一級建築士の「住宅のヒントと秘訣」

注文住宅を考えたら「住宅の考え方が180度変わる」住宅勉強会やセミナー、他では聞けない住宅や建築がわかるブログ。

住宅の最大のトラブルとは…

2006年11月30日 10時01分08秒 | 住宅セミナー・住宅勉強会
住宅の最大のトラブルとは…


おはようございます。ミタス一級建築士事務所の清水です。

ついに今月の最終日になりました。

TBSの住宅展示場で先日セミナーをしましたが、終了後に休憩室でTBSの方と雑談していました。そのときに「今までで一番トラブルになった例は何ですか?言いにくいと思いますが…(笑)」と質問されました。

「トラブル?う~ん、最近も失敗を何とか乗り切りましたが(2006年11月8日と11月24日のブログ参照)一番は、やはり契約後に工務店が倒産したことですね。」

ということで、簡単にお話をしました。

話せば長いことながら、簡単に言えばひとことです。(笑)


この回避方法や、どう乗り越えてハッピーエンドにすることができたか、皆さんにもためになる内容が凝縮されているので、12月には何度かに分けてお話しましょう。

この内容の話をするときのテーマ名は、「住宅最大のトラブル転じて福となす」に枝番をつけましょう。

乞うご期待!!(^^)v


 P.S 2006年12月2日 に その1 を掲載しました



神奈川県横浜市  ミタス 一級建築士事務所のホームページ 
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住宅の耐震補強工事について

2006年11月29日 13時46分19秒 | 住宅リフォーム・耐震
こんにちは、ミタス一級建築士事務所の清水です。


本日は、朝から横浜市の耐震改修促進事業の設計での登録講習会に参加していました。

住宅の耐震やリフォームは、悪徳業者や稚拙な業者が多いのですが、みなさんに少なくとも避けたほうが良いとわかる例をあげてみましょう。


①訪問販売で売り込んできた業者

地元で長く行ってる工務店などでは無い場合、どういう会社かわかりにくい場合、などは避けた方が良いでしょう。
 


②床下と天井裏だけにこだわる業者

悪徳か、悪徳に近い業者の場合があります。



③見積もりで、金具の金額が高額な業者

例えば、1箇所25万円とか30万円の金具を4~5箇所取り付けて、その他はちょろちょろと耐震工事を行うことでごまかしたり、床下や天井裏の金具工事で150万円という高額な金額の見積もりをするような業者。例え、一級建築士事務所の名前が付いていたり、いかにも耐震専門に工事を行っている権威のような会社名や事務所名でも、気をつけた方が良いでしょう。特殊な金具や工法でも、通常のものは高くても2~3万円までです。それ以上の場合は、かなり片寄った考え方をしている可能性がありますので、よく確認しましょう。


④地盤や基礎について語らない業者

耐震を考えると、まず大切なのは地盤、次に基礎、その次に建物なのです。面倒な地盤や基礎について調べなかったり、語らないのはおかしいのです。といっても、地盤調査もせずに間違った基礎補強工事を高い金額で行っていた訪問販売業者もいました。



一流会社の看板で信頼できる業者でも、リフォームや耐震補強工事は、現場によってはとんでもない設計や工事をしているケースを、数多く見てきましたので、安心しきってはいけません。



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住宅の鉄筋とコンクリートは理想のカップルの巻…

2006年11月28日 09時16分36秒 | 住宅ノウハウ・実例
おはようございます。清水です。


コンクリートと鉄筋について、皆さんが意外に思われる正しい知識をお話しいたしましょう。

鉄筋ですが、少し錆びている鉄筋と工場から出荷されたばかりの鉄筋、どちらがコンクリートを流すのに良い状態だと思いますか?勘の良い方は、前者が正解だと思うでしょうが、理由はわかりませんよね?もし正しくわかるなら素人ではないでしょう。プロでも知らない人は沢山いますから…。(^^;)


