Reflections of Tomorrow

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Ida

2008-09-23 | Live Report
■Shibuya Duo Music Exchange / Ida■

 2年ぶりのライブレポートです。 その間に全くライブに行かなかったわけではないのですけど、なんとなく久しぶりになってしまいました。

 仕事帰りに向かったのはアメリカのインディーズ・フォーク界の重鎮グループである Ida の初来日コンサート。 当日券で入りました。 
 Ida に関しては、姉妹ブログ「Till The Sun Turns Black」で新作「Lovers Prayers」を紹介したことがありますが、日本では熱心なファン以外にはほとんど知られていない存在です。 なので、はたして会場にお客さんが入っているのか心配したのですが、座席と立席をあわせても 70% くらいは入っていたようです。 年齢層は 30 歳前後、男女比も半々という感じでしょうか。 予想通りですが、お客さんには外国人のカップルも目立ちました。

  さて、今回の来日メンバーですが、来日メンバーは 5 人編成で、左からKarla Schickele(バイオリン&ボーカル)、Elizabeth Mitchell(手こぎオルガン&ボーカル)、Daniel Littleton(ギター&ボーカル)、Jean Cook(ドラムス)、Ruth Keating(ベース、ピアノ&ボーカル)という並びでステージに立ちました。
  ライブは二部構成だったのですが、前半は Elizabeth と Daniel によるデュオを中心とした極めてシンプルな構成。 時折 Karla や Ruth なども加わりますが、リズムセクションが一切入らない、アコースティック・セットのような内容でした。 そもそも Ida のサウンドが「スロー・コア」と称されるほどのゆったりとしたものなので、さすがにこのまま 2 時間はどうかと思っていたところ、Daniel から 10分の休憩だよ、とのコメント。 
  後半は、ドラムとベースが加わりバンド編成となったのですが、曲調はいつもの「アイダ節」なので、空気を震わせるようなボーカル、精霊のようなコーラス、禁欲的な演奏、そして抑揚のないメロディー、といったサウンドが繰り広げられました。 ラストに近い時間では、お客さんに手拍子を求めるようなシーンもありましたが、ここまでストイックで冷静なライブは初めてです。 それは、Ida が 16 年もの間守り続けてきた不変の規律を目の当たりにしたかのような気分です。
  
  クラシックのコンサートのような張り詰めた空間。 お客さんのクシャミや缶ビールが転がる音が気になるほどの静寂こそが、音と音との隙間の存在を意識した Ida の目指す世界なのでしょう。 だからこそ、関係者らしき若い奥さんが連れてきた幼児が会場をかけまわったり泣き叫んだりするのは残念でした。

  来日公演は、名古屋・大阪・姫路・岡山・福岡・京都と続きます。 詳しくは招聘元と思われるこちらのサイトをご参照ください。

■Shibuya Duo Music Exchange / Ida■

2008年9月22日
渋谷 Duo Music Exchange

20:05頃開演 22:30頃閉演


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