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韜晦小僧のブログ 無線報国

真空管式ラジオ、軍用無線機やアマチュア無線機の修復の記録
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アルバムの修復作業記録 その4 2015年11月20日

2015年11月20日 12時55分48秒 | 00手製本/製本教室

アルバムの修復作業記録 その4 2015年11月20日

次の赤色のアルバムは以下の理由により少し難関です。
A4版の規格と思っておりましたが、A4版より横幅が13mm長いことが判明しました。
これでは、A4版の規格サイズの黄ボール紙が使用できません。
また、見返し用の用紙もA3版の規格では使用できません。

しかたないので、アルバムの横を13mm切断するこことしました。
このため、アルバムの写真で切断面に引っかかる部分は貼り替えすることにしました。
この対応策で、A4版の規格の材料が使用できるこことなりましたが、大切な品に傷をいれることとなりました。

修復については、このパターンのものは製本と同じ技法が適用できそうです。
①アルバムを解体し、本体部に背固めを行います。
②乾燥したら、天と地は必ずヤスリかけをします。
③本体部には、見返し、花布、寒冷紗、クータを貼り合わせます。
④表紙を作成します。角と背バンドの位置には、革すきが必要です。
⑤最後に、表紙と本体部を合体し、乾燥したら完了です。

反省点
本体部の13mmの切断には、カッターを利用しましたが、材料が硬化している割に柔らかく、少し力を入れすぎたため、切断ず少し斜めとなりました。
本体部のカッターによる切断は、力まず1枚づつ切断するように心がける必要があります。

 

広島手製本倶楽部は以下のアドレスです。
http://minouta17.web.fc2.com/book_index.html

 

 


アルバムの修復作業記録 その3 2015年11月19日

2015年11月19日 09時04分47秒 | 00手製本/製本教室

アルバムの修復作業記録 その3 2015年11月19日

まず、紫色の表紙のアルバムから修復するこことします。
この紫色のアルバムはB5版の規格より、少し小さく黄ボール紙がそのまま利用できることから最初に修復するこことしました。
このアルバムをよーく観察すると、表紙と本体部が分離しかかっています。
昭和20~30年代のアルバムの状態はこのようなものなのでしょう。
ここで、一般の製本とアルバムの相違を考えると、
アルバムでは本体部の紙の背を少し折り、次のページと接合するような形式のものとなっております。
この理由は、ページ間に余裕をもたせ、この間合いに写真をはさむことにより、背と小口のバランスをとっていることです。
経年劣化により、背側の接合部分が破れ、アルバムが解体する事態となるようです。
アルバムをバラしていると、背の部分に開きをよくするための「クータ」がありません。
このため、アルバムを開く度に、背に力がかかり破断を早めるものと思われます。

修復については、このパターンのものは製本と同じ技法が適用できそうです。
①アルバムを解体し、本体部に背固めを行います。
②乾燥したら、天と地は必ずヤスリかけをします。
③本体部には、見返し、花布、寒冷紗、クータを貼り合わせます。
④表紙を作成します。角と背バンドの位置には、革すきが必要です。
⑤最後に、表紙と本体部を合体し、乾燥したら完了です。

反省点
今回は革すきを省略しましたので、表紙の角がごわごわし見栄えが悪くなりました。

 

広島手製本倶楽部は以下のアドレスです。
http://minouta17.web.fc2.com/book_index.html

 

 


アルバムの修復作業記録 その2 2015年11月19日

2015年11月19日 08時04分47秒 | 00手製本/製本教室

アルバムの修復作業記録 その2 2015年11月19日

今回は箔押し作業です。
まず、革の調達なのですが、広島では製本用の革(子山羊)を購入することができません。
しかたないので、今回は羊の革を使用するこことしました。
小型の箔押機と文字入れは銅凸版(生徒さんの借用分)を用意します。
箔押のコツは、温度と押す力と押し時間の3要素の組み合わせですが、やってみてコツをつかむしかありません。
本来、箔押しのタイミングについは、表紙を作製した後に行うのが最適です。
今回は銅凸版を借用している関係上、長期の借用もできませんので、最初の工程で箔押しするこことしました。