鉄筋コンクリートは、鉄筋とコンクリートが一体となっていることが大切です。そのため、通常の鉄筋は異径鉄筋といって、ボコボコしているのです。力が加わったときにズボッと抜けないようにです。かなり昔は、丸鋼といって、丸くツルツルの鉄筋が使われていましたが、最近見かけることが無いのは、異径鉄筋の方が一体となってくれるからです。

鉄筋とコンクリートは相性の良いことに、温度変化による膨張率や収縮率もほとんど同じなのです。これが大きく異なると、暑い時や寒い時には鉄筋の膨張や収縮でコンクリートが壊れてしまいますね。楽しいときも苦しいときも手を取り合って?いつも一心同体で動くのです。


さて、ここからが答えです。実は、鉄筋は表面が錆びている方がコンクリートのとの一体感が増すのです。付着応力といいますが、新しい鉄筋と少し錆びた鉄筋とでは錆を介してコンクリートとの付着応力が増し強くなりますから、鉄筋コンクリートとしては実は強くなるのです。力が加わっても一体で抵抗してくれ分離しにくくなるからです。もちろん、錆が浮いた状態でボロボロ落ちるのはダメですよ。

さらには、コンクリートは弱アルカリ性ですから、コンクリートの中に鉄筋が入っていれば、それ以上錆びが進行しないのです。

このため、住宅の基礎だけでなく、マンションやビルなどの鉄筋コンクリート、鉄骨鉄筋コンクリートは、工事中に雨が降って鉄類が多少錆びても心配がないのです。平気でむき出しにしているのはこのためです。この性質が無ければ、おそらく鉄筋コンクリート造や鉄筋鉄骨コンクリート造は世界中でここまで普及しなかったでしょう。

コンクリートと鉄筋は、かばい合いながらお互いの弱点をカバーし、長所を引き出し合っている理想のカップルなのです…。\(^o^)/

ですから、間違っても自分の家の基礎の鉄筋だけは錆びないように、『こっそり油を塗っておいて錆びないようにしよう…』などと思わないで下さいね。(^^;)


心配している施主に対して、こういう理由を正しく説明できる住宅メーカーの現場監督には、残念ながら今まで出会ったことはありません。




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昨日の住宅の講演は…

2006年11月27日 09時12分13秒 | 住宅セミナー・住宅勉強会
おはようございます。清水です。

昨日T2006年11月26日(日)TBSハウジング湘南平塚の住宅展示場で行った住宅講演のテーマは、「永く住むために ~より良い住環境とは~」でした。

フィレンツェやバンクーバーでのプロジェクターをお見せしながら、テーマについて感じてもらい考えるヒントとしながら、私の意見や実例、サンプルなどをお渡ししてお話していきました。

昨年私が観たダヴィンチの生家は500年前のものが実在しています。フィレンツェの街には、200年、300年という建物、ホテルもオフィスもアパートメントも溢れています。

バンクーバーでは築60年の住宅が機能性を向上させながら平気で美しいまま建っています。

優秀なはずのメイドインジャパンが、住宅に関しては先進国に輸出されることはありません。海外へ出ているのはODAで支給に近い形で提供されているだけでしょう。

このことを考えても、日本の住宅業界、そして皆さんの考え方を変えなくては、良い住宅は建たないと私はずっと以前から感じています。


日本の住宅でも古い街並みのある京都や地方では、築100年以上という木造住宅はあります。でも、それらは現在人気があり造られている住宅とはかけ離れていますし、温熱環境で快適とはいえない短所もあります。

造る側の立場ではなく、住まい手の側で考えること、そのためにも視点を国内だけに限らず、海外の建物の長所や短所を感じ取って吟味し、取り入れていくことが大切だと思います。


みなさんにお知らせしたいのは、視点を住まい手の立場で深く考えるということをすべきだと思います。そうすると、現在、素晴らしい素晴らしいと宣伝されて建てられている新築住宅は、建てる側の都合で考えられた偽物がいかに多いかということもわかってきます。




