一級建築士の「住宅のヒントと秘訣」

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住宅トラブル相談から

2007年05月14日 15時47分32秒 | 住宅検査・トラブル相談
こんにちは、ミタス一級建築士事務所の清水煬二です。

建築トラブル相談について、参考までに具体的に知りたいというメールを頂きました。

最近のものは、詳しくお知らせすると問題になると困りますから、かなり以前のもので最近の例と共通する点があるものを、みなさんに教訓としてお知らせしましょう。


ご相談にいらっしゃったのは、既に契約して基礎工事までは進んでいた注文住宅でした。北欧の家の輸入住宅が売りで、信頼できる展示場に出展していたので、まさかこういうことになるとは思わなかったのでしょう。

せかされて契約したはずが、なかなか工事に入らず、お金の要求ばかりが続きました。このパターンは要注意です。

まず契約を急がすもっともらしい理由はあれこれありますが、納得できる理由であっても消費税アップ以外など同意しない方が良いでしょう。


お金の要求が多いというのは、それだけその会社の資金繰りが忙しいということです。私が設計監理する場合は、契約金として100万円は認めていますが、それ以上は着工してからと業者に事前にお願いしています。

この例では、基礎工事に着手する段階で脅されて、半分は払ってしまっていました。単なる要求ではなく脅してきたのです。しかも、この次に進むためにさらにお金の要求をしてきたので、ミタス一級建築士事務所に相談に来られました。

第三者として話を聞いていると、まともではありませんでした。
その展示場は、横浜市と民間の第三セクターで運営されていました。トップに就任した人は、以前の私の上司だったので、その業者のことを問いあわせてみました。


「良く知っているけど、そういう人を脅すような社長ではないよ、清水。」という返事で信じてくれませんでした。

結局、弁護士の先生を紹介し、契約解除の内容証明と工事代金の訴訟を起こしましたが、その裁判途中にその会社は潰れてしまったのです。

やはりお金に、非常に困っていたわけです。

私が申し上げたい教訓ですが、万一のことを考えて、契約前に工事代金をたくさん払わない。工事中も何度かに分けて後追いで支払っていくことを条件にすべきです。私の場合は、4回から5回に分けてもらっています。

早く早くとせかす業者の場合は、必ず慎重に対応いたしましょう。





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