を考えていたところ、その夜、夢の中でキリストが彼に同じ十字架を示し、これを旗じるとするように語られた。
その直後のミルヴィス橋頭の戦いにおいて、反キリストの皇帝軍を奇跡的に打ち破り、キリスト教国としての新生ローマ帝国が形成されていった。
ところで、私たちの戦いは人間との争いではありません。人類の罪を日々訴えるサタンとの戦いです。
これに対して神は御子の十字架を立ててくださいました。モーセの時代、木に架けられた青銅のヘビによって啓示されていたように、聖なる御子が、罪の呪いを負われて、もっとも残酷で恐ろしい罪の刑罰をその全身に受けられました。
それによってサタンの我々に対する一切の告発が却下されます。聖霊の目で見るときに十字架こそ神の逆説の勝利であります。史上最大の摂理ともいえます。
ニコデモがパリサイ的宗教のマインドコントロールから解放されたのも、主の十字架を見上げこれに依存した時でした。十字架の贖いの事実を信じて頼る時、私たちを訴え支配するサタンは打ち砕かれて退散します。
罪がその永遠の血によって取り除かれ、サタンは告訴の根拠を失うからです。そして天使やサタンをはるかに凌駕する創造主なる聖霊が、私たちの中に住まわれ、創造的レベルのいのちを与えてくださるのです。
そこは至聖所の世界、復活の主、および父なる神との永遠の交わりのゾーンです。
福音書は受難週と主の十字架に最も多くのページをさいています。それは十字架による罪の贖いのなかにあらゆる祝福と恵みが隠されているからです。
主の十字架こそ私たちを永遠の勝利へみちびくのです。
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