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住宅セミナーのお知らせ

2006年11月25日 12時55分35秒 | 住宅セミナー・住宅勉強会
こんにちは、清水です。

明日2006年11月26日(日) 13時~14時30分、
TBSハウジング湘南平塚の住宅展示場で講演をします。
JR平塚駅から徒歩10分だそうです。
 
テーマは、「永く住むために ~より良い住環境とは~」で建材なども紹介してくださいとのことでした。

今年の夏に、ここで別のテーマでセミナーを行ったときには、プロジェクターを使いますと申し上げていたのですが、プロジェクターを使うのは私が初めてだったようで、スタッフの方にお手数を掛けて準備して頂きました。
レジメはいつも簡単なものしか作らず、当日話しながら飛ばしたり順序を変えたりします。終了後の個別の質問にもお答えいたします。


このブログを見た方が、もし明日の私のセミナーに参加されたらセミナーの後でも結構ですからお知らせ下さい。確率的にはほとんど無いと思いますので、珍しいことですから、以下のうちご希望のものがあればいずれかを差し上げますね。


①「我が家を手に入れる前に読む本Q&A80」書籍 
  隠れたベストセラー



② 他のセミナーなどの講演収録ビデオ




では、ご縁があれば明日!



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住宅の失敗談とその後…

2006年11月24日 10時46分11秒 | 建築家の日記
おはようございます、腰痛が続いて車の運転ができない清水です。


先日、外壁の擬石の失敗について、お話しました。その後、どうなったかをお話しましょう。外壁の高さで9Mくらいまで張り込んだため、将来の落下が心配で天然石ではなく、擬石を選んだのですが、実物の目地の色と擬石の色がほとんど同じで見映えが悪く失敗しました。

何とかしようと、メーカー、様々な業者、職人、手当たり次第にいろいろお願いし、知恵を借り相談しましたが、最終的にメーカーに現場で再塗装してもらうことになりました。工期の関係で、足場を外さねばならなかったのですが、足場を外すと、高い位置にある上部の再塗装は無理です。しかし、足場を外さねば外構工事ができず、引越しの期限もあり、まさにギリギリまで手配と交渉の繰り返しでした。最後の最後で、何とかなりました。


塗装には、海外からの色粉がその日に現場に到着しました。午後から足場の解体が控えていたため、3人の職人さんでそれまでに、どうしても足場が必要な部分の下塗りと仕上げを行いました。2日目は、その他の部分の下塗りと仕上げ。3日目は、さらに細かい要求をお願いして、目の前に見える下のほうの部分については細部までの濃淡付けの塗装の仕事を試行錯誤してもらいました。

どうにかこうにか格好も付き、メーカーの仕事で塗装の剥がれの心配も回避できました。


ミタス一級建築士事務所のメーカー担当者や商品管理の方、メーカーの職人さん、本体工事の現場監督、本体業者経由で応援してもらった塗装の職人さんと多くの方の力を借りて、本当に最後の最後のタイムリミットで何とかなったことに感謝しています。また、ご心配をお掛けした施主にもお詫びいたします。


今回のことは、良い教訓になりましたが、施主に喜んでもらえる仕事をしたいという粘りで、何とか多くの人に協力を得られ、ホットとしています。




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住宅と腰痛…

2006年11月23日 16時15分09秒 | 建築家の日記
こんにちは、清水です。

昨日は、腰にきてしまい昼から早退しました。(^^;)
本日は運転をしてもらい、唸りながら助手席に乗り、かろうじて打ち合わせ参加のために事務所にたどりつき、何とか午前、午後の打ち合わせに参加できました。


以前のことですが、私がピクリとも動けなくなり、スタッフとお客様は事務所で、電話をスピーカーホンにしながら私は自宅の布団に横たわったままで、モニターで打ち合わせに参加したことがありました。

何とか動けるので今回は、そこまではしなくても回避できました。

原因は、階段の無い現場の足場を何度も登ったり降りたり、しがみ付いたり、足を水平にしたりで突然10往復くらいしたのと、普段全く走らないのに運動のため少し走ったためでしょう…。

さて、本日のお話ですが、以前お話していた失敗した擬石の話です。この完結編の話をしようと思ったのですが、腰がこういう状態ですので…また明日ということで…。(^^;)


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住宅の床材提案・タイル・大理石(2)

