michi のひとりごと

日々のつぶやき、あれこれ。

老々介護で 100歳になった母を見送りました。
こちらは重度の難聴。

『天高く 月夜のカニに御座候』      〔川柳〕

2009-12-03 09:26:48 | Weblog
以前から、川柳なんか作れたら良いナ…って思っていたところ、
図書室で『川柳でんでん太鼓』という本を見つけました。

田辺聖子さん著で、
カットは灘本唯人という方。

最初の章は、

“天高く月夜のカニに御座候”で、

こんなカットなんです。



クスッと笑っちゃったけど、
ちょっと微妙な表情ねぇ。。



以下、抜粋です。

『この句、私にはなつかしくもおかしい。
終戦後まもなしに復興した夕刊新聞の一つが、焼跡で意気消沈している大阪市民を景気づけようと、川柳を募集したときの、一位になった句である。』

『浪花庶民、
「タハハハ……」
と腹を抱えて笑いあったものだ。月夜のカニに身(肉)はないという。』

『「月夜には、蟹や貝類は月光を恐れて餌をあさらないので、やせて身(肉)がつかないと言われている」そうである。
折りしも、みのりの秋。
天は高く食欲もあるのに、たべるものがないのである。』

『誰もみな痩せて栄養失調である。』

『ホンマに月夜のカニである。<天高く月夜のカニに御座候>、この口調にはえぐい怨みも自嘲もなく、
「いや、お互いに、えらい目ェにあいまンな」
「さっぱり、ワヤですワ……」
と笑い合うところがあって、大いに浪花庶民に受けた。
これこそ川柳の功徳というものであろう。焼土の大阪で、ギスギスしていた人々の心にゆとりをとりもどす。ほんの小さなキッカケになったかもしれない。その句を一読した人々は、ほかの人との会話にそれを挿み、また、まだ知らない人にも口うつしに教えたりして、笑いを共有するという、たのしい作業に心弾んだかもしれない。
 しらべもなだらかで「御座候」という、いかめしい昔風な候文もよく利いている。』

こういうの、好きですねぇ~。

人間って、良いなァ~、
って、しみじみ――。



   自分も、自己流で作って、
   ひとり クスッ、苦笑い、とか
     できたらなァ・・・。
コメント
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