表紙を作成する前に、革に直接箔押しをしておくメリットとしては、
①背の箔押しが正確に真ん中に入れることができます。
②箔押しに失敗しても表紙作成に影響ありません。
デメリットとしては、
①表紙なしでの箔押の位置決めが難しいことです。

以上、アルバム3点の箔押しが完了しました。


広島手製本倶楽部は以下のアドレスです。
http://minouta17.web.fc2.com/book_index.html


 


アルバムの修復作業記録 その1 2015年11月12日

2015年11月12日 21時48分16秒 | 00手製本/製本教室

アルバムの修復作業記録 その1 2015年11月12日

姉から実家のアルバムの修復を依頼されました。
製本とは若干異なりますが、いやとも言えず修復を行うこととしました。
昭和20年~30年代の一般家庭で保存されているアルバムは、どうしても保存状態に問題を抱えていると思われます。
ページがはがれたり、表紙が破けたりしているものではないでしょうか。
とりあえず、保存状態を観察します。
3冊とも、根本的な対処が必要のようです。
まず、どのような対処が必要なのから検討を開始することとしました。


対処案は以下のとおりです。
表紙と本体部を分離し、本体部は製本の技法で再度背固めを行い、寒冷紗で固定します。
表紙については、新規に作り替えとし、半革装・全革装・布装の中で最適なものを選択しることとします。
背の題字については、箔押しを行います。
半革装として、革を準備し箔押ししてみましたが、バックスキンの革のため箔押しが不十分となりました。
しかたないので、ハンズにて全革装でも可能な革2点を購入しました。
今回は本格的な全革装でチャレンジします。

 

広島手製本倶楽部は以下のアドレスです。
http://minouta17.web.fc2.com/book_index.html

 


手製本活動(その40:製本教室)

2015年11月12日 17時31分15秒 | 00手製本/製本教室

手製本活動(その40:製本教室)

平成27年11月12日実施した製本教室の制作模様です。

全体の教室模様です。

 

おまけ;
①東急ハンズ広島店では、HANDS Fabコーナーがあり、本サービスにレーザー加工があります。
製本用の文字入れに、生徒のYさんがチャレンジされました。
革素材に関連しますが、焼き入れするので文字が見にくいなる場合があることが難点のようです。


②箔押作業・・・やはり製本の文字入れには、箔押しが王道のようですが、活字作成がこれも難点の一つです。

 

■本体部作成2:見返し、天地のやすりかけ、寒冷紗貼り、はなぎれ、しおり、クータ貼りの工程の作業状況です。

①捨紙をはがし、全体的にお掃除します。

②本来は裁断工程ですが、天をやすり(#240)がけし平らにします。

③クータを準備し、しおり紐や花布を教材の中から選び、見返しを貼ります。

④しおり紐、花布。寒冷紗の順番で背に貼ります。

⑤最後に、クータを背に貼って完成です。

 

■表紙の作成工程(革と紙装)の角背・丸背チームの作業状況です。

①表紙の裏にはる黄ボール紙(厚さ2mm)として、表・裏・背の型紙を切り出します。
  丸背の場合には、背は地券紙で切り出します。
 背幅については、前工程にて測定したデータをそのまま使用します。

②今回は事前に自分で用意した裏打ちした布を使用し、この切り出した黄ボール紙を型として鉛筆でなぞり、表紙の枠を確定します。

③最後に、水溶きボンドにて、表紙の用紙に、切り出した黄ボール紙の型紙を貼り付けます。ここでの注意事項は角のまるめ処理です。

 

■講座終了後、本日は「ひろしまラーメンスタジアム2015」が開催されていたので食事がてらのぞいてみました。
 大変盛況のようで、約30分以上ならぶ羽目となりました。