2006年11月22日 09時39分02秒 | 住宅の材料を考える
おはようございます、清水です。

このブログは、皆さんに学んで頂くことと、ミタス一級建築士事務所の考え方の紹介、ホームページより簡単にアップしていけるので、情報発信していくクセを付けるためにも、できるだけ毎日書くようにしています。

本日は、あるタイルについても紹介しましょう。
浴室用の床タイルですが、イナックスからあまり冷たくないタイルが出ています。
「あまり冷たくないタイル?」というとわかりにくいですが、多分気泡や熱伝導率の低い材質を混ぜているのでしょう。

今年の初めに、このタイルを床に使った浴室の新築を完成させました。
通常はお手入れや使い勝手を考えてコストパフォーマンスの高いユニットバスが多いのですが、こだわった場合は、現場で造ったり、完全オーダーでユニットバスにしてしまうこともあります。

残念ながらこの床タイルは、浴室だけにしか使えません。他にも可能なら、トイレの床や洗面の床にも使いたいのですが、メーカーが × としているので、使えません。私や現場監督は、確かに洗面所のタイルと「冷たさが全然違う」とその上に乗ってみて驚きあっていましたが、ミタス一級建築士事務所の女性スタッフは「…違いがわからない…」でした。(笑)冷え性とのことでしたので…。


この家には、玄関ホールに大理石、洗面所にはウエットスーツのお手入れをされるので水がよくこぼれることを想定し、お手入れを考えて大理石調のタイル、トイレの床には御影石、その他の1階、2階の床には特注色の無垢フローリングを採用しました。

地下室の床は鉄筋コンクリート造で、シアタールームや仕事などに使うためかなりの機器類とその配線が増えてくるので、フリーフロアーという簡単に床が剥がせて配線が通る空間があり、仕上げ材にはタイルカーペットを使いました。

空間ごとに使う材料を変えましたが、最後にひとつ大理石の床について話を追加しますと、玄関をあがったホールの床が大理石の床ですから冷たいと思いますね?

真冬の夜ににお伺いしたときには、私とスタッフ全員がお伺いしたときには、エアコンも止まっていました。でも、玄関ホールの足元の大理石も室内も暖かいのです。

その理由は、家全体の断熱性能を高めて(もちろん正しく工事しないと、材料だけ良くしても無理です)しまえば、昼の太陽の熱と地下室の暖房だけで家全体が温まり、さらに大理石もその熱を蓄熱したので、暖房を止めていても家も大理石も暖かかったのです。お伺いしたときには暖房は止まっていましたが、地下室の暖房を数時間前までは入れていたとのことでした。


高校生2年生のときに、「快適な住宅を設計する建築家になろう」と私は決めました。快適な住宅ってどうすれば良いのか、未だに良くわかっていないのですが、大学のゼミで「快適な室内空間を数値化する」というテーマに惹かれて、熱環境のゼミを選択して松本衛先生に師事しました。温熱環境は最も大切な要素のひとつだと考えています。




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住宅の床材提案・コルク

2006年11月21日 10時18分30秒 | 住宅ノウハウ・実例
おはようございます。清水です。


昨日の大理石の床ですが、床暖にももちろん、使えます。念のため申し上げますと、熱しやすく冷めにくいので、温まるまで時間が掛かります。逆に温まってしまえば、蓄熱していますので冷めにくいです。点けたり消したりが激しい場所には向きません。


無垢の床材は、まだまだ紹介できますがそれはおいておいて、コルクの床材のお話を致しましょう。

良く使われるクッションフロアーという塩ビ製品は使いたくない、といって無垢の床ではトイレには心配、タイルや石は冷たそう…という場合にも考えられます。

皆さんが想像されるような、柔らかいボロボロとしそうなワインのコルク栓とはこ異なり、床用に表面加工していますので丈夫ですし、耐水性も問題ありません。表面の加工で、一見すべりやすそうな強化ウレタン塗装でピカピカ光っている方がすべりにくく、つや消しの自然な感じの方がすべるのです。皆さん意外に思われるのですが、試してみれば納得できます。

コルクの問題点は、やはり接着剤だけで固定しますので、かなり敏感な方にはその匂いが消えるまでは気になるかもしれません。

コルクの厚さは5ミリが標準です。木の下地には、この厚みで良いのですが、マンションなどでコンクリートに直接張る場合は、かなり固い感触になりますので、下張り用の安くて柔らかいシートがありますから、それを一度張ってから仕上げ用のコルクを張ると良いでしょう。





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住宅の床材提案・大理石

2006年11月20日 13時08分23秒 | 住宅ノウハウ・実例
こんにちは。

住宅の床材について、無垢材フローリングについては先日4日間連続でお話しました。

その他の床材について、お話しましょう。

本日は、大理石です。大理石というと豪華ですが、昔と異なり今は世界各地から安いものが入ってきますので、随分手軽になりました。タイルより安い大理石もあります。

間違ってはいけないのが、大理石は酸に弱いので、外部の床やトイレの床、キッチンの天板などには使わない方が良いでしょう。そういうところに石を使いたければ、御影石にしてください。

安い大理石は、どこにあるかですが、インターネットで安いものは探せます。予算があれば、ブランドメーカーのカタログに載っている常備品の中から選びます。それでも、1平米1万円前後でいろいろ選べます。同じ30センチ角のタイルでもそういう価格帯は、たくさんあるのですから、種類にもよりますが、大理石が特別に高いということはありません。

では、安い大理石は?というと、カタログというより、売り切りごめん的なところがあり、単発、単発ですが、1平米3千円前後で探せます。そういう商品を必要なタイミングで探しながら、直前で仕入れて一緒に楽しみながら創ることができれば良いのですが、工期が掛かりますからそれを認めることのできる施主なら可能です。


ハウスメーカーや通常の工務店のように工場で造った既成のカタログ商品だけで完成した家とは違い、ひとつひとつがオリジナル的な家になり、これは設計事務所だけでしかできない楽しみ方のひとつかもしれません。




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住宅の地盤改良の依頼は…

2006年11月19日 14時57分01秒 | 住宅ノウハウ・実例
こんにちは、清水ようじ です。


ユーザーの地盤改良の見積もりを取りを2社から取ったばかりで、今回は随分値段の差が出て私も驚いているところですので、本日は地盤改良について少しお話しましょう。

地盤改良の方法は、いくつかありますが、多いのが表層改良という方法や柱状改良という方法、鋼管杭で行う方法です。

それぞれメリット、デメリットがありますが今回はこのことは置いておいて、ここでは説明しません。

要するにいずれでも良いのですが、問題はその保証がどうなっているのかということです。10年間の保証は当然ですが、その保証が本体業者や施工会社では、あまり意味がありません。

超一流のハウスメーカーでも、地盤による沈下の問題で、逃げてあやふやにしてごまかしている相談を何件か受けたことがあります。これは改修する費用も掛かりますし、もし問題になれば誰かの責任になります。その責任を問われた人の評価や成績が悪くなるのは、明らかだからです。

そのため、地盤だけは慎重にしなければなりません、第三者の損保会社の保険が付いているかどうかを確認すべきです。5千万円までですが、地盤改良をした場合は、将来を考えるとこれが付いていないと万が一のことがあった場合困るからです。

今は、無いと思いますが、ある財閥系の超一流のハウスメーカーで、営業マンが地盤改良のデーターを書き換えて施主に出して、必要なのに必要ないとしてしまった事件が過去にありました。地盤改良をすると予算を超えてしまい、高い金額の自分の商品を選んでもらえないと思ったのでしょう。いずれにしろ注文を取りたかったからのことですが、地盤を軽視していたのか、単に成績を上げたかったのか…。


また、大手のハウスメーカーは、こういった地盤改良や擁壁など自社商品にないものは、かなり割高になります。利益率を高くしなければやっていけないので、自社商品は価格を抑えて利益率を上げる工夫をしていますが、特別なオプションやこういった工事は、その都度の発注になるため、どうしても経費を余分に必要とするので高くなってしまうのでしょう。


実際にあるハウスメーカーの地盤改良の値段があまりに高いため、要望があり同じ程度の見積もりを見せてあげました。それをハウスメーカーの担当者に見せて迫ったら、「今回だけ内緒で、地盤改良の項目では値引きできないので全体の中から再度値引きします」と半額相当くらいを余分に特別値引きしてもらって、喜ばれた方もいらっしゃいます。実際は、担当者のさじ加減となっているのかもしれません。契約することををほぼ決めてからのことなので、皆さん高いか安いかわからないのでしょうから、通常はそのまま受け入れてしまうのでしょう。

但し、信頼できる担当者の比率が多いのも一流のハウスメーカーです。世の中、どこの組織でもそういう担当者もいるため、会社の看板だけで全面的な信頼ができるとは限らないということですので、お間違いなく。


現在、地盤調査はもちろん、地盤改良が必要な場合は、地盤会社に直接工事を依頼し、第三者の損保関係の保証を付けることをミタス一級建築士事務所では行っていますが、費用的には地盤改良を行う場合、同じ工事内容でも経費をたくさん必要とするところと比較すると、随分安くなっているようです。





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住宅の勉強会 ~ 契約の注意点

2006年11月18日 17時36分31秒 | 住宅セミナー・住宅勉強会
こんばんは、清水です。

本日は、朝からバタバタで遅くなってしまいました。

朝一番と昼一番、午後3時と夕方の4回が現場で打ちあわせ、その合間をぬって午前中は、今年最後の住宅勉強会でした。


住宅関係の契約書は、土地の購入、新築建売、建築条件付、中古住宅などの不動産業者か一般素人との契約、注文住宅などの工事業者との請負契約、設計事務所などとの契約などがありますが、それぞれに違いがあり注意点もあります。

さらには、専門家と思われている弁護士や大学の法律家の教授でもわかっていない建築独自の問題点などを含んでいます。

そういった注意事項や回避方法を実際の契約書をお見せしながらお話したのですが、90分ではやや不足でした。外部に依頼されるセミナーでは、時間通りピタリと終わるのですが、勉強会はついつい、5分やそこらオーバーし、質問を受けますのでそこからさらにもう10分ほどオーバーしてしまいます。

本日私が述べたことはどこにも書いていない内容が多いですし、様々なトラブル相談からの経験と実践と闘い、そして勉強から身に付けた独自のアドバイス内容です。契約に一筆入れておいてもらったお陰で、実際のトラブル時の適用で、すんなり数百万円のプラスになった方も過去にはいました。それに対しての報酬はもらっていませんので、弁護士さんの領域を侵しているわけではありませんので、念のため。


私は弁護士ではありませんから法律についての具体的なアドバイスはできませんが、皆さんに知っておいて頂きたいことは、

契約書はイザというときだけに必要になるもので、そのイザというときには相手側の有利になるように書いてあるということです。しかもそれは、相手が安心なはずの大手であればあるほど細心の注意でその組織に有利なように約款は書かれています。そして皆さんの要望で契約前なら、それを改定してもらうことは、難しくないということも知っておいて下さい。





▲本日の勉強会風景 ~ 出席者の顔がわからないように小さくしましたが…




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住宅の床材提案と注意点・無垢材(4)

2006年11月17日 11時37分56秒 | 住宅の材料を考える
おはようございます。清水です。


4日連続の内容ですが、今日で無垢材を一度終わらせましょう。

工事の方法についての注意を致しましょう。

最近の大工さんは、意外に無垢の床材を張っていなくて、または張っていても私が思う正しい張りかた、無垢材が当たり前の北米などのテクニックを知らないというか、できない方が多いようです。


そのため、無垢材のクレームを多くしてしまっています。正しく張れれば、材質によっても異なりますし、感じ方の個人差はありますが、気になるほどではありません。

私が現場監督に伝えても、現場監督経由ですと正しく伝わらないので、いつも大工さんに直接お願いするようになりました。それでも、最初の大工さんは、「そんな簡単でいいの?それなら楽だ!」と言いながら、結局、不安からか慣れている合板フローリングの張りかたをしたがるのです。(^^;)

大工さんがいつものようにしたがる理由はいくつかあるのですが、ともかく要点を述べましょう。


1番大切なのは、周囲の壁から離して張ることです。1センチくらいといつも私はいいますが、これがなかなかできない。2度目の大工さんでも、つい突けてしまうのです。大工さんが2人いて、手元の大工さんがそうしてしまうのかもしれません。これさえ行って頂ければ、問題が発生するのは、床下収納庫の蓋が、梅雨時から夏にかけて開かなくなる程度の問題で済みます。これは、あとで蓋を削れば解消します。


2つ目は、それぞれを1枚づつ、ハガキ1枚分くらい離して張るのです。季節によっても床材の含水率によっても少し異なることもあるのですが、これは、何度言っても、初めての大工さんはなかなかできません。合板フローリングのように、ピタッと金槌とあて木を使って、押し込みたがります。


3つ目、これもできないのです。接着剤は最後の周囲だけで内部には使用しないということです。現在の大工さんは、接着材で床鳴りを防ぐ方法で工事を行っているので、床鳴りが恐いのでつい使ってしまいます。メーカーもクレームを防ぐため、床材用の弾力性をもった専用接着剤を薦めています。

ですが、健康面を考えても、無垢材が呼吸をすることを考えても、できるだけ避けたいものです。まして床暖を使用するなら健康面ではなおさらです。


そのほか、木を馴染ませるために、開梱して現場に数日置いておくとか、防湿フィルムや防湿シートを使用するなど北米で使われているテクニックなどもありますが、現場の状況によって異なることもありますので、あまり細かいことまでは言わないでおきましょう。


覚えておいて欲しいのは、「壁から離して張り、石膏ボードや幅木でその隙間を隠す」ということと「ハガキの厚み程度、少し隙間を空けて張るということ」です。もし、これを知らずにいつもの合板フローリングのように冬に無垢材を張ったら、多分梅雨時に床下収納庫以外でも苦労することになるでしょう。そして、無垢材は反るから、床鳴りがするから、トラブルから嫌だ、やはり合板フローリングにして接着剤でベッタリ付けよう、と業者は思うでしょう…。



明日は、ホームページで紹介している勉強会を行います。



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住宅の床材提案と注意点・無垢材(3)

2006年11月16日 09時15分54秒 | 住宅の材料を考える
おはようございます。清水です。

3日連続の内容です。

床の無垢材を選択するときに、注意することは含水率です。床暖房の場合、木の種類にもよりますが、同じ材質でも含水率によって、反りや隙間などが変わってきます。

床暖房を作動させますと、乾燥して縮みますので床材と床材の間に隙間ができます。凹凸の実(サネ)になっているので、下は見えませんしそれでも問題はありませんが、隙間は2ミリ程度までは我慢してください。

含水率では、どこまで木を乾燥させてから加工してかがポイントです。床材の場合は、10%以下が望ましいのですが、床暖房用のものは、5%以下まで乾燥させたということをウリにしているメーカーもあります。


ここで、使用する側の皆さんへのお願いです。床材が無垢材で多少反ったり、隙間が開いたり、多少床鳴りしてもそれは無垢材ゆえのことです。それを少しでも良しとしない方は、合板フロアーをお選び下さい。このことに神経質な方のクレームを嫌がり、結果としてハウスメーカーが合板フローリングを選択したがる理由のひとつになっています。

「どの程度の反りでしょうか?」という質問を受けますが、隙間で言えば、先程の2ミリがマックスです。そこまでいかないケースが多いですが、床暖などを使用したり木によってはその程度は覚悟しておいてください。これが生活に支障をきたすとは思えませんし、ゴミが入っても、途中のサネの部分で止まっていますから掃除機で充分吸えます。

さらに、工事中の注意点があります。無垢材を避けたがる大きな理由の一つに、現在の多くの大工さんが、合板フローリングの張りかたしか知らないということです。そのため、反りが大きくなったり、床鳴りが大きかったりして、造る側はクレームを恐れ避けたがるのです。

ハスウメーカーでは、どういう腕の大工さんが行ってもクレームが来ないことを前提としているので、腕や経験に頼る難しいことはしたくないのです。しかし、基本的なことを押さえれば、難しいことではないのですが、私が現場で直接お願いしても、ついいつのも合板フローリングのクセが出てしまうようです。



次回は、この工事の注意点をお知らせいたしましょう。





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住宅の床材提案と注意点・無垢材(2)

2006年11月15日 09時57分13秒 | 住宅の材料を考える
おはようございます。清水です。

昨日の続きです。

無垢材で良く使う節無し15ミリ厚の方は、ケンパスという無垢材です。カリンと呼んでいるメーカーもありますが、カリンの仲間でも、カリンとは異なって価格が安く、板目も柾目で大人しいのでもっとシンプルで使いやすいです。カリンのように赤みがかった木の色で、使うほどに色が落ち着き、汚れも目立ちにくく評判も良いのです。

ですが、これも最近は、人気が出すぎて質が悪くなったようです。しかも、インドネシアからの輸入制限で入らなくなってきたのでしょう。

以前は、自然塗装をしてもらったソリッド(つなぎ目がない1本の無垢材)で1坪、すなわち畳2帖分で僅か13,000円程度でした。へたな合板より安かったのです。ですが、今は面倒な自然塗装済品を探すのは困難で、無塗装品で仕入れ現場で自然塗装をかけるので、その手間分コストアップになってしまいました。

さらに、質が悪くなったので、3回返品したことがあります。メーカーとも最後は半分ケンカ状態になり、他のところから我慢できるものを工務店に仕入れてもらいました。


インドネシアのことを書きましたが、最近価格をあれこれ調べてみると、いずれも価格がアップしています。感覚的には材料代で5割くらいのアップです。

インドネシア産の床材の価格上昇で、安いもので坪18,000円程度はするようです。合板フローリングですと、その半値以下でOKでしょうから、材料代としては、この状態ですと合板の中でも一番安いものとの比較なら坪1万円以上の差は出そうです。しかし、皆さんの家の床材の面積を考えてください。

わかりやすく説明すると20帖のリビングというのは、10坪ですから、10万円の材料代の差額となりますが、耐久性だけを考えても充分ペイします。さらに大きいのは健康面です。見映え、肌触り、断熱性…という複合的なメリットまで考えると、住まい手の側から考えれば、合板フローリングは絶対にお薦めできません。そのため、どんなに予算が無くても、ミタス一級建築士事務所では合板フローリングを選択しません。


合板フローリングは、F☆☆☆☆といっても、たくさん有害物質は出ていますし、床暖などに使うと、さらに規定以上にたくさん出てきます。将来表面が痛んで張り替えようとすると大変な費用が掛かりますので、安易に上にリフォーム用の薄い板を貼る選択肢になるでしょうが、接着剤で付けるのですから、身体にもよろしくありません。また、現時点で古い家はこれで問題ないのですが、最近の家は、昔と違いバリアフリーですから、上に薄い板を貼るにも建具や床の段差など、いろいろ問題が出てきて簡単にはいきません。


見映えだけでいうと、TVで一般の豪華な家や芸能人の家を見ても合板フローリングが多いのがわかります。TVを通しての映像でも質感で合板かどうかわかるのですから、本物を知っている方にとっては、どんなに豪華にしていても床が合板フリーリングでは、その人のポリシーまで安っぽく感じてしまいがっかりするのは、わたしだけでしょうか。もっとも、関心や知識がなく、ただ業者に薦められた中から選択しているのでしょうが。


北米で住宅の価格の差は、床の仕上げのカーペットに現れると言われています。高級住宅は白いふさふさのカーペット、安い住宅は汚れの目立たない色のカーペット。

足元である床は、日本では直接触れる部分ですし、足裏健康法という言葉もあるくらいですから、大切にしたいものです。業者がオプションで薦める高い無垢材だけでなく、まだお薦めできる割安な無垢材はあります。ケンパスは、無塗装品で質はすこし落ちましたが、まだ探せば坪13,000円くらいからあるようです。




神奈川県横浜市  ミタス 一級建築士事務所のホームページ 
http://www.mitasu.com